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2015年-06月-30日

安倍内閣支持率10・7ポイント急落、安保法案「違憲」54・3%〜福島民報・福島テレビ世論調査(備忘)

 福島民報社と福島テレビが福島県で実施した世論調査の結果がネットで目にとまりました。備忘を兼ねて書きとめておきます。

 国会で審議中の安全保障関連法案が「違憲」との回答は54・3%、集団的自衛権の行使容認に「反対」が51・7%など。安倍晋三内閣の支持率では、「支持する」28・4%、「支持しない」50・6%で、目を引くのは「支持する」が3月の前回調査から10・7ポイント急落していることです。

 この世論調査の過去の結果をみると、安倍内閣の支持率で「支持しない」が「支持する」を上回るのは4回連続とのことです。東日本大震災東京電力福島第一原発事故後の復興支援政権に問われる中での、福島県の民意のありようが如実に理解できます。下落幅が10・7ポイントにも及ぶ支持率の急落が、福島県に固有のことなのか、ほかの地域ではどうなのか、気になるところです。

※福島民報「安保法案『違憲』54.3% 本社県民世論調査」=2015年6月29日

https://www.minpo.jp/news/detail/2015062923733

 福島民報社は福島テレビと共同で県民世論調査(第10回)を行った。安全保障関連法案が憲法に照らして「違反している」との回答は54・3%と半数を超え、「違反していない」は15・3%だった。集団的自衛権の行使容認に「反対」は51・7%で、「賛成」の14・5%を大きく上回り、県民の法案への疑問や懸念が浮き彫りになった。安倍内閣を「支持する」は28・4%で、今年3月の前回調査の39・1%から10・7ポイント急落した。

■内閣支持30%割り込む

 安倍内閣を支持するかを聞いた結果は【グラフ(3)】の通り。「支持する」が30%を割り込んだのは、同じ内容を質問項目とした平成25年3月の第4回調査以降初めて。「支持しない」は50・6%で、初めて半数を超えた。

 男女別では、「支持する」は男性35・2%、女性22・6%、「支持しない」は男性51・2%、女性50・0%となった。

 以下は今年3月の前回調査の記事です。 

※福島民報「本社県民世論調査 内堀知事支持71.3% 最多理由は震災復興対策」=2015年3月10日

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2015/03/post_11659.html

■調査の結果(かっこ内は昨年6月の前回結果)

問1 安倍内閣を支持しますか。

 支持する 39.1%(33.1%)

 支持しない 42.0%(40.5%)

 わからない 18.9%(26.3%)

■内閣支持39.1%

 安倍内閣を「支持する」と回答したのは39.1%で、昨年6月の前回調査より6・0ポイント上がった。一方、「支持しない」は前回より1・5ポイント微増の42.0%となった。

 「支持しない」が「支持する」を上回るのは平成25年12月の調査から4回連続となる。

 「支持する」は男性42.1%、女性36.4%、「支持しない」は男性44.5%、女性39.7%となっている。

 安倍政権に望む復興政策は「景気経済対策」が25.0%で最も多く、「除染」12.9%、「県民の健康管理」12.4%、「汚染水対策」11.4%と続いた。「原子力損害賠償の充実」は10.1%で、前回調査より4・0ポイント増えた。

【調査方法】6、7の両日、市町村有権者数の割合に応じて電話帳から抽出した家庭用電話にダイヤルするRTD(ランダム・テレフォンナンバー・ダイアリング)方式によって実施した。703人から完全回答を得た。男女比率は男性47.7%、女性52.3%。東京電力福島第一原発事故により住民の多くが避難生活を送る双葉郡と全村避難が続く飯舘村の計9町村の家庭にも電話をかけたが、回答したのは広野町の1人だけだった。

2015年-06月-28日

「自民1強 安倍氏1強」で「異論排除」がまかり通るのか〜百田尚樹氏より危険な自民議員の言辞

 自民党の若手議員が6月25日に党本部で開いた勉強会文化芸術懇話会」で、議員から「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人経団連に働きかけてほしい」と発言したことや、講師として招かれた作家百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」と話したことが一部の新聞の26日付朝刊で報じられました。安全保障関連法案に対する理解が広がられない現状へのいら立ちが、法案を批判するマスメディアへの批判となったようです。26日に衆院安保法制特別委でも取り上げられこともあって、27日付朝刊では、より大きな扱いになりました。

