発声練習

2009-11-05

[] プライドが高くて困っている人は「とりあえずやり終えてみる」をモットーに!

能力に見合わないプライドを叩き潰す方法を教えてください。僕は心の底で自分が優秀だと思っています。しかし大学は留年する、車の免許さえ取れない、社交性に欠けるで無能なこと明らかです。でも心の底では自分は優秀だと思っているのです。自意識と実際の能力の間に大きな乖離があって、明らかに社会不適合。自分の能力を上げて、プライドのレベルを下げる。前者は日々の努力次第としても、後者をどうしたらいいのか困り果てています。

広辞苑第5版によるとプライド、自信、自意識の違いは以下のとおり。

  • プライド=自尊心:自尊の気持。特に、自分の尊厳を意識・主張して、他人の干渉を排除しようとする心理・態度。プライド。
  • 自信:自分の能力や価値を確信すること。自分の正しさを信じて疑わない心。
  • 自意識:自分自身がどうであるか、どう思われているかについての意識。

辞書どおりの意味で考えると、上記サイトの相談者の方は「根拠のない自信」を持っているのに、その自信に見合う成果がでないので自分を卑下している状況に見える。私のボスの言い方だと「目は高いところを見ているが、手がそれに追いついていない状態」。目線を高く置くのはとても素晴らしいことなので、そのままでまったく良いと思うし、「根拠のない自信」は出口が見えない状況において自分を保ってくれる支えになるものなので、これも悪くない。「根拠のない自信」は、未来の自分への信頼、つまり「今はできないとしても、未来の自分は十分な訓練を終えてそれができるようになっているはず」という思いであることを認識するべき。逆に「根拠のある自信」とは、今の自分への信頼、つまり「今の自分は、十分な訓練を終えてそれができるようになっているはず」というもの。未来の自分を信じることができるというのは、とても素晴らしいことなので自己卑下する必要はない。

悪いのは「根拠のない自信」を根拠として、何かをやってみないうちから評価を下してしまうこと。

水泳のクロール泳法を泳げるようになるまでの筋道を考えてみる。(追記:練習の位置づけが間違っているかもしれない。コメント欄参照のこと)

  1. 水に顔をつけること
  2. 水の中で目を開けること
  3. 水の中で鼻から息を吐き出しつづけられること(顔を水面に出した瞬間に息継ぎをするための基礎)
  4. けのび(水に浮く姿勢を覚えるための基礎。力の抜き具合もこれで学ぶ)
  5. ばた足(手に意識がとられると足の蹴りがなくなり、下半身が沈む)
  6. けのび+ばた足
  7. 息継ぎなしクロール(けのび+ばた足+手の動作)
  8. 息継ぎありクロール
  9. クロール+ターン

水泳選手の綺麗なクロールに憧れて、いきなり水に飛び込んでもほとんどの人はまともに10mも泳げない。アホらしいけど、水の中で鼻から息を吐き出し続ける練習、けのび、ばた足の順番に動作をひとつひとつ覚えて、それができてから手の動作をつけないといけない。いきなり、息継ぎありのクロールを覚えようとしても、その他の注意しなければならないポイントがありすぎるため、習得はとても難しい(世の中にはいきなりできてしまう人もいるけど)。

難しい事柄は複合的な技術の結果によって成し遂げられるため、いきなり成果を求めてもほとんど失敗する。どうしても下積みが必要。この下積みが必要ということは、本を読んだり、人の体験談を聞いたりしただけでは絶対に腑に落ちない。理解してもダメで、腑に落ちないといけない。下積みが必要であるということは、自分の血肉として存在を感じるべきことであり、頭で知識として覚えておくことではない。

自分の血肉として「下積みが必要である」と感じられるようになるためには、何か複雑な要素を持つ物事をやり終えてみるしかない。それが習い事でも良いし、勉強でも良いし、アルバイトでも良いし、スポーツでも良いし、恋愛でも良い。とにかく、何かの目標を達するために地味な作業や誰にも感謝されないようなつまらない作業を黙々と終え、その結果として目標を達成できたという体験が必要だ。

頭で下積みが必要と理解しているのにも関わらずかかわらず行動を起こすことができないならば、自分自身をそれをやらなければならない状況に追い込むべき。持続的に何かをやり遂げる熱意はなくても、義務感や他人からの非難を恐れる臆病な心、そして、一瞬だけの思い切りがあれば、何かの作業の担当者に申したり、何かの役職に立候補したり、何かのイベントに参加申し込みをしたりして、自分がそれをやらないとマズイ状況に追い込めば良い。あとは、環境が「わたし、いちぬけた」と言わせない状況に追い込んでくれる。

