エベレスト 3D

3D日本語吹き替え版を鑑賞。
1996年のエベレスト大量遭難事故の映画化。
1996年。アドベンチャー・コンサルタンツ(AC)社の設立者ロブ・ホール(ジェイソン・クラーク)は、希望する顧客で編成したAC隊の隊長となり、エベレスト登頂を目指した。参加者はいずれも登山経験のある人たちだったが、彼等にとっての憧れの山・エベレストでは苦難が待ち受けていた。……
3Dでエベレストの風景を満喫する映画です。NHKの紀行ドキュメンタリーのアトラクション版とでもいいますか。
アメリカでは、シチュエーションや会話のおもしろさ、登場人物のドラマを見せる劇は、テレビドラマが主に担当するようになったようで、実際アメリカのテレビドラマは演出は洗練されなおかつオーソドックスに作られ、他国の者でも安心して楽しめる作品が多いように見えます。そのせいか、映画館ではテーマパークでアトラクションを楽しむノリの映画が主流になってきている。それはそれでいいかな、というのもあります。この映画も山の風景観ているだけで気分転換になるしね。
雄大で荘厳で美しいエベレストの景観。その中に登山家が張ったテントやロープつたって動く小さい人間がいると、絶世の美女の肌に吹き出物ができてたりノミが這ってたりしてるみたいに見えて、あれじゃ山も皮膚かきたくなるし洗い流したくなるよな、という気分になって、雪崩が起きるの当然な眺めに見えてくるのですね。
いずれにしても山では天候次第、天気が良くても本来人が住める場所ではないのでそこにいるだけで体調不良になります。登山家はそういう危険は百も承知の上で好き好んで自分を極限状態にさらす人たちということですよね。
実話が基になっているせいか劇としてはいまひとつ。天候の変化は人にはどうしようもないことだけれども、それ以前の登山隊の準備不足やだんどりのわるさが見え、今後の教訓にはなるのかもしれない実録遭難映画ということか。
SFみたいなのはジャンルとして苦手な方はまず観ようとしませんが、こういう冒険ものやパニックものだとそこまで好き嫌いが分かれないので、友だちや家族といっしょに楽しむのにはいい分野かもしれない。