改めてキングオブコント準決勝の天津のネタについて思う事。

レポートは数ありますが、今回はこの方のレポを参照とさせて頂きます。

『キングオブコント2008』@Zepp Osaka:ike-chinの日記

どうも見てみると、かなり昔のネタをやったようで
準決勝の場でこういうネタを持ってくるのを見てると
まだ、向は「オタクキャラ」で売る事を諦めていなかったようでw


それを受けてこの方は

向>木村だったころのネタであり、向<木村というように力関係が逆転した現状にあっては、
このネタのチョイスは完全にミスってると思った。

と書いてありまして。
うーん…ただ、これ難しいのは
天津のコンビネタって台本書いてるのは向だし
ボケ役も向だし、見た目おかしいのも向なんですよね。
本来のチカラ関係は、向>木村なんですよね。
それを木村>向に切り替えるネタみたいなのを
作れる程の柔軟性が彼らにあるとはとても思えないし
それに木村のブームもたぶん持って今年いっぱい
あれも偶発的なモノでしたし、
もし、上手く向のキャラを売り出す事が出来れば
両方の側面で攻められるし、木村のブームが過ぎても
すぐに切り返しが出来るとは思うんですよ。


あと、この方の去年のM-1準決勝のレポを見てると
天津のオタクキャラに反対してらっしゃるようなんですが
向から「オタク」を取ったら、ただの「上手い事言うオッサン」になってしまうし
そんなキャラに需要は無いと思うので
僕は天津はオタクキャラでいいと思うんですが
ただ、一つ問題なのは今回のネタのレポを見てても感じるのは
「何故、向は『オタク』という存在に対して、あんなにネガティブなんだろう?」
という事なんですよね。


向のオタクネタって「気持ち悪い部分を誇張する」「みんな僕の事気持ち悪いと思ってると僻む」
下手をすると「犯罪者めいた事を言う」(「脳内妹」や「脳内友人」でも
自分の言う事を聞かない木村に殺す事をチラつかせて言う事を聞かす」というくだりがありますし。)
今回のコントもいわゆる「ストーカー」的な意味ではちょっと犯罪的だと思うんですよ。


いや、漫才やコントで犯罪をテーマにしたモノって昔からありますけど
例えばえんにちアイパー滝沢が「殺すぞ!」っていうのと
向が「殺すぞ!」っていうのって、明らかに意味合いが違ってくると思うんですよね。


「正確にはオタクが起こしてた訳じゃないんだけど、世間からそう思われてる犯罪」
って宮崎勤の事件とか、この前のアキバの連続殺人とか
結構シャレにならん事件が多いですからね、流石に「きんもー」では
済まされない部分ってあると思うんですよね。


あと、向自身が実際に「オタク」な訳じゃないですか。
ならば本当はそんな「気持ち悪い」とか「犯罪者予備軍」みたいな事を
周りから思われるのって本当はイヤなハズなんですよ。
それをなんで自らそんなキャラを演じようとするのか?
拗ねてるのか?ヤケクソなのか?ミステリー漫才、ミステリーコントが
やりたいのかはわかりませんけど
それでみんなを引かしちゃったら、それこそ「お笑い」じゃなくなりますからね。


僕はね、向も「お笑い芸人」ならナゼもっと「オタク」を面白おかしく
ポジティブに描こうとしないのか?
それを凄く思います。先日書いた漫才アワードの感想
「向は柳原を見習うべき」って書いたのはまさにそれが言いたかった。


気持ち悪くてもいいから「笑える気持ち悪さ」を。
僕が天津のオタク漫才で唯一評価してる
「脳内メイド」も「笑える気持ち悪さ」があるんですよ。


ただ、その「脳内メイド」まで「気持ち悪い」って引いてしまう
大阪の若い女性お笑いファンは流石にヤワすぎると思いましたが。