 百田氏は朝日新聞共同通信沖縄タイムスの取材に応じているほか、自身のツイッターでも事実関係や見解を述べています。マスメディアの報道のほか、そうした百田氏自身の発言も含めて、この勉強会でかわされたやり取りの何が問題とされているのかをまとめると、大まかに以下のように整理できるのではないかと思います。

  • 「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働きかけてほしい」と自民党議員から発言があったこと
  • 沖縄メディアへの批判を展開した自民党議員の質問に答える形で百田氏が「沖縄2紙はつぶさないといけない」と話したこと
  • 百田氏が米軍普天間飛行場について「飛行場の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」「飛行場の地主は年収何千万円だ。六本木ヒルズとかに住んでいる」「基地が移転したら、えらいことになる」と話したり、米兵よりも沖縄県民による 強姦事件の発生率の方がはるかに高いと話したこと

 百田氏がツイッターで27日も発信を続けたりしていることもあってか、百田氏の発言に目が向かいがちですが、私は、この問題の本質であって、もっとも憂慮すべきであり警戒もしなければならないのは、公党であり政権党である自民党の国会議員の中に「マスコミを懲らしめる」という発想があり、内輪の勉強会とはいえそのことを複数の議員が公言してはばからなかったことだと考えています。百田氏の「沖縄2紙」発言にしても、最初に議員から「沖縄のマスメディアをどうにかできないか」との発言や質問があったためでしょう。参加者の誰ひとりとして、それらの発言に異を唱えなかったと伝えられています。自分たちの考えが社会に広がらない、理解を得られないのはマスメディアのせいだ、そんなメディアには制裁が必要だ、という雰囲気がその場を覆っていたのではないかと疑います。

 そしてさらに、この勉強会の代表が自民党の木原稔青年局長だったこと、安倍晋三首相側近の加藤勝信官房副長官萩生田光一・党総裁特別補佐も参加していたことをも合わせて考えると、「自民党1強」と呼ばれる政治状況での、さらに自民党内の「安倍総裁1強」の下で、安倍氏に近い層に「異論は力で排除すべし」という考えがまかり通り始めていることを疑わざるを得ません。

 百田氏の発言は、特に普天間飛行場をめぐる発言には事実誤認が少なくないように思いますし、「沖縄2紙はつぶさないといけない」も本人は「冗談」と釈明しているようですが、それで済む話ではないと思います。ベストセラー作家として社会的な影響力もあります。ただ、百田氏は民間人です。安倍首相が最終的には憲法改正を悲願としていることに鑑みて、今回の問題を憲法との関連で考えるならば、自民党の国会議員たちは憲法99条で、この憲法を尊重し擁護する義務を負っている公務員です。マスコミを懲らしめるとか、沖縄のマスメディアをどうにかしなければいけないなどとする発想は、憲法21条の「表現の自由」をないがしろにするものであって、それだけでも明確に憲法99条に違反するのではないかと思います。そうした議員が巨大与党内で跋扈し始めていることは深刻に受け止めなければならない状況ですし、マスメディアの今後の報道も、そうした観点を踏まえるべきだと考えています。


 実はこの勉強会が開かれた25日は、自民党ではリベラル系議員による別の勉強会「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」が予定されていたものの、中止になっていました。朝日新聞などが26日付朝刊で伝えています。「文化芸術懇話会」開催とは表裏の関係にある出来事のように思えます。

※「自民、小林よしのり氏招く勉強会中止 党内の異論封じか」朝日新聞デジタル=2015年6月26日

 http://www.asahi.com/articles/ASH6T4RNFH6TUTFK00B.html

 安全保障関連法案をめぐり、自民党執行部が党内の異論封じへ引き締めを図っている。25日に予定されていたリベラル系議員の勉強会に「時期が悪い」と注文をつけ、結局、中止に。OB議員の批判にも神経をとがらせる。法案への国民の理解が広がらず、憲法学者から「違憲」と指摘された焦りからか、身内の動向にまで敏感になっている。

 中止に追い込まれたのは、党内ハト派とされる「宏池会」(岸田派)の武井俊輔無派閥石崎徹衆院議員らが立ち上げた「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」だ。この日、漫画家の小林よしのり氏を招いて5回目の会合を開く予定だったが、2日前に急きょ中止が発表された。

