実験工房による『綾の鼓』
三島由紀夫は能の『綾鼓』を題材にした戯曲『綾の鼓』を1951年に作り、これは1952年に初演されました。秋山邦晴らの実験工房では1955年にこの作品を上演しています。音楽は湯浅譲二でした。佐谷画廊の図録には、同時に上演されたシェーンベルクの『月に憑かれたピエロ』と共に『綾の鼓』の写真が載っていて、斬新な公演の雰囲気が伝わってきます。
〈実験工房〉年譜
出典:『実験工房と瀧口修造』展図録(佐谷画廊、1991)p121-124
http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20171006/
2013年の『実験工房展』図録には、「月に憑かれたピエロ」の配役として、アルルカンが観世寿夫、ピエロが野村万作、コロンビーヌが浜田洋子、と載っていました。当代一流の役者が出演していたのでした。翻訳は秋山邦晴でした。
参考: