<a href="http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0410/14/news024.html">サーバ型放送〜異なるNHKと地上波民放の思惑(後編)</a> (ITMedia)

おもしろいと思った部分を勝手に引用。

一番便利な“オンデマンド”は、昨日やっていた番組を見逃したから、ちょっと見たいとか、一週間くらい前にやった番組を、評判になっているから見てみたいとか、そういうことなのではないかと思う。

しかし、この場合の問題は、そうしたサービスがあまり便利に使えるようになってしまうと、今の民放が行っている放送事業の枠組みそのものが、要らなくなることだ。視聴者からすると、「何も急いで家に帰って見る必要はない」ということになってしまうから、民放の立場からすると、そこに本気で踏み込むのには、かなり高度な経営判断が必要になるだろう。

ただ、あまりグズグズしていると、外付けのHDD付きDVDレコーダーにEPGを組み合わせれば、後から自分の見たいものだけつまみ出して見るということはできてしまう。ユーザーからすればそれで十分だと思われてしまったら、サーバ型放送不要論も出てくることになりかねない。それゆえ、放送業界もあまり遅らせたくないと考えているようだ。

HDDレコーダの登場により、テレビの視聴形態は変わりつつある。HDDレコーダが民放の全ての番組を常時、録画し続けるようになってしまうと尚更だろう。そうなる前に、同じ仕組みをテレビ局主導で実現しないと、VOD のうまみがなくなってしまうだろう。

逆に、もし VOD 用の個人の嗜好をもとにした新しい広告モデルが完成すれば、広告業界を一変させることになるだろう。インターネットはその便利さ故に爆発的に広まってはいるが、広告モデルと言えばバナー広告ぐらいしか登場していない。

VOD の広告モデルが持つ情報さえあれば、インターネットよりも便利な双方向通信が可能になるのではないか。テレビでお店の広告を見て、実際にお店のページを表示すると思考情報を元にお薦め商品を表示して、購入する段になったら個人情報を送信して自動引き落としを行う・・・。もちろん、プライバシーの問題はあるものの、VOD の広告モデルが一端、嗜好情報や個人情報を手にしてしまうと、そこではインターネットを包括するような双方向通信の舞台が広がっているような気がする。

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