連光寺装飾制作者 馬場良治展

東側の襖絵の鳥(鳩)は西側の襖絵では飛んでいき(多分西方浄土へ向かって)、格天井の右手側のテッセンは青で左手は白。方角的に東が(青龍が守る方位)青い花、西が(白虎が守る方位)白い花。なぜテッセンを描かれたのかはわからないけど。。。お寺に描かれる絵としてはボタンや桜や菊‥が思い浮かぶけれど、ご住職の話によると西本願寺のどこかの(←どこか忘れた^^;)建物の天井にテッセンは描かれているとか。(追記:後日、西本願寺を検索してみたら「雁の間」っていう所の天井に描いてありました。)

青と白のテッセンの根本は本尊の所から伸びている・・・これはご住職の解説

襖絵の群青で描かれた荒れた海の視線は外(海)側からの視点。緑青で描かれたエメラルドグリーンの穏やかな海の目線は内(陸)側から外への視点。・・・これもご住職よりの解説。仏教的示唆の解説もして頂いたけど忘れちゃった^^;)静と動、内と外、視点を動かせば見る者の心も動く。

でもって、ここからは私的解釈。

初めて展示されたヒストリア宇部では「奥入瀬渓流雪中六趣」は6枚あって(今回はタイトルに「奥入瀬」としかなかったように思うけど)タイトルはそれぞれ「照・阿・羅・沈・遥・明」。

今回の展示で本堂入ってすぐの所にあったのが「照」、そして庫裏?の部屋の最後に飾られていたのが「沈」。
朝日に照らされて日が昇り(人は生まれ照らされて)そして、日は沈む(人は亡くなる)。途中に配された月(新月満月両方あったかなぁ?)や花や滝を愛で、時間と空間を巡り、戻ってきたら、本堂本尊の前。

・・・・って仕掛け?
違うかな?(笑)  (後日追記:一寸違ってたみたい?だな〜笑)

奥入瀬渓流雪中六趣のタイトルが思い出せず、家に帰ってPC検索しても出てこず、何気に数日前にでてきた手帳をめくってみたらタイトルが出てきたのもおかしきこと。因みに現在馬場先生は山口大学客員教授になっておられ、6枚の内の1枚「羅」は山口大学に寄贈されているそう。

連光寺さんが以前リーラさんに連れて行ってもらったピーコックのすぐ後ろというか奥にあったのも何かご縁を感じる気がした。連光寺さんのお庭は素晴らしく、久しぶりに日本の良さに触れたような気がした。どの窓から外を見ても絵になっていて、その風景は馬場先生の絵に負けておらず。これこそ日本人の心で、佇まいなんだと思う。

「菜の花プロジェクト」を主催しておられるIさんに本堂で偶然お会いしたのにも驚いた。二日前に菜の花プロジェクトの仲間でソバ打ちをしたばかり。奥様を亡くされて最近お会いしていないIさんの事を少し気にしていた。本堂に座って、Iさんより馬場先生の生前のお母さんとの出会いの話などを聴いた。時間が戻っていくような気分がした。

時間をめぐる不思議な繋がり。これも仏縁?縁起?でしょうか。良く解らないけれど、クラクラが静かにやってきて、何日も余韻を残す。随分長くクラクラしたけれど、また前を向いて、少しまだ夢もみて、この世を歩んで参りましょう。


馬場良治展
連光寺 http://renkoji.rexw.jp/ 宇部市東須恵中野640
2016年11月19日(土)〜30日(水) 9時〜17時  --入場無料--
※23日(祝.水)はコンサートのため障壁画は展観いただけません。
紅葉ライトアップ期間(25日〜27日、雨天中止)は21時まで観覧できます)
11月26日(土) 14時 馬場良治氏講演会


偶々Gがテレビを見ていて知った展覧会。
以前は展覧会があるときは案内状が来ていたのに、来なかったなぁ。。。場所的なものもあるかもしれないけれど残念。(事務の方、案内下さ〜い・・・と一応書いておこうっと。)