 小林氏は、自衛隊軍隊と位置づけるべきだとの立場から、改憲を主張する保守派論客だ。憲法の解釈を変更して集団的自衛権を使えるようにした安倍晋三首相に批判的な立場だ。


 百田氏や自民党議員の発言は26日以降にニュースとして扱いが大きくなりましたが、東京発行の新聞各紙の初報の扱いはまちまちでした。「広告料収入をなくせばいい」との議員発言、「沖縄2紙はつぶさないといけない」との百田氏発言は扱いが分かれていました。普天間飛行場などの百田氏の認識については、どこも報じていません(沖縄タイムスは独自記事で報じていました)。以下に、26日付朝刊の東京発行各紙の初報がどんなだったかを、備忘を兼ねて書きとめておきます。読売日経は、安倍首相を支持する若手議員の動きとしてのみ伝えており、産経も基本的にはそうしたトーンで、勉強会に参加した37人の名簿も付けています。

【6月26日付朝刊】

▼朝日新聞:4面(政治面)「広告料」議員発言のみ。百田氏「沖縄2紙」発言なし

毎日新聞:第2社会面、共同通信記事※「広告料」議員発言と百田氏「沖縄2紙」発言

読売新聞:4面(政治面)勉強会開催のみ、発言内容なし

日経新聞:4面(政治面)勉強会開催のみ、発言内容なし

産経新聞:5面(総合面)百田氏「沖縄2紙」発言のみ。「広告料」議員発言なし。参加議員リスト

東京新聞:2面(総合面)共同通信記事※「広告料」議員発言と百田氏「沖縄2紙」発言


 毎日新聞と東京新聞が掲載した共同通信の配信記事は以下の通りです。全国の地方紙にも掲載されたのではないかと思います。

※「安保法案で報道批判続出 自民改憲派の勉強会」

 http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062501001696.html

 安倍晋三首相に近い自民党の若手議員約40人が25日、憲法改正を推進する勉強会「文化芸術懇話会」の初会合を党本部で開いた。安全保障関連法案に対する国民の理解が広がらない現状を踏まえ、報道機関を批判する意見が噴出した。講師として招いた作家の百田尚樹氏に助言を求める場面も目立った。

 出席者によると、百田氏は集団的自衛権の行使容認に賛成の立場を表明した上で、政府の対応について「国民に対するアピールが下手だ。気持ちにいかに訴えるかが大事だ」と指摘した。

 出席議員からは、安保法案を批判する報道に関し「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい」との声が上がった。

 沖縄県の地元紙が政府に批判的だとの意見が出たのに対し、百田氏は「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」と主張した。

 懇話会は木原稔青年局長が代表で、首相側近の加藤勝信官房副長官や萩生田光一・党総裁特別補佐も参加した。


 以下は27日付朝刊の各紙の主な記事と見出しの記録です。東京本社発行の最終版です。

 一見して、朝日、毎日、東京と読売、日経、産経の扱いの違いが分かります。

【6月27日付朝刊】

▼朝日新聞

1面トップ「自民勉強会発言 与野党から批判」「百田氏『沖縄2紙つぶせ』」「議員『マスコミ懲らしめる』」

1面・視点「見逃せない異論封じ」

2面・時時刻刻「沖縄・報道の自由 威圧」「『広告なくなるのが一番』『沖縄のゆがんだ世論』」/「首相陳謝せず『私的な会』」

2面「沖縄2紙『言論弾圧の発想そのもの』」※沖縄タイムス・武富和彦、琉球新報・潮平芳和の両編集局長の『百田氏発言をめぐる共同抗議声明』全文/「百田氏『冗談のつもり』」※取材に対する百田尚樹氏のコメント/「『つぶせ』権力のおごり」砂川浩慶・立教大准教授の話

第2社会面「普天間地主『事実と違う』」「百田氏発言『沖縄保守も反発』」/「新聞・民放労連 抗議声明を発表」

社説2本「異常な『言論封じ』 自民の傲慢は度し難い」「最悪の国会にするのか」


▼毎日新聞

1面トップ「首相、弁明に終始」「安保特委『報道の自由尊重』」「自民勉強会問題」/「沖縄2紙が抗議声明」

3面・クローズアップ「安保国会 新たな火種」「与党、火消しに躍起」/「野党 首相追及で足並み」

5面(総合面)自民勉強会関連の質疑詳報

社会面トップ「『沖縄をばかにしている』」「普天間から怒り」「『背景理解していない』」/「『冗談として言った』」※百田氏のツイート

社会面「『まるで大政翼賛会経済界」/「報道の自由侵害 新聞労連」「『不当な圧力』 民放労連」/「言論封殺の意図」前泊博盛・沖縄国際大教授/「全体主義の発想」砂川浩慶・立教大准教授/沖縄の2新聞に批判的な自民党/「百田氏発言をめぐる共同抗議声明」沖縄タイムス・武富和彦、琉球新報・潮平芳和の両編集局長※全文掲載

