moto 360使用雑感

会社で調査用として購入したmoto 360を一週間ほど使用できることができた。
以下はその雑感。

HWとしての完成度

  • いわゆるデカ文字盤の腕時計ほどの大きさ、身に着けて違和感もない
  • 化粧ガラス、ボディーともに質感もよい
  • レザーベルトは好き、フィット感もよい、ただ長持ちはしなさそう
  • 割といじっても、電池は余裕で1日持つ、あまり使わなければ余裕で2日行けるだろう
  • 万歩計が付いているがあまり精度がよくない、腕を振って歩かないと検出しないせいか
  • 心拍計も付いているがこれは運動時の心拍監視用としては論外、静止してしばらく待たないと結果が得られない、腕を振ると検知できない、連続的にモニタできずいちいち再計測をしなくてはならないなどなど

使い心地

  • 普段は画面が消えている
  • 腕をひねって時計を自分のほうに向けると画面が付く、なかなか凝ってしかも実用的なギミックだが反応しないことも多く、そのたびに腕をひねり直す
  • 文字盤は着せ替え可能、電子ディスプレイなので当たり前か
  • メールの着信や、カレンダーのイベント、SNSのメッセージ・イベント、時計内のイベントなどではバイブレータとともに点灯、これはいたって普通
  • 時計下部に最新のイベントが表示される、上スクロールでイベントを見ることができる
    • これが結構曲者で、最初どう扱ってよいか分からず
    • タップで詳細表示、しかしこの大半が親機になるスマホに表示される、意味あるのか?
    • 右スクロールで消すことができる
  • 時計表示から画面をタップすると音声検索
    • 最初音声検索のキャンセルの方法が分からず、答えは放っておけばよい、自然に消える
  • この音声検索を上スクロールするとメニューが表示される、これも最初全く分からなかった

ソフトの出来

  • 音声ナビ検索はなかなか面白い、"navigate Starbacks"などとすれば最寄のスタバを検索してくれる
    • 検索候補は時計に表示される、選択すると電話側でナビが開始される
    • 曲がり角などにくると、時計にもnotificationが出る、しかし100m手前というのは車を運転している際には遅すぎて、通り過ぎてしまう
  • 音声検索・命令(メールやメッセージが送れる)は全般にヘボな英語でも割と頑張ってくれる
  • しかし、再入力を要求されているのが時計を見ないと分からない、運転中は大変危険
  • メールの受信が2件以上になると、「電話で見てね」というメッセージが出る、それ以上は何も出来ず
  • 現時点で、メールの着信が50件以上たまってしまっている、サーバ側で閲覧してもnotificationが消えないのだ

全体として

正直に言えば、何をしたらよいのかよく分からないデバイスだ。
HWとしての完成度は素晴らしい、きれいで、重さ、大きさもデカ文字盤腕時計と変わらず、そして持っていてワクワク感がある。
ただあくまで腕時計の大きさしかないので、UIが非常に限られている。
画像として取り出せるものは当然ながら、入力手段も限られている。
音声情報は画像情報の1/10,000といわれる。
これだけでクラウド様とお付き合いするのは、なかなか難しい。
スマホでメールは読めるが、この大きさでは読む気はしない。
せいぜいSNSの友人のポストのnotificationに"いいね!"するか、RTするくらいだろう、QTをする気は起こらない。
そもそも、スマホを持っていないと動作しないのだから、スマホでやるわ、そんなこと。
ラッキング、つまり人間をクラウド様の監視対象にするというマトリクスも真っ青のことでも、このセンサー精度ではまともな動的データは収集できないだろう。
箱はある、よい箱だ、しかし中身が何もない。