「根拠のない自信」とは未来の自分に対する信頼であるので、基本的に良いことだと思う。今の自分が「根拠のない自信」からみると物足りないのはしょうがない。なんせ、未来の自分じゃないから。今の自分と理想の自分を切り分けて、明日の自分が今の自分よりも1mmでも理想の自分に近づけられればそれでよしと考えておけばいいんじゃないだろうか。

追記

ブックマークのコメントより

  • かめはめ波を出せる根拠のない自信があるのですが、何からはじめればいいでしょう?(オイ

ネタにマジレスですが重要だと思いますので。

このような一見、不可能に思えることでもそれを実現できるように下積みをやってみるべきです。たとえば、かめはめ波についていえば、必要条件として強靭な肉体が必要不可欠のようです。ですから、まずは何らかの武術(いちおう、中国の武術がよろしいのではないかと思います)を始めてみれば良いと思います。体を鍛え、技を学ぶうちに「そもそもできると思っていたことができない」ことを体感できると思うので、根拠のない自信は消えると思います。

一例をあげますと、高校生の時代ジャンプの格闘漫画を愛読していた私は「俺は骨の一本や二本折れても強い精神力があるから動けるはず」と根拠のない自信を持っておりました。ところが、スポーツの試合中に目のまわりの骨(眼窩)を骨折したこと、また、別のときに右肩と左肩をそれぞれ脱臼骨折したことを通して「ちょっと骨がかけるだけで動けなくなる」ことを体感しました。この結果、「俺は骨の一本や二本折れても強い精神力があるから動けるはず」と根拠のない自信は魅力を失いました。

  • プライドが高いから最後までできない…最後までやり遂げたが故プライドが無くなってしまうのが怖いな、自分は。だから最初に挫折する。

私としては、この「プライドが高いからできない」という言い訳を自分に許してしまうことが「プライド」のネガティブな側面だと受けて止めています。もちろん、プライド(誇り)を自分が立つ杖として用いるのは素晴らしいことなのですが、実際には自分が行ないたい、行なった方が良いというものを「プライド」が邪魔してしまうのはいかがなものかと思います。

こんなときは、「なぜ、そのプライドをなくしてしまうのが怖いのか?」「そのプライドによって己れの何が支えられているのか?」を問いかけて見るのが良いかと。プライドの価値は己れが与えるもので、他人が与えるものではありません。もし、そのプライドが己れにとって非常に価値があるのならば、「プライド故に行なえなかった」ことは「挫折」ではありえません。「プライド故に行なえなかった」ことが「挫折」であるならば、そのプライドは己れを支える役に立たない偽物のプライドなのだと思います(プライド故に行なえなかったことを後悔するのは人間として当たり前の現象でしょうが、挫折と感じるならば、本当はそれをやりたかったわけですから、そのプライドは持つべきものじゃないのです。)

追記

こちらもどうぞ。

fuku33fuku33 2009/11/06 16:16 中島敦の「山月記」を五回くらい読み返す、なんてことを考えますね。あれは効きます。

hilscherhilscher 2009/11/06 18:32 件の質問者です。RSSで講読させていただいてます。自分の質問が取り上げられていてたまげました(笑)重要な局面で勝つのでも負けるのでもなく「にげる」オプションを選んでしまうのでこころのどこかで「あのとききっと俺は勝てたはず!」とか思っちゃったりして。http://q.hatena.ne.jp/1257498770

next49next49 2009/11/06 20:01 >fuku33さん

山月記は読んだことがないんですよね(国語の教科書に一部だけ載っていたような気も)。

本の効用は自分が体験しなかったことを疑似体験できる点にもありますよね。
映画や漫画、ドラマと違って想像力でいくらでもリアリティがでますから、より深く
疑似体験できるますし。

next49next49 2009/11/06 20:09 >hilscher さん

すみません、エントリーのネタにしちゃいました。

hilscher さんの質問が気になったのは「プライドを捨てなければならない」という
思い込みがあるのではないかと思ったからです。「根拠のない自信」も「プライド」も
自分が行ないたいことを妨げない限りは別に問題ありません。

根拠のない自信を持たない人やプライドを持たない人はあまり多くありません。
やはり、自分は世界でも特別の人間であり、他の誰かよりも良いところがあり、
誰からも愛される人間であるとどうしても思いたいじゃないですか。

そのように思ってしまう自分を否定してしまうと生きづらいですから、
自分を二つに分けて、そのようなちょっと自意識過剰な自分をなだめすかして
自分が楽しく生きていけるように誘導したらよいのではないかと思い
このエントリーを書いてみました。