社説「自民党勉強会 言論統制の危険な風潮」


▼読売新聞

4面(政治面)「報道規制発現 批判相次ぐ」「『おごりの結果』『見過ごせない』」「自民若手勉強会に野党」/「安保審議で追及 『場違い』指摘も」/音好弘・上智大教授の話/沖縄2紙が抗議声明(全文なし)

※1面の国会審議記事「憲法解釈『今回が限界』」にも10行言及あり

社説「自民若手勉強会 看過できない『報道規制』発現」


▼日経新聞

4面(政治面)「自民勉強会 与野党が批判」「『マスコミ 広告で圧力を』『沖縄2紙つぶさないと』」「首相『事実なら大変遺憾』」「政権運営の火種に」/「沖縄の地元2紙 共同で抗議声明」(全文なし)/「自民青年局長 木原氏辞任も 勉強会の代表」/「『冗談で言った』百田氏が説明」


▼産経新聞

5面(総合面)「首相、改めて成立決意もまた難題」「報道批判…火消しに奔走 与党 失言にピリピリ」/「『言論の自由への挑戦だ』 野党 首相の責任追及」/「百田発言に沖縄2紙が共同抗議声明」


▼東京新聞

1面トップ「『報道圧力』安保審議に波及」「政府・与党 釈明に追われ」

1面・議員らの発言要旨「マスコミ懲らしめるには広告収入なくせばいい」「沖縄のメディアは左翼勢力に乗っ取られている」/「沖縄の2新聞社 連名で抗議声明」※全文は26面(第2社会面)に

2面「安保法案に逆風 焦る自民」「野党反発『言論封殺の動き』『議員衰退』」/「まじめに受けず 経団連関係者」/「中立名目 強まる『圧力』」「衆院選前後から『要請』『聴取』」

6面・衆院特別委の質疑の詳報

社会面トップ「『民主主義意識に欠ける』」「脅し。メディア萎縮狙う」「識者、自民勉強会を批判」/「百田氏『冗談だった。2紙ほとんど読んでいない』」※共同通信の電話取材

第2社会面「『言論弾圧の発想そのもの』」「『報道の自由 否定の暴論』」「沖縄2紙 百田氏に反発」「百田氏『商売目的で普天間居住』」/2紙編集局長による共同抗議声明全文

社説「自民の報道批判 民主主義への挑戦だ」


 沖縄タイムス、琉球新報の共同抗議声明は以下の通りです。

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-244851-storytopic-1.html

 百田尚樹氏の「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」という発言は、政権の意に沿わない報道は許さないという”言論弾圧”の発想そのものであり、民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を否定する暴論にほかならない。 

 百田氏の発言は自由だが、政権与党である自民党の国会議員が党本部で開いた会合の席上であり、むしろ出席した議員側が沖縄の地元紙への批判を展開し、百田氏の発言を引き出している。その経緯も含め、看過できるものではない。

 さらに「(米軍普天間飛行場は)もともと田んぼの中にあった。基地の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」とも述べた。戦前の宜野湾村役場は現在の滑走路近くにあり、琉球王国以来、地域の中心地だった。沖縄の基地問題をめぐる最たる誤解が自民党内で振りまかれたことは重大だ。その訂正も求めたい。

 戦後、沖縄の新聞は戦争に加担した新聞人の反省から出発した。戦争につながるような報道は二度としないという考えが、報道姿勢のベースにある。

 政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディアにとって当然であり、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。にもかかわらず、批判的だからつぶすべきだ―という短絡的な発想は極めて危険であり、沖縄の2つの新聞に限らず、いずれ全国のマスコミに向けられる恐れのある危険きわまりないものだと思う。沖縄タイムス・琉球新報は、今後も言論の自由、表現の自由を弾圧するかのような動きには断固として反対する。

