一人でお茶を

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2016-06-12

[]マネーモンスター

  • 2016年、アメリカ
  • 原題:Money Monster
  • 監督:ジョディ・フォスター
  • 脚本:ジェイミー・リンデン
  • 脚本・原案:アラン・ディ・フィオーレ、ジム・カウフ
  • 出演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジャック・オコンネル、ドミニク・ウェスト

人気生番組が銃を持った男に乗っ取られる。

人気財テク番組「マネーモンスター」の司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)は才気はあるがアドリブで番組を進めてしまうため、ディレクター(ジュリア・ロバーツ)はいつも手を焼いていた。ゲイツがいつもの調子で番組を進行している時、一人の男がスタジオに入ってくる。最初は演出の一部かと皆思っていたが、その男は銃を手にし発砲。「マネーモンスター」に煽られ株に手を出し大損をした、おまえらは大ウソつきだ! と怒り、ゲイツに持ってきた爆弾を仕込んだジャケットを着せてしまう。男の要請に従い、番組は生放送を続けるのだが。……

冒頭、ゲイツの解説で、IT技術の進歩によって超高速で取引が行われている中、某株の大下落があったがアルゴリズムのバグのせいで暴走したと見られていると劇中の現況をわからせる。それから、人気財テク番組の制作現場を見せ、舞台設定と登場人物の輪郭を見せてくれる。テンポのよい出だしに見えた。

作品全体はB級サスペンスのノリで最後まで持っていかれ、退屈せずに見られたものの、ちょっとゆとりを欠いたせせこましさを感じた。噺を語るに必要なものだけがせわしなく順番に流れていったようなかんじかな。

物語は現在の世相を切り取り、生番組がグロテスクなリアリティショーと化し、それを2ちゃんねるの実況板でも見るように視聴者が楽しんでいる様子も映し出し、そこでこの事件に関わる人物の姿を出して、後々彼らが物語に関係してくるのもよくできた小説のようなうまさに見えた。

ただ、なぜか全体に画面の絵に奥行きが感じられず、そのせいで場面の印象がせせこましくなる。事件に冷静に対処しようとする警察たちはコメディリリーフとまでは言えないが、この劇の中ではその事務的な冷静さが主人公たちの緊迫感とはズレていて、警察内の会話はふっと笑いをさそうような響きがあるのだが、そういうのがいまひとつ響かず、役者は皆うまいので、なんか惜しい、という気がしてしまった。この辺りは間合いとか緩急とか、だから演出や編集によるのではないか。

そうなると、全体にせわしなく話が流れていく中でふと豊かさを感じさせてくれるジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツの顔というのが貴重なものに見えてくる。スターとは有り難いものだと再認識させられた。

とにかく、ジョディ・フォスターは娯楽サスペンスが撮れる人なんだなとも思いましたので、今後に期待というところか。

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