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西野神社 社務日誌

2007-06-11 初宮参り

初宮参り木札

赤ちゃんが初めて神社にお参りする事を「初宮参り」もしくは「初宮詣で」といい、大抵は、晴れ着を着て祖母もしくは母親に抱かれて、両親と共に産土神社(その赤ちゃんが生まれた土地の神社)にお参りします。そして初宮参りの御祈祷では、赤ちゃんが神様の御加護の下無事に誕生した事を感謝申し上げると共に、これからの健やかな成長をお祈り致します。

当社の主祭神である豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)の主要な御神徳の一つが“安産”である事から、当社では安産祈願と初宮参りの御祈祷は特に多いのですが(安産祈願の御祈祷を受けた方の多くは、出産後、初宮参りの御祈祷も受けに来られるのです)、今日の午後、私が奉仕させて頂いた初宮参りの御祈祷は、いつもよりもちょっと印象に残りました。

生後3ヶ月程度の男の子だったのですが、御祈祷の最中、その赤ちゃんは何度か泣き出しました。とはいっても、御祈祷の最中に赤ちゃんが泣く事は全然問題ありません。当社ではそういった事はしませんが、地方によっては、神様に対して御挨拶に来たという事を印象付けるため、初宮参りの際にはわざと赤ちゃんをつねって泣かせたりする所もあるくらいですから。

そしてその赤ちゃんは、泣き止んだと思ったら今度はお尻から「プー」とかなり大きな音を発しました(笑)。その音は御殿内に高らかに響き渡り、祝詞奏上中だったのですが御両親はさすがに「プッ」と吹きかけていました(笑)。それも問題ありません。神道の神様は、生後3ヶ月の赤ちゃんがオナラをしたからといって、それで怒るような器量の狭い神様ではないからです。むしろ良い意味で、神様の印象にも残ったと思います(笑)。

そして御祈祷が終わった後は、私はその赤ちゃんと写真を撮らせて戴く事になりました。初宮参りでは、御祈祷が終わった後にその場で記念撮影をされる御家族が多いのですが、今日の初宮参りでは、御家族揃って写真を撮られた後に、「神主さんも抱いて下さい」と言われて赤ちゃんを手渡され、私は狩衣を着たまま赤ちゃんを抱かせて頂き、その時に赤ちゃんのお父さんが写真を撮って下さったのです。私の家族にも親戚にも、もう赤ちゃんはいないため、赤ちゃんを抱き上げたのは相当久しぶりの事でした。

“可愛くない赤ちゃん”というのもあまりいないかもしれませんが、今日私が抱かせて頂いた赤ちゃんは特に可愛らしい赤ちゃんでした。そんな事があり、些細な事なのですが、「プー」という音と、数年ぶりに赤ちゃんを抱かせて頂いた事から、私にとってはちょっと印象に残る御祈祷となりました(笑)。

ところで、「初宮参り」の御祈祷は生後何日目に受ければ良いのでしょう、というお問い合わせの電話をたまに受けますが、生後何日目に神社にお参りに行くか、というのは、実は地方によって大きく異なります。男児の場合は生後31日目、女児の場合は33日目にお参りするのが一般的、と一応云われてはいるのですが、早い所では生後7日目や11日目、遅い所では100日目や120日目にお参りする地方もあり、全国的にはバラバラなので、実際にはあまり日にちに拘る必要はないといえます。赤ちゃんはまだ体の抵抗力が弱いので、日数に拘るよりも、むしろ温かい日や天候の良い日を選んでお参りした方が良いようです。

また、当社では行なっておりませんが、地方によっては、初宮参りの時に赤ちゃんの額に墨で「犬」の字を書いたり、点や「一」の印を付ける事があり、女児の場合は更に頬に紅をつける事もあります。関西では、男児の場合は額に「大」の字を、女児の場合は額に「小」の字を書く事が多く、私が数年前まで実習していた京都府内の某八幡宮でも、初宮参りの時にはそのようにしていました。実習当時、「なぜ女の子には“小”の字を書くんだろう?男の子と同じ“大”の字でもいいのに」と疑問に思った私が、「何で女の子には“小”の字を書くんですか」と職員に尋ねた所、その職員はその理由を、「まめまめしく育つように、という意味なんだよ」と私に教えて下さいました。

赤ちゃんの額に文字を書く、といえば、面白い話を聞いた事があります。昨年7月27日付の記事今年3月24日付の記事をはじめ、このブログでも過去に何度か紹介させて頂いた大阪府内某神社の女子神職Fさんが、mixiの日記(ネット上で公開する日記で、実質的な機能はブログと同じです)に書かれていた事なのですが、Fさんと同世代の若い御両親が赤ちゃんを連れて「初宮参り」の御祈祷を受けに来られた時、Fさんがその赤ちゃんの額に「小」の文字を書こうとすると、父親に「何をしようとしてるんですか?」と質問され、それに対してFさんが「あぁ、お子様の額に文字を書くのですよ」と答えた所、父親が「文字…?“にく”ですか!?」と言われたそうです(笑)。

その回答にFさんは思わず「ぷっ」と吹きそうになったそうです(笑)。確かに私達の世代では、額に文字といえばそれ(キン肉マンごっこ)なんですよね。額に書く文字としては、「肉」の他にも「中」「米」「骨」などがありました(笑)。

(田頭)