 琉球新報編集局長・潮平芳和

 沖縄タイムス編集局長・武富和彦

 そのほか、沖縄2紙は普天間飛行場や沖縄をめぐる百田氏の発言の当否を検証する記事をアップしています。とても参考になります。

▼琉球新報「検証 百田氏発言」

・普天間飛行場:米軍が住民排除戦前は村役場も

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-244888-storytopic-288.html

・性的暴行件数:単純比較できずに疑問

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-244889-storytopic-288.html

・軍用地料:200万円未満が大半

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-244890-storytopic-288.html


▼沖縄タイムス

・百田氏発言「普天間飛行場、元は田んぼ」「地主年収、何千万円」を検証する

 http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=121681&f=i


 沖縄タイムスは百田氏にインタビューも行っています。

・百田尚樹氏に一問一答 「沖縄2紙は嫌い」「つぶれてほしい」

 http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=121683&f=i


【追記】2015年6月28日1時25分

 新聞労連の声明は、レイバーネットの以下のページで読めます。

 「新聞労連が声明 : 百田尚樹氏と自民党国会議員の発言に抗議」

 http://www.labornetjp.org/news/2015/0626sinbun


【追記】2015年6月28日1時35分

 民放労連の委員長談話は以下のページで読めます。

※【民放労連委員長談話】政権党議員の暴言に強く抗議する (2015年6月26日)

 http://www.minpororen.jp/xoops/modules/news/article.php?storyid=271

 新聞労連の声明は、新聞労連のホームページにもアップされています。

http://www.shinbunroren.or.jp/oshirase/oshirase.htm

2015年-06月-22日

政権支持派は主張控え目か〜安保法制国会審議の各紙社説

 今週末の28日に、東京労働組合セミナーにお招きいただき、講演をさせていただくことになりました。今までと同じように「表現の自由」を軸にして、わたしたちの社会は今、どんな局面にあるのか、これからどんなことが起こるのかなどを話そうと考え、準備しています。

 国会審議が続いている安全保障関連法案にも触れる予定です。この問題をめぐる最近のマスメディア、中でも新聞の論調はどうなっているかも紹介したいと考え、思い立って20〜21日、6月に入ってから3週間の各紙の社説をネット上で調べてみました。その結果を下記に書きとめておきます。

 そもそもすべての新聞社がネット上の自社サイトで社説を公開しているわけではありません。また自社サイトにどれぐらいの期間、アップしているかも新聞社によって異なります。ですから厳密な調査ではありませんが、それでも大まかな傾向のようなものは読み取れるのではないかと思います。

 意外な感じがしたのは、全国紙では安倍晋三首相と政権への支持を紙面で鮮明に打ち出し、安全保障関連法案に対しても同様に支持している読売新聞産経新聞が、社説ではさほど取り上げていないことです。読売新聞は6月6日から18日までの間に4回、産経新聞は11日と19日の2回です。これに対して、安倍首相と政権に批判的で、安保法案に対しても厳しい姿勢をみせている朝日、毎日、東京の3紙は6月に入って10〜8回です。読売はわたしが調べた時点では、5日以前分はネットに社説の掲載がなかったので紙面を調べてみないと分からないのですが、仮に読売と同じ条件で6日以降でみても朝日6回、毎日8回、東京7回とやはり差があります。朝日や毎日、東京が社説でも批判を繰り返しているほどには、読売や産経は社説では擁護していない、相対的に主張は控え目な印象があると言っていいのではないかと思います。

 政権や安保法案に対する評価は、全国紙・在京紙では真っ二つと言っていい状況ですが、目をブロック紙地方紙に転じると、批判的、懐疑的な論調が圧倒しています。社説で取り上げている頻度でも、北海道新聞高知新聞西日本新聞などは全国紙に引けを取りません。

