そんな時、エージープラス(無香料)はどこまで闘えるのだろう



ミドリカワさんのCDがなかなか届かないぞこんちくしょう
とか思って注文確認メールをよく見たら
代金がコンビニ先払いでした。
そりゃアンタ届くわけねえよ。
払ってねーーーーもーーーーーーん



調子に乗るな!




というわけで、いまだにみんなのうた2聴けておりません。
おあずけ。このばかちんが!
そんなんだからオズマ先行うっかり忘れるんだよ!!!




仕方が無いので
先日観た映画のことなんか書いちゃおうかなー
なんてネ。ああうざいうざい。俺が。




「パフューム ある人殺しの物語」ですよ。




公開してからどんだけ経ってんだよ。
世間からはとっくに過ぎ去った話題ですよハッハ。



結果からまず言えば
かなり好きな映画でした。
トム・ティクヴァの映画は
ラン・ローラ・ランしか観たことないけど
(そして好きじゃなかったけど)(また赤毛ヒロイン)
今回のは私にメガヒット。
嗅覚って、人間の五感の中でも結構原始的ってーか
深いとこに繋がってる感覚なんじゃないかと思うのです。
どうかな。
匂いって、完全に忘れてたはずの記憶をいきなり復活させたりするし。
何年も前の海外旅行とか。
あと、田舎の親戚んちに昔あった肥だめとか。
匂いひとつで、 ボーフラだらけのドロ川にはまって泣いてたことやら
年上のイトコたちの仲間に入れてもらえなくて
いっつも後からくっついて回ってたことやら
とっくに亡くなったじいちゃんのおっかない怒り顔やら
セピア色の思い出が次々と。芋づる式に。
逆に、映画や写真を見るときも
なんとなく匂いを想像したりしながら見てることもあるし。
まあとにかく、そんな、嗅覚が異常に鋭敏な、本能に近いとこで生きている
主人公の話なわけです。



ここまで書いただけで疲れる私を大目にみてください。



ざっくり言うと
その主人公が初恋の少女の匂いを追い求めるあまり
美女の体臭を集めて究極の香水を作ろうとする
つまるとこ材料集めのための連続殺人を犯すわけだが
さて究極の香水が完成しちゃったらばアンタ
これまたエライ匂いだったよさあさあどうするよ
という話。そうか?



初恋の面影とか
愛を知らないが故の欠落と渇望とか
まあいろいろありますが
主人公は変態ですな。ド変態。
変態の映画っていいですよね。
変態=特異な才能(嗜好)を持つが故に他者と交われない孤高のアーティスト
と言い換えることもできなくもないかもしれなくもないかないな。
そんな変態さんは、良い人だろうが悪い人だろうが
凡人にとっては多くの場合、魅力的に映ってしまうのな。
(もちろん犯罪はダメですけど、なんか変な犯罪事件が起こったとき
 ついついワイドショーでそのニュースを貪るように観てしまう…てのも
 この感覚に近いのかしら?魅力的とは言えないけど、関心をひかれるってことで)
それが映画で描かれればなおのこと。
この主人公も然り。
異常に鋭い嗅覚という才能はおいといても、
初恋の少女(すげい可愛い)以外の女には
彼は全く人間的感情を寄せないってのがね。
彼にとっては香水の材料でしかないため
まるでみそ汁に入れるアサツキを畑で採るかのように
さくさくと殺人を重ねる様がある意味爽快。
物語の作りとしても、あまり被害者側に
感情移入できる描き方をしてないしね。
主人公に執拗に狙われるヒロインでさえ
大した人格的キャラクターを与えられていないし。
外見以外はこれといって魅力的に描かれておらず、
自由になりたいお年頃のただの金持ち娘、って感じで。
まあ、女に限らず
彼には、初恋少女以外の万物は全て
石ころと変わらないのね。
かといって彼は感情の無い無機的な人というわけではなく
全感情を集中して少女の記憶と匂いを追うことに燃やしているため
他には一切回す余地がない、と。




また、その濃ゆいキャラを演じる役者さんが
イイんですわコレ。
他ではあまり観たことない人ですが
何がイイって、顔。
かっこ良い人なのに
変質的というかこいつ近寄るとヤバいな、的な
雰囲気があるね。しかも妙に純粋げというか童貞っぽいというか。
無言なのに表情と空気で見せるというか。
やっぱりこういうの、巧い役者さんっていうんだろうな。
「悪気の無い連続殺人」に説得力があるもんね。
(↑主人公は殺人のつもりはなく、あくまで材料集めなので。)




あと、音楽が良い!
好きです、こういうの。
サントラけっこう欲しい。




まあ、物語としては
ラスト近くのクライマックスとパパの変貌ぶりに
えええっそんな ちょっとアンタ おいおいそんな
とか思っちゃいましたが、面白かったです。
あの、750人の大乱交祭りの絵ヅラを観ていたら
昔美術の教科書に載っていた
浮世絵かなんかの顔が全て裸の人間で出来ている絵を思い出した。
関係ないけど。
いいけどアレ、ほとんどエキストラだそうですが
みんなよく脱ぐ気になったよなー
ちゃんとした役で脱ぐならば役者魂わからんでもないが
エキストラだよ?
もしも私が、エキストラ参加したとして
「はいじゃー脱いでその辺の人とてきとーに絡んでくださーい」
とかADにメガホンで叫ばれても泣きながら帰るしか。
むしろ参加しねえよ。
まあそんな撮影風景であるはずはないが。
エキストラたちの役者魂に拍手を送りたい。




全くの余談ですが
もし自分の体臭を集めた香水があったらと
汗ばむワキの匂いを嗅ぎながら
無駄な想像をしてみたら気持ち悪くなりました。




原作読んでみたいなー。
でも市内中の本屋探したけど無かった。
やっぱりな。
田舎。