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西野神社 社務日誌

2005-08-05 神社本庁

神社本庁 庁舎

神社庁の庁舎の書庫には、一般の書店図書館等にはまず置いていないようなかなり専門的な(こんな本誰が読むんだよというようなマニアックな)神道関係の書籍や資料が豊富に収蔵されているので、勉強のため、私はときどき神社庁に行ってそれらの本を借りてきます。今日は、以前借りた本とビデオを返しに神社庁に行ってきました。ちなみに、神社庁というのは、全都道府県に一箇所ずつ設置されている、神社本庁の地方機関で、その都道府県において本庁の事務を代行している機関で、神社活動PRの窓口でもあります。神社庁は、大抵、その都道府県を代表する大きな神社の境内に庁舎が置かれています。

ところで、神社本庁や神社庁というのは、私たち神職にとっては身近な存在であっても、一般の方には馴染みの薄い存在です。そこで今日は、そもそも神社本庁や神社庁って何なのでしょう、という話をさせていただきます。

昭和20年、終戦により神祇院が廃止され国家の管理と保護から離れた神社神道は、GHQの神道指令(神道への不当な圧迫)により存続の岐路に立たされました。神社本庁は、神社界に差し迫った当時のこういった危機的な状況を背景に、全国の神社を守り神道を次世代に継承していくために、昭和21年、全国の神社の総意として設立されたのです。神社本庁は発足当時も今も、伊勢の神宮を本宗と仰いで神道を宣布し、祭祀を執行して氏子・崇敬者を教化育成し、神社の興隆を図ることをその目的としています。なお、神社本庁は(神社庁もそうですが)団体名に“庁”という文字が入っているため、官公庁の一つと誤解している人が意外と多いようですが、実際には、神社本庁や各神社庁はあくまでも民間の一法人(宗教法人)です。写真は、東京代々木にある、現在の神社本庁の庁舎です。

平成17年現在、神社本庁の名誉を象徴する「総裁」には神宮の祭主様(今上天皇の御妹様)が、神社本庁を統督し代表する「統理」には神宮の前の大宮司様(元皇族の方)が、庁務を総管し宗教法人としての神社本庁の代表役員である「総長」には三嶋大社宮司(兼静岡県神社庁庁長)さんが、総長を補佐し場合によってはその職務を代行することもある「副総長」には石清水八幡宮の宮司(兼京都府神社庁庁長)さんが、常務を処理するにつき総長を補佐する「常務理事」には熱田神宮の宮司(兼愛知県神社庁庁長)さんと佐嘉神社の宮司(佐賀県神社庁庁長)さんが、それぞれ就任されています。

平成16年末現在、本庁包括下の神社数は79,057社、本庁包括下の神社の神職数は総計21,590人、本庁包括下の神社の崇敬者は総計68,785,419人で、これらの数値からもわかるように、神社本庁は、法的な位置付けはあくまでも民間の一宗教法人ですが、その実態は日本最大の宗教法人といえ、各方面に大きな影響力を持った存在です。

神社庁は、前述のように本庁の地方機関としてすべての都道府県に設置されており、管内神社の宮司から選出される「庁長」が、代表役員としてそれぞれの神社庁を統括しています。私がよく行く「北海道神社庁」は、北海道神宮の境内に庁舎が置かれており、道内に鎮座する本庁包括下の神社603社(平成16年末現在)を統括しています。ちなみに、傘下神社が最も多い神社庁は「新潟県神社庁」で、その数は4,765社で、逆に傘下神社が最も少ない神社庁は「沖縄県神社庁」で、その数は僅か11社です。

北海道神社庁傘下の神社数は前述のように603社で、これは他府県と比べると必ずしも多いという数ではないのですが、しかし神社数の多い県は、実際には神職の常駐していない無人の神社の方が圧倒的に多く、一人の神職が何社も、場合によっては何十社もの神社の宮司を兼務しているという場合が多々あり、つまり神社の数が多いからとって、その県の神社の勢いが特に強いとか、神社神道に対する県民の信仰や崇敬が特に篤い、とは必ずしも限りません。むしろ、無人の神社を多く抱えている神社庁は、神職数や氏子数は他の県と大差ないのに、神社の数だけが多いために、事務だけがやたらと煩雑になるという弊害も抱えています。

(田頭)

田頭田頭 2006/07/04 11:11 上記本文では主に神社本庁について記させていただきましたが、平成18年6月25日付の記事「神社庁」では、特に神社庁について詳しくまとめさせていただきました。そちらも、併せて御参照下さい。
(平成18年6月25日補足)