 以下に、各紙の社説の見出しを書き出しておきます。


◇安保法案社説 6月1日〜21日 ※14日は新聞休刊日のため一部をのぞいて15日付朝刊は休刊

朝日新聞

2日 安保法制国会 縛りを解く法案の危険

4日 重要影響事態 切れ目なく歯止めなく

5日 安保法制 違憲との疑義に答えよ

6日 「違憲」法制 崩れゆく論議の土台

9日 「違憲」法制 政治権力は全能ですか

11日 「違憲」法制 また砂川とは驚きだ

12日 安保法制 違憲の疑いは深まった

16日 「違憲」の安保法制 廃案で出直すしかない

18日 党首討論 空費される言葉たち

毎日新聞

 1日 安保転換を問う・これからの日中

 2日 安保転換を問う 乱立する「事態」

 6日 安保転換を問う 「違憲法案」見解

 8日 安保転換を問う 日本と中東 軍事への傾斜は危険だ

 9日 安保転換を問う 「違憲」の波紋

10日 安保転換を問う 防衛費…財政リスク議論せよ

11日 安保転換を問う 政府の反論書

12日 安保転換を問う 日本と米国

18日 安保転換を問う 存立事態の認定

21日 安保転換を問う 資源の確保…軍事とは結びつけるな

▼読売新聞 ※最新2週間分をアップ

 6日 集団的自衛権 限定容認は憲法違反ではない

11日 集団的自衛権 脅威を直視した議論が大切だ

16日 集団的自衛権 最高裁判決とも整合性がある

18日 党首討論 岡田氏は米艦防護を拒むのか

▼産経新聞

11日 憲法と安保法制 「戦争抑止」へ本質論じよ

19日 維新の党 国の利益守る対応を貫け

日経新聞 ※最新6日分をアップ

18日 安保法案の修正協議をためらうな

東京新聞中日新聞

 2日 安保法制審議 国会権威貶おとしめる不見識

 6日 安保法制審議 違憲でも押し通すのか

 7日 週のはじめに考える 原発と二つの安保

11日 安保法制 説得力欠く「合憲」見解

12日 憲法と安保法制 議論の積み重ねは重い

13日 安保法制「反対」 「戦争世代」の声も聞け

18日 地方議会から 憂う国民の声を聞け

18日 「安保」党首討論 「違憲」拭えぬ首相答弁


▼北海道新聞

 2日 新安保法制 集団的自衛権 際限なき「例外」の拡大

 6日 新安保法制 識者の違憲見解 揺らいだ法案の正当性

10日 新安保法制 法案の正当性 違憲を合憲と言う無理

11日 新安保法制 「合憲」見解 論理の破綻は明らかだ

13日 新安保法制 砂川事件判決 合憲の根拠にはならぬ

16日 維新の自民接近 政権に助け舟出すのか

18日 新安保法制 党首討論 ぬぐえぬ法案の違憲性

河北新報

 5日 安保法案説明不足/深まらぬ理解、無理筋を暗示

11日 安保法案「違憲」/土台の揺らぎ再考の契機に

デーリー東北 ※最新1週間分をアップ

19日 党首討論と安保法案 駆け引きを優先するな

秋田魁新報

10日 安保法案審議 「違憲」指摘に耳傾けよ

岩手日報

 9日 安保法制審議 「土台」が揺らぎ始めた

18日 2度目の党首討論 「違憲」に議論深まらず

千葉日報

14日 議論を尽くす好機とすべき 安保関連法案の違憲指摘

神奈川新聞

 7日 安全保障関連法案 「違憲」を無視できまい

11日 「違憲」政府見解 法案撤回こそが筋では

信濃毎日新聞 ※最新1週間分をアップ

17日 安保をただす 違憲法案 まだ強弁を続けるのか

18日 安保をただす 党首討論 驚くべき首相の発言

19日 安保をただす 違憲法案 白紙委任にはさせまい

新潟日報

 2日 安保法案審議 なぜ論議がすれ違うのか

 9日 安保法案「違憲」 向き合うべき重い指摘だ

19日 党首討論 「違憲」との指摘に答えよ

北日本新聞

10日 「違憲」法案/ごまかしは通用しない

12日 憲法の番人/違憲審査を活性化せよ

福井新聞

 6日 揺らぐ安保法制 原点に立ち戻って見直せ

京都新聞

 6日 安保法案「違憲」  強引な手法への警鐘だ

12日 安保法制と憲法  政府の見解は無理筋だ

18日 党首討論  国民の期待に沿えたか

神戸新聞

13日 安保法案/無理のある砂川判決援用

18日 党首討論/違憲法案の疑いは晴れず

山陽新聞

(見当たらず)