もちろん、こんなことを書いている私も書いたことを100%実行できている
わけではありません。こういう風に生きていきたいなと思っているだけです。

aSTNaSTN 2009/11/06 20:33 空気を読まずに、クイックターンもできないへぼがクロールについて語っちゃいますよ。

>3.水の中で鼻から息を吐き出しつづけられること(顔を水面に出した瞬間に息継ぎをするための基礎)

ここちょっとちがうと思います。必ずしも水中で鼻息を出す必要はありません。必要なのは「鼻に水が入らないように、鼻で吸うのを止めること」です。そして、顔を水面に出した瞬間に息継ぎをするために必要なところは「全部の息を口から吐く」ことです。

初心者に教える場合、鼻から息を吐き出し続けるよう指導する方が上手くいくので、根本は間違っていないとも思うのですが、違うものは違うと主張したい人間ですのでしゃしゃりでてしまいました。
失礼します。

SeuSeu 2009/11/07 00:08 エントリの趣旨に深く賛同します。

私は研究者の端くれなのですが、「根拠のない自身」というやつがないと、研究のように主張のぶつかり合う場では潰れてしまうか、妙な劣等感を抱え込むようになってしまう気がします。もちろん、批判は謙虚に受け止める必要があるかとは思うのですが。

ただ一点だけ。ものすごく些細なことなのですが…

「頭で下積みが必要と理解しているのにも関わらず」これは漢字で書くなら「拘らず」ではないでしょうか。あるいは、「かかわらず」とひらがなで書いたほうが無難かもしれません。

重箱の隅をつつくような話で申し訳ありませんでした。

move2600move2600 2009/11/07 00:49 >でも心の底では自分は優秀だと思っているのです。
 
心の底で他人を莫迦にしている気持ちを捨てたらいいと思う。プライドとは、まさに、それ。誇り、とは別物。

nononono 2009/11/07 05:05 「自分がそれをやらないとマズイ状況」に自分を追い込んで、がんばってみたこともあるのですが、
やり終えたときに感じるのは、やり遂げたという達成感でもなければ、もちろん、自分に対する自信でもなく、
「もうこんなつらいことは二度としたくない」
「周りの人が『あいつにまかせて失敗したな』と思っているだろうな」
というマイナスの感情なのです。

こうした経験をするたびごとに、自分に対する自信を得る、ということとはどんどん遠ざかっていくのですが。

こうした経験をするたびごとに、次に同じことを経験するときに感じる壁がどんどん高くなっていってしまうのです。

next49next49 2009/11/07 12:36 >aSTNさん

ご指摘ありがとうございます。

next49next49 2009/11/07 12:37 >Seuさん

ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

next49next49 2009/11/07 12:40 >move2600さん

> 心の底で他人を莫迦にしている気持ちを捨てたらいいと思う。

自分を特別な存在だと思いたいのは誰しも一緒ですから、なかなか難しいですよね。

> プライドとは、まさに、それ。誇り、とは別物。

辞書の意味を見る限りプ「誇り+他者からの干渉排除=プライド」みたいですね。
でも、多くの場合同じ意味で使われていますのでこのエントリーでも大体同じ意味で
使っています。

next49next49 2009/11/07 12:49 >nonoさん

反対の視点のご提示ありがとうございます。
個人ごとにものの考え方や受け取り方は違いますから、
私の書いた方法が誰にでも合うというわけではありませんものね。

> 「自分がそれをやらないとマズイ状況」に自分を追い込んで、
> がんばってみたこともあるのですが、やり終えたときに感じるのは、
> やり遂げたという達成感でもなければ、もちろん、自分に対する自信でもなく、
>「もうこんなつらいことは二度としたくない」
>「周りの人が『あいつにまかせて失敗したな』と思っているだろうな」
> というマイナスの感情なのです。

私もこういう経験がありますが、似たような状況に再び遭遇したときに
「うわぁ、またこれやるのかイヤだな」という思いと共に
「でも、私はこれをやり終えたからな」という自分への静かな信頼を
感じます。

> こうした経験をするたびごとに、自分に対する自信を得る、ということとは
> どんどん遠ざかっていくのですが。

そうですか。では、別の方法を探すしかないですね。

> こうした経験をするたびごとに、次に同じことを経験するときに感じる壁が
> どんどん高くなっていってしまうのです。

私にとっては論文執筆なんかが典型的な事例なのですが、毎回、自分の力の
なさと能力の無さ、論文執筆の苦しさに逃げそうになります。でも、
「私は、過去に論文を書き上げた実績がある」
「この論文ださないと私の未来はない」
という考えが論文執筆から逃げたい私を最後まで支えてくれます。

