くたびれモードなのに『美しい魂』
世の中は三連休だったらしいですが、そんなものにはお構いなく、休日出勤。
引越し疲れと、休日出勤でやっていた仕事が体にこたえたのと、苦手な事務関係のあることがなかなか終わらない故の精神的疲労とがないまぜになって、現在くたびれモードに突入中。
昨夜はくたくただったので早々と寝るつもりだったのに、ああ、なんということか。
つい島田雅彦の『美しい魂』なんか覗いちゃったから、さあ大変。12時近くまで(早寝早起きよい子供の私にとり、これは草木も眠る丑三つ時に近い時刻)やめられずに読んでしまいましたよ。ううう。
- 作者: 島田雅彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/01/30
- メディア: 文庫
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といっても全部ではなく、邪道にも後半だけを読みました。主人公カヲルと幼馴染の不二子の恋愛云々をすっ飛ばしてカヲルにあまりに強力な恋敵が登場するところから、です。つまり、皇太子が不二子を見初めて…という部分から後、不二子が皇太子妃になるラストまでですね。
これは小説なので、必ずしも現実と結びつける必要はないわけですが、ついつい現実の雅子妃と皇太子を重ねてしまう。というわけで、結構真剣に読んじゃいました。しかも皇太子に肩入れしつつ(^_^;)。
だからか、読み終わったとき神経がぴりぴりしてしまい、どこかひどく緊張していたらしく眠ってもすっきり寝たという気がせず、朝早くに目が覚めてしまって、本当に疲れた〜という感じです。
何やっているんだか。はあ。
それにしても島田雅彦、文章うまいですね。感心してしまった。
それと、村上春樹がどこかで直面すべきことに直面していない印象があるのに対して、島田雅彦は逃げていない感じがします。どこがどうと突っ込まれると困るんだけど。
村上春樹は都会的、それも地方出身者が東京に巧みに順応した結果の都会的という感じがして(何のこった)、いやな言いすると処世術に長けて要領がいい感じが(微かにだけれども)つきまとうと勝手に感じているのですが(ごめんなさい)、島田雅彦は表はとっても繊細で儚げなシフォンに包まれているのに中味は鋼鉄が入っていたという印象を受けました。
まあ、島田さんの小説の題材が題材だからなのかも。皇室に関係することを小説に書くというのは大変なことです(かつての刊行延期の記事が記憶に鮮明)。
村上春樹についても、要は文学音痴の私が春樹文学を理解できないというだけなんでしょう。
どうも相性が悪いです。『ノルウェイの森』で決定的に嫌になってしまい、それ以後の作品を読んでません。
だから『ねじまき鳥クロニクル』とか重要な作品を読んでいない。これはノモンハン事件と関係するというから、絶対読まなきゃと思ってはいるんですが。
あ、あと、薄かったので『日本の右翼と左翼』をささっと読みました(三連休とされている期間中に)。
新左翼、なんだか情けない。
地に足がついてないというか。う〜ん。
結局、民族というのか、自分たちが生きている文化とか伝統、たぶん右翼が「血」として感性的にばかり受け取り勝ちの部分と、どう向かい合うかという問題は避けて通れないってことかなあ。
新左翼はそこを避けて通った感じ。
右翼はそこを重視し過ぎかな。
どーでもいいことですが、永田洋子を「ながたようこ」だとずっと信じていたのですが、「ひろこ」と読むのですね。あらら。
筆坂さんが書かれた『日本共産党』読んでみたくなりました。
- 作者: 筆坂秀世
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/04/15
- メディア: 新書
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学生時代に読んだ『日本共産党の研究』も再読しようかしら。まだ持っていたはず。(いつそんな時間があるのかな〜?)
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1983/05
- メディア: 文庫
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はるる