参考:5月31日 安保法制審議 建設的な議論を聞きたい

中国新聞

11日 安保法案と憲法 根本の疑義無視できぬ

山陰中央新報

 2日 安保法制集中審議/あいまいさなくす努力を

 7日 安保法制/いま一度、根本の議論を

愛媛新聞

 8日 安保法案「違憲」 法治国家の原理原則に立ち返れ

14日 「砂川判決」再び援用 曲解省み安保法案撤回すべきだ

19日 党首討論 首相は国民の問いから逃げるな

徳島新聞

 9日 安保法案「違憲」 正当性が大きく揺らいだ

18日 党首討論 安保法案 成立は許されぬ

▼高知新聞

 2日 【安保関連法案】「説明不足」の現実直視を

 6日 【安保法案「違憲」 安倍政治を問う】根本から問い直すときだ

11日 【安保法案「違憲」】「反論」の名に値するのか

12日 【解釈再変更】憲法はそれほど軽いのか

17日 【憲法審公聴会】安保法案に深まる疑念

18日 【安保党首討論】論議は一向に深まらない

▼西日本新聞

 2日 安保法制審議 リスクから目をそらすな

 5日 「事態」の乱立 政府も理解しているのか

 7日 安全保障法制 「憲法違反」の指摘は重い

 9日 安保法制論議 なぜ機雷掃海にこだわる

11日 安保法制「違憲」 反論の体をなしていない

14日 安全保障法制 切れ目ない対話外交こそ

18日 党首討論 説明責任果たしていない

20日 国会延長 安保法制は仕切り直しを

大分合同新聞 ※最新6日分をアップ

19日 安保法制 このまま成立は許されぬ

宮崎日日新聞 ※最新1週間分をアップ

17日 安保法案 撤回含め議論やり直すべき

佐賀新聞

17日 安保法制と憲法 「違憲」の指摘に耳傾けよ

熊本日日新聞

 6日 安保法制 「憲法違反」の揃い踏みだ

11日 安保法案合憲見解 「違憲」の疑念は消えない

18日 安保法制討論 説明無理なら法案撤回を

南日本新聞

 6日 [新安保政策 「憲法違反」明言] 法案の根幹が問われた

11日 [新安保政策 法案の合憲見解] 強弁するべきではない

12日 [新安保政策 国会の会期延長] 消化試合で済ます気か

13日 [新安保政策 法案の合憲性] 砂川判決から導けない

19日 [新安保政策 党首討論] 「違憲」の指摘に答えず

沖縄タイムス

 9日 [安保法案「違憲」]撤回して別の対応探れ

11日 [政府の「合憲」見解]砂川判決の拡大解釈だ

16日 [安保法制 広がる反対世論]会期延長せずに撤回を

琉球新報

 7日 憲法審で全員違憲 安保法制は廃案しかない

14日 安保法案 立憲主義に従い撤回を

21日 戦後70年フォーラム 戦争への道断つ方策共有

2015年-06月-08日

「『辺野古取り消し』77%」「自己決定権拡大87%」琉球新報・OTV世論調査

 少し日がたってしまいましたが、備忘を兼ねて書き留めておきます。

 琉球新報社沖縄テレビ放送(OTV)と合同で5月30、31両日に実施した沖縄県内の電話世論調査の結果が、6月2日付と3日付の紙面に掲載されています。

 2日付の紙面は1面トップに「『辺野古取り消し』77%」「県内移設反対83%」「71%作業停止求める」の見出しが並び、米軍普天間飛行場名護市辺野古地区への移設問題について尋ねた結果が並んでいます。

 記事はネット上の同社サイトで読めます。

※「『辺野古取り消し』77% 県内移設反対83% 世論調査」2015年6月2日

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-243697-storytopic-3.html

 琉球新報社は沖縄テレビ放送(OTV)と合同で5月30、31の両日、米軍普天間飛行場移設問題に関する県内電話世論調査を実施した。名護市辺野古への移設阻止を前面に掲げ、埋め立て承認についても有識者委員会の提言によって取り消す方針を示している翁長雄志知事の姿勢を77・2%が支持した。県内移設への反対は83・0%となった。同様の質問を設けた調査では、2012年5月に辺野古移設反対の意見が88・7%となったことに次ぎ、同年12月の安倍政権発足以降の本紙調査では最高の値となった。一方で、埋め立てに向けた作業を継続している政府への批判が依然として根強く、県内全域に広がっていることが明らかとなった。調査は戦後70年を迎えたことに合わせて実施した。

 仲井真弘多前知事が承認した名護市辺野古沖の埋め立てについて、翁長雄志知事は県の第三者委員会が承認取り消しを提言すれば、取り消す方針を示している。この知事方針について「大いに支持」が52・4%、「どちらかといえば支持」が24・8%で、合わせて77・2%が支持すると回答した。

 3日付の紙面では、戦後70年の「慰霊の日」、すなわち第2次大戦末期の1945年の沖縄戦日本軍組織的戦闘が終結したとされる6月23日を前にしての調査結果を掲載しています。