なんだかんだいって「それを成し遂げることができた」という事実は
自分に対する信頼を深めてくれると思うのですがいかがでしょう?

kenovskenovs 2009/11/07 14:20 まさしく自分が「根拠のない自信」に満ち溢れているだめな学生です…さらにそれと同時に強い劣等感を抱えているのでもう何もできなくて…
何かをやらないといけない状況にどうしてもなれないんです。甘えだとは思いますが。。。助けてください。

next49next49 2009/11/08 02:16 >kenovsさん

私は「根拠のない自信」に満ち溢れているのは別に良いと思います。
「根拠のない自信」をもっちゃいけないという思い込みによる自己否定の方が
良くないことだと思ってこのエントリーを書きました。

> 何かをやらないといけない状況にどうしてもなれないんです。
> 甘えだとは思いますが。。。助けてください。

それは本当にやらないといけないことなんでしょうか?やる気にならないのは
やる必要がないからじゃないんでしょうか?それをやる理由が重要だと思います。

「なんとなく、自分はできるはず」と思えるのは素晴らしいことです。
自分を変えるための第一歩である「自分を信じる」は達成できているわけですから、
あとは、移り気で、やる気がなく、言い訳ばかり言って行動に移さない
「今の自分」を騙して、なだめて、言いくるめて、ちょっとでも「未来の自分」
におびき寄せるだけです。

自分はどのスイッチを押したら、ちょっとは行動できるのかを過去の出来事から
振替って、探してみてはいかがでしょう?探し出したスイッチをうまく仕組んだら
行動を始めるきっかけにならないでしょうか?

ちなみに私の行動のスイッチは「義務感」+「虚栄心」です。
私は自分自身のためにはどうしてもがんばることができません。
外部からの圧力としてやらなければならなかったり、あるいは他者からの賞賛が
ないとどうしても、やる気がでません。

なので、上司からの仕事の依頼や学生にものを教えるさいなどにわざと
自分の知識を増やさざる得ない内容を加えて、自分を動かすようにしています。

ほとんどの人間が自分の意思で自分の行動や習慣を制することができないのですから
その点において「私はダメなヤツだ」と思う必要はありません(自分で自分を律するのが
簡単ならばライフハックなんて流行るはずありません)。

自分で自分を律するためにはシステム(習慣、儀式)が必要不可欠であり
学生時代にいろいろやってみて見つけるべきは、自分に合ったシステムは何か
を探すことです。餌付け、買収、色仕掛けなど自分に向かって権謀術数を駆使
してみてください。

smsthsmsth 2009/11/08 09:45 move2600 さんに激しく同意です。

あと、根拠のない自信がある、と公言する人は、実際は努力をしているのではないでしょうか。理想と現実が乖離している人は、理想の設定を低く修正すればいいだけだと思います。

next49next49 2009/11/09 11:16 >smsthさん

> 根拠のない自信がある、と公言する人は、実際は努力をしているのではないでしょうか。

そういう人もいるかもしれませんね。

> 理想と現実が乖離している人は、理想の設定を低く修正すればいいだけだと思います。

言うは易し行なうは難しだと思います。理想の自分と現実の自分との間のギャップに
悩む人は頭ではこれがわかっていても、心が納得しないのだと思います。

言うなれば相場観が自分の中にないわけです。相場観を養うためには実際に体験して見るのが
一番だと思うので、理想の設定を低く修正するためにも、実際にそれにつながることにトライして
みるのが良いんじゃないかなと思います。

z1121z1121 2010/01/08 09:22 最近、仕事において、ただ、目の前にいる人を大切にする、いっぱい声をかけてあげることさえできればそれは自分にとっての最大の努力であり、自分は満足だということに気付きました。
以前から、そうしたいと思っていたにもかかわらず、忙しさで文字通り心を亡くしており、それが全くできなかったのです。今はゆとりのある環境で、相手の表情を見ながら接することができるようになってきました。だからこそ、また少し過酷な環境の中でも自分が接したい方法で相手とかかわってみたいという思いがあります。自信とかそういう価値観とは離れ、ただ努力してみたいと思うだけです。

next49next49 2010/01/08 11:13 >z1121さん

> また少し過酷な環境の中でも自分が接したい方法で相手とかかわってみたいという思いがあります。
> 自信とかそういう価値観とは離れ、ただ努力してみたいと思うだけです。

素晴らしいことですね。応援します。

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