ひとりごと

マスメディアが30年かけて通過した道程をネット上では10年くらいで駆け抜けてしまったようで、もともとネット上の光景はマスコミのキッチュなレプリカでしかないみたいなところもあったし、いよいよ焼け野が原が広がるだけになってしまった。でも、見方によっては、すがすがしいよね、この眺め。そうでもない?
マスメディアによって作り上げられた空中楼閣が崩落したことで転落感を味わっている人たちがいるのは分かるのだが、全体からすると極一部の特殊な一群でしかないし、彼らが自分たちを浮揚させるために燃料にした弱者たちがいたことがないことにされている残酷さにくらべれば、彼らは既にそれなりに得るものを得ているだろうから別にどうということもないだろう。だから、もう隠棲して静かに過ごして欲しい。
ISはまるでそういうわたしたちの戦後大衆文化の成り行きを早回しで見せてくれたような存在だった、のかも。もっとも、彼らはまだ終わったりはしていないだろう。ああいうやりかたが終わっただけで、つまり私たちのこれまでが終わったのを見せつけてくれただけで、彼らはまだはじまったばかりなのかもしれない。