群衆の叡智サミット2007を聞きながら思いついたのでメモ。
なんだかよく分からない、あるいは人によって定義が違うAという概念をはっきりさせるには以下の4つの質問の回答を示せばどうか?
- どんな現象、事例がAなのか?
- どんな現象、事例がAではないのか?
- Aとは何か?
- Aとは何でないのか?
「群衆の叡智」という概念でいえば
- どんな現象、事例が「群衆の叡智」なのか?
- どんな現象、事例が「群衆の叡智」ではないのか?
- 「群衆の叡智」とは何か?
- 「群衆の叡智」とは何でないのか?
群衆の叡智サミット2007を聞きながら思いついたのでメモ。
なんだかよく分からない、あるいは人によって定義が違うAという概念をはっきりさせるには以下の4つの質問の回答を示せばどうか?
「群衆の叡智」という概念でいえば
参加してきました。タイトルだけみるとちょっと上から目線な感じだけど、参加してみた感想から言うと謙虚に「群衆の叡智とは何かを考えて見ましょう」という感じ。セッション1の岡田 正大さんが言っていたことがこのイベントの内容を表していたと思う。
聞いていて非常にフラストレーションがたまりました。「俺にもしゃべらせろ!」、帰りに飲んだビールのおかげで自分が言いたかった事忘れちゃったけど。適度に欲求不満を募らせてくれたこのイベントに参加してよかった。
以下、メモと感想
ショートセッションが2つあった。
お話として面白かった。NECはイノベーションカフェというSNSを社内で立ち上げているとのこと。
社内の情報共有・コミュニケーションをより効率的かつ効果的に行う手段として、社内ブログが注目を浴びています。NECグループでは、「イノベーションカフェ」と名付けた社内SNSを本格展開していますが、これによって組織の壁を越えたコミュニケーションが活性化し、社員のワークスタイルが変化しはじめました。
大企業というのは変わらないものだと勝手に考えていたけれども、変わり続けてきたから大企業になったし、今も生き残っているんだよね。ちなみにIBMの事例がセッション3で紹介されたけれども、この会社は本当に怖すぎる。でかい図体しているくせにこんなに油断なくいろいろと手を尽くそうとしているところは本当に怖い。Microsoftの例も怖かった。
兼元さん曰く
「さまざまな種類の偏見の壁を越えていくためには偏見を持たれる側と持つ側が互いに真摯に質問紙し、真摯に答えていくしかない。だから、Q&Aを行うことを支援するサービスをやるしかないと思った。」
それが、OK Waveをはじめる動機だったとのこと。群衆の叡智の話からすると脱線気味だったように思うが、話として純粋に面白かった。そういう考え方があるのか。
あと面白かった話をメモ
このセッションで使われていた「群衆の叡智」という言葉は、「複数人が知識を出し合うことで一人で考えた(行った)事柄よりも良いことができること」程度の大雑把な意味で使われていたと思う。
これらの事例がすべて「群衆の叡智」という言葉でくくられていたので気持ち悪くてクネクネしたかった。
私の意見では、「群衆の叡智」として語られていることを分類して考えないとごちゃごちゃ過ぎて何も分からないと思う。すくなくとも以下の事柄はそれぞれ別々に考えるべきだと思う。
「集合知」=「感情・感覚の集約」という意見があったがそれには賛同しない。「みんなの意見は案外正しい」に乗っていた例は、専門家でない人たちがその人たちなりの理論で推定した結果を集約したら専門家の推定結果よりも良い結果になったのであって、感情・感覚で選んだ結果を集約したわけではない。
バザールモデルは、複数の自立的な個人、あるいは組織の協調でソフトウェアを作り上げていくモデルなので「群衆が叡智を結集して仕上げる」→「群衆の叡智」という理屈だと思うが、この点についてはセッション1で感じたのと同じ感想でクネクネ。
まず、ショートセッションが2つ
しかし、それを除けばこのセッションはすごく面白かった。今現在オープンソースソフトウェアを開発している(マネージメントしている)人たちからいろいろな話を聞けたのは得がたい経験だった。「有限責任中間法人」という法人種類が世の中に存在するというのも初めて知って得した気分。
メモ
生の高木さんを見れて嬉しかった。ブログと違って穏やかな話しっぷりだった。瀧田さんのしゃべり方が若すぎてびっくり(しゃべっている中身はさすがの内容)。20歳前後の若者のしゃべり方だ。司会の伊藤さんのまとめがわかりやすかった。あのスライド欲しい。
小飼さんがバキバキ話折るから何が何のことやら。ディスカッション形式にして、「群衆の叡智」懐疑派(小飼さん) VS 「群衆の叡智」肯定派(2名ぐらい)で
とやったほうが何を議論していたのかがわかったのではないかと。
ショートセッションが二つ
IBMは本当に怖い。その徹底ぶりはすさまじい。さすがは一度歴史のかなたに消えかけた会社。大企業は慢心したり、イノベーションのジレンマに陥ってつぶれてくれると後続に優しいのに、さっぱり慢心する気配がない。素晴らしい。
「Innovation Jam」開催
67社のお客様企業を含む、104カ国、15万人以上の参加者を集めて、7月と9月に「イノベーション・ジャム」開催しました。72時間にわたる2回のセッションで4万6,000件以上のアイデアが提出され、11月にはこれらのアイデアから選ばれた10種類の新ビジネスを推進するため、今後2年間で1億ドルを投資していくことを発表しました。また12月には、今後5年間に人々の働き方や生き方、遊び方を一変させる可能性を持った5つのイノベーションを「IBM Next Five in Five」としてまとめました。
小飼さんが
「叡智はプライスレスにしておくべきなのに、プライスをつけて叡智を使いにくく(行動に移しにくく)していく動きがあるのはどうしてかを知りたい」
とおっしゃっていたが、これが何の話なのかさっぱりわからんかった。もっと詳しく知りたい。
ほげぇーっと思ったのは
「これまでの人類の叡智に値段をつけるとしたらいくらになるでしょうか?」
「答えは0円です。叡智はアイデア・考えであり、行動にうつされない限り価値がないのです」
というもの。
私のうけた印象では
「一番、おいしい料理は何でしょう。」
「答えは『塩』です。塩がなければどのような料理も食べれたものではありません」
というような発言と一緒(上記、発言は徳川家康の愛妾、お梶の方が言ったもの)。
以下メモ
生dankogaiと生山口さんを見れて嬉しかった。dankogaiと江川達也の正面から見たビジュアルと声としゃべり方が私の中で区別がつかず困った。欧米人が日本人の区別をつけられないのと同様、私はひげ持ち人の区別がつけられないみたいだ。
主催者の方、パネラーのみなさまお疲れ様でした。楽しかったです。次回もやってください、参加します。
次回までに、
をどこかのWikiや掲示板やMixiのコミュニティに判断なしで列挙、集積してもらい、次回のサミットで集計CGIを使いつつ、リアルタイムに会場の参加者全員で判断してはいかがでしょう。パネラーは、その結果を肴におしゃべりするという感じで。「どんな現象・事例が『群衆の叡智』の事例といえるか」「どんな現象・事例が『群衆の叡智』の事例でないといえるか」の分類が終わったら、それから帰納的に考えて
を議論できたら面白いと思います。