Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

ギャラリー湯山通信(9/16)

昨日は午後1時よりギャラリー湯山で初の講演会「日本のオブジェー生成と展開ー」がありました。講師はうらわ美術館の森田 一さん。2時間にも及ぶ講演の内容について短時間でまとめることができません。後日私なりの受け止めを書きたいと思っています。

森田一さん。左は展覧会の企画者の前山忠。

昨日来られた出品作家の本園師芳さんです。吉村益信 作の「豚・pig lib;」を引用した作品を出品されています。その制作コンセプトに共通・共感ありです。本園さんは1980年生まれ、福岡出身。私らの子ども世代の方です。


豚・piggism: 玩具、豚肉、プラスチック、アクリル板

吉村益信 作の「豚・pig lib;」です。1971年の第10回現代日本美術展に出品された作品です。

その後同じ内容の作品が何点かつくられ各地の美術館に収蔵されています。


この吉村さんの作品には有名なイラストレーターの元イメージがあり、近日中に探して掲載します。
元のイメージが見つかりました。
サヴィニャックさん(Raymond Savignac)の“ham”という作品。1950年作。

(レイモン・サヴィニャック(Raymond Savignac、1907年11月6日 - 2002年10月31日)は、パリに生まれ、94歳でカルヴァドス県トルヴィル=シュル=メールで亡くなったフランスのポスター画家。通常単にサヴィニャックと呼ばれる。特に数々の商業ポスターは今日のフランス文化の一部をなしており、シンプルな機能美とユーモラスな筆致が特徴である。)
 次は本園さんからいただいたステッカー作品です。浜谷浩の有名作「終戦の日の太陽」の写真が日の丸になっています。この作品にも吉村さんを引用した作品と同じコンセプトがあります。むしろ吉村さんと同じコンセプトというか、入れ子構造の無限級数的なつながりと言うべきか。
ところで、浜谷浩が太陽を撮影したのはその当時疎開をしていたわが高田の寺町の善導寺です。我が家から3kmくらいの距離にあります。


Web上で見付けた浜谷さんの「終戦の日の太陽」作品です。


また、話をしてみたら私が影響を受けた福岡伝習館闘争ともつながりがあり、何か時代を超えた因縁めいたものを感じた次第です。
芸術から芸術が生まれます。本園さんは守・破・離のプロセスにより自分の本物の本物を見付けられると思います。本園さんの今後の展開を注目していきます。