※「『沖縄戦継承を』94% 自己決定権拡大87% 世論調査」2015年6月3日

 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-243762-storytopic-1.html

 琉球新報社と沖縄テレビ放送(OTV)は戦後70年の「慰霊の日」を前に5月30、31の両日、電話による世論調査を実施した。調査結果によると、戦争体験の継承については「もっと戦争体験を語り継ぐべきだ」との回答が75・4%に達し、「現在の程度で語り継げばよい」の19・4%を大きく上回り、全体で94・8%が戦争体験を継承すべきだとの認識を示した。一方、米軍普天間飛行場移設問題などさまざまな課題を抱える沖縄が、沖縄のことは自ら決める「自己決定権」については、87・8%が「広げていくべきだ」と回答した。

 「自己決定権を広げるべきだ」との回答が約9割に上った背景には、普天間飛行場の県内移設に県民の大多数が反対しているにもかかわらず、日米両政府が民意を無視して移設を推進していることに対する反発などがあるとみられる。

 将来の沖縄の方向性を問う設問もありました。

 将来の沖縄の方向性については「日本の中の一県のままでいい」が66・6%で最も多く、次いで「日本国内の特別自治州などにすべき」が21・0%だった。「独立すべき」は8・4%だった。

f:id:news-worker:20150608081515j:image

 普天間飛行場の辺野古移設に反対し、県の第三者委員会が承認取り消しを提言すれば、知事権限を行使して取り消すとする翁長雄志知事の方針は、県民に圧倒的に支持されています。そして沖縄の人々は自己決定権の拡大を求めている一方で、特別自治州や独立などの選択肢よりは、47都道府県の一つ、という位置付けのままでいいと考えています。

 普天間飛行場移設問題のように、県を挙げて反対し、その民意は知事選でも衆院選小選挙区でも繰り返し示されているのに、それでも国家が特定の一地域に過剰な負担を強いてくるような例が、ほかに日本の中にあるでしょうか。普天間飛行場移設をはじめとした沖縄の基地問題日本国民の問題なのであり、今回のような沖縄の住民意思は本土に住む日本国の主権者たる日本国民こそ、知っておかなければならないことだと、あらためて思います。

2015年-06月-01日

6月13日に東京でJCJ・MIC「憲法とメディアを考える6月集会」:戦争前夜とメディア〜メディアは侵略戦争にどう協力したか

 イベントの紹介です。

JCJ・MIC『憲法とメディアを考える6月集会』

戦争前夜とメディア〜メディアは侵略戦争にどう協力したか


 1930年代から日本が戦争へと突き進む中で、新聞やラジオはどのような役割を果たしたのでしょうか。新聞各社と日本放送協会は軍部の宣伝機関と化し、国民を戦争へと駆り立てました。戦後、『再び戦争のためにペン、カメラ、マイクを取らない』という反省のもとにスタートしたジャーナリズムも、いままた岐路を迎えています。日本版NSC秘密保護法集団的自衛権容認閣議決定など戦争が出来る国への転換が危惧されるなか、6月の国会では、集団的自衛権の行使容認に伴う安全保障関連法案をめぐり激しい論戦が予想されています。しかし、メディアは全体として、このような問題に対して委縮してしまっていて1930年代と同じ状況になっているという批判も強くなっています。アジア太平洋戦争の時期、日本の新聞などのマスメディア政府の圧力もしくは自発的協力で「国策報道機関」と化していった過程を考えながら、今日のメディアに問われている課題についてともに考えましょう。

 

日 時◇6月13日(土)13時30分〜16時30分 

資料代◇1000円(学生・明治学院大学教職員:無料)

場 所◇明治学院大学2号館・2101教室      


基調講演:塚本三夫氏(中央大学名誉教授)

「メディアは侵略戦争にどう協力したか―15年戦争から現代を照射する―」(仮題)


パネル討論「戦争前夜とメディア」

パネリスト

新崎盛吾氏(新聞労連委員長・MIC議長)

岩崎貞明氏(民放労連書記次長・放送レポート編集長)

吉田典裕氏(出版労連副委員長、教科書対策部事務局長)

コーディネーター:吉原 功 (明治学院大学名誉教授・JCJ代表委員)


主催:日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)〒113-0033 東京都文京区本郷4-37-18いろは本郷ビル2階 

                            TEL:03-3816-2988 FAX:03-3816-2993 

主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)  〒101-0064 東京都千代田区猿楽町1-4-8 松村ビル401号

                            Tel.03-3291-6475 Fax.03-3291-6478

 

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 会場は明治学院大・白金キャンパス東京都港区)。地図・アクセスはこちらです。

 新聞労連や民放労連、出版労連などでつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているサイト「憲法メディアフォーラム」も今年で開設10年になります。

 ※憲法メディアフォーラム http://www.kenpou-media.jp/