Nakaji(ナカジー)の日々のギターとか音楽ネタとか。     ~Slight Return~

Nakaji(ナカジー)です。ギター弾いてます。講師も。気まぐれで採譜したTAB譜を公開したり、ギタリスト主体の音楽ネタや自身の日々を緩く書いていきます。                  更新は不定期ですが最低でもひと月に一回は何か書きます。諸々のご連絡やご依頼はCONTACTからどうぞ。

Kiesel ''Vader v6x''が無事到着しました。

3月末頃からオーダーしていたKieselのヘッドレス、''Vader''の6弦モデルです。先日、完成して届きました。
(オーダーまでの経緯や詳しい仕様、その他諸々は過去記事を参照ください)
とりあえず今回はファーストインプレッションとかを少し。

前金を払ってのオーダーでしたが、今月頭に残りの金額の請求が届いたので、少し間を空けての振込みから約一週間で届きました。
大きな機材を海外から輸入するのはこれで何度目かですが一番まともに届きました。


・・・と、言いたいところですが、ほんのちょっと書かせて下さい。

実は完済してから一向に発送の通知が来ず、念のため「いつ発送される?」というメールを送ったものの二日経ってもスルー。
するとある日、ポストに謎の不在票。ゆうパックで差出人は「カスタマーサービス」とだけあり、宛先が僕の名前をアルファベットで、更に着払いで投函されてました。
全く身に覚えがなかったので新手の詐欺かと疑い、配達員に電話で「分からない荷物の不在票が入ってるんですが・・・」と不信感を伝えると、配達員の方に「とりあえずお伺いするので一応見るだけ見てもらえますか?」と言われたので再配達に来てもらいました。
で、到着後、玄関出るなり「いや、実はね、この荷物僕の身内も誰も分からないやつで・・・」とか言いながら荷台を見るとKieselのダンボールが・・・。


Kieselよ・・・



発 送 の 通 知 く ら い よ こ せ 。 

と、まあこんな具合で急に届きました。不在票の「カスタマーサービス」というのはFedexカスタマーサービスの事で配達員の方が手書きする際にFedexの文字を見落としたか書きそびれたと思われます。
Fedexの送料とかは後日請求書が来るかと。
ちなみに今まで輸入した物の中でも一番綺麗に届きましたね。このダンボールが結構グッチャグチャになってたりするんですよ。今回無傷で凹みすら無いです。


見た目もいい感じ。

ピックアップはデフォルトで選択されてる、Kieselのオリジナルです。

最近アップデートされたトレモロユニット。動作は一般的なシンクロトレモロと遜色ないです。(後述)

トラスロッドの穴。ネックにはカーボンの棒が二本埋め込まれていて、人が乗っても折れない(らしい)強度を誇ります。

オリジナルギグバッグ。しっかりとした硬さのある安心の造り。いわゆるセミハードの部類ですかね。


まず気になる仕上がり。オーダーにしては基本価格がそこそこ安いだけに多くは期待してませんでしたが、めちゃくちゃ丁寧です。
サンディングの感じもとても滑らかだし、材の張り合わせに不自然な点はなく、フレットの処理も綺麗でフレットサイドが痛いなんて事も皆無です。
サテン塗装もいい感じ。十分過ぎるくらいの合格点です。満足。
座って弾く際、太ももに乗せた時のフィット感もいいですし、構えづらさみたいなものは感じませんね。

次にセットアップ。これは好みも関係するので、あまり突っ込めないですが特に難点は無いです。
少なくとも「え、なにこれ」ってなる事は全く無く、手に取ってちょっと弾いてすぐに馴染みました。弦高は比較的低めにセットされてますね。
これも気になったら調整し直せばいいだけなので全く問題無し。音詰まりやビビリもありませんでした。

そして音。
独自のピックアップなので博打だったのと、上がってるデモとか見るとメタル系のサウンドが多くて正直あまり参考にならなくてどんなものかと思ってましたが、普通に使いやすいです。
歪みのノリは良く、深く歪ませてもあまり濁らず真っすぐ飛ぶような綺麗目な音に思います。やっぱりメタル方面への強みは感じましたが、ローゲインでも十分旨味ある使いやすさです。
僕のはチェンバー加工されてる事が影響してるのか、クリーンでやや箱物っぽい鳴りを感じます。
特にフロントで少しトーンを絞った時の優しい感じの音はかなり良いですね。見た目に反して、落ち着いた音色。
勿論、材のマッチングによって様々でしょうが、使いやすい音というのが第一印象でした。
絵面が合いませんが、ブルースやジャズ、カントリータッチなものにも十分合います。笑


で、今回気になってる人も多いであろうトレモロユニットですが・・・。

これってアーム固定できないんですかね・・・?

【追記】固定できました。

見ての通りツルッツルの棒をブリッジの差し込み口に挿すだけで、一般的なトレモロのように回転させて締め込んだり、ネジで留めたりとか全く無いんですよね。
極端な話し、逆さにしたら抜け落ちる感じ。
固定が無いだけならまだしも穴のサイズに余裕があるので、アームを操作するとその分、中で揺れてカコンカコンと異音が・・・。
あとそのせいでアーミング自体もなんだかぎこちなくなりますね。アームの動きにピッタリついて来ないというか・・・。
これはちょっとなんとかしたい感じです。ブリッジの可動自体は滑らかで一般的なトレモロと殆ど同じ感じですし、チューニングの狂いも少なく感じます。
なので、アームバーだけうまく固定できるようになれば・・・!
今度、TUNEさんに相談してみます。

Gotoh製のトレモロのように差し込み口の近くに小さくレンチ穴があり、そこから締め込む事で無事に固定出来たので、快適にアーミングできます。
いい感じです!
(バックパネルを開けて確認までしたのに普通に見落としてました・・・)
ただ、アームを回して留めたり、緩めたりはできないので使う際は毎回レンチで締めて留める、という感じになりますね。レンチ忘れや紛失だけ注意したいです。

※コメントで情報下さった、KSPNさん、ありがとうございました。



最後に肝心の重さ!
これが想定してたよりも重い!!! 以前、ストランドバーグを持った時の印象が強いのもありますが、結構重ためになっちゃいました・・・。
ホントにチェンバー加工されてんのかな??とか思ってしまう・・・。まあカーボンが二本仕込まれてますしね。(スワンプアッシュでチェンバーとかにしたらめっちゃ軽そうですが)
とはいえサイズは流石のヘッドレスサイズなのでこれで安心してリハ後に狭いラーメン屋に入れますし、バスや電車の座席でも足下に挟めます(再重要項目)

そういえばトップの木目に関して、スペックシート送った際にKieselギャラリーの中の写真を添付して「写真の感じの木目を選んで欲しいです。とても重要」って伝えたらその旨、了承の返事はあったのですが実際のところ要望通りの木目にはなってませんでした。
これはこれでいい感じの木目なので結果オーライですが・・・。オーダーフォームにある事以外の注文は基本的に追加チャージが付くくらいじゃないとあまり融通利かないかも(?)知れませんね。


今回、少し弾いてみての印象はこんな感じ。
本体価格だけだと約21万円くらいですが、総評としてはケチつけるところが見つからない仕上がりでした。
3月末から製作に入り、6月頭に完成したので納期は2ヶ月と1週間程・・・。めっちゃ早い・・・。
これは素直に安い(高いけど)と思えます。


これから少しずつ慣らしていきます。