ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

『実験工房と瀧口修造』展図録

 実験工房の全容を本格的に紹介した展覧会の図録。展示は瀧口修造の活動を紹介するシリーズの第11回として、銀座の佐谷画廊により企画された。図録は実験工房のメンバーである山口勝弘(美術)と秋山邦晴(音楽評論)が監修し、論考を寄せている。巻頭には実験工房を精神的に支えた瀧口修造の言葉を8本再録。図版はメンバーのうち造形部門の大辻清司、北代省三、駒井哲郎、福島秀子山口勝弘については展示作品を、音楽部門の佐藤慶次郎、鈴木博義、武満徹、福島和夫、湯浅譲二については楽譜を、詩と評論の秋山邦晴については台本を掲載。展示作品のないピアニストの園田高弘と照明の今井直次については、「言葉と略歴」に各人のコメントを載せている。詳細な年譜にはそれぞれの年代の活動を示す写真を挟み込んでいる。画廊の佐谷和彦による「あとがき」には、実験工房の創設に深く関わり、本展示直前に急逝した読売新聞の海藤日出男への追悼文が添えられている。テキストは全て英文併記。

実験工房瀧口修造

 東京 : 佐谷画廊, 1991
 135p ; 28cm (オマージュ瀧口修造展 ; 第11回)
 注記: 展覧会カタログ ; 会期・会場: 1991年7月8日-31日:佐谷画廊 ; 別書名: Experimental Workshop ; 監修: 山口勝弘, 秋山邦晴 ; 編集: 福住治夫 ; 英文併記 ; 目次:

 芸術と実験/実験の精神について/新しい芸術を創る人々―実験工房/『生きる悦び』について/演奏会と造形―実験工房現代作品演奏会/バレエと造形/友たちの言葉/閉ざされた古典と開かれた古典

 〈工房〉前夜 1948-1951/〈実験工房〉の結成とその活動 1951-1955/〈実験工房〉後期 1956-1957

 〈実験工房〉前夜と出発地点 1948-1951/〈実験工房〉の結成とその活動 1951-1955/〈工房〉の活動の拡張の時期 1956-1958

  • 図版 …39

 大辻清司/北代省三/駒井哲郎/福島秀子山口勝弘佐藤慶次郎/鈴木博義/武満徹/福島和夫/湯浅譲二秋山邦晴

  • 言葉と略歴 …75

 「造形」大辻清司/北代省三/駒井哲郎/福島秀子山口勝弘
 「音楽」佐藤慶次郎/鈴木博義/園田高弘武満徹/福島和夫/湯浅譲二
 「詩・評論」秋山邦晴
 「照明」今井直次

 付: 〈実験工房〉関係主要文献―1959年以降 …130

  • あとがき / 佐谷和彦 …133

 付: 海藤日出男氏の急逝に想う …135

【参考】