「青春♂ソバット」レ、レビュー。

追記→「ゲイでも男同士の友情は成立するか」というバカな議論。ネタバレ - のだだがBL読んだ。
私のブログはレビューブログではなく感想ブログと言った方が良いのかも。

青春・ソバット 1 (IKKI COMICS)

青春・ソバット 1 (IKKI COMICS)

  • あらすじ。

子供じゃない、大人でもない生き物― 男子高校生!!
清く正しい童貞・有田青年と、深くこゆ〜いゲイ・白州くんの嬉し恥ずかし青春譜――開幕!!

  • 帯。

嬉し恥ずかし、恋せよ男子!!
ゲイ&ノンケのチン道中 青年誌流BL道、進撃開始!!

色々“興味深い”帯だわ…。
ちなみにこげたアンケートもありやんす。→http://form1.fc2.com/form/?id=283721

BLレビュー。+nodada's eye.

てか、青年誌で「BL」と銘打って男男モノを出されちゃうと、レーベルで「<BL>か否か」を判断してる身としては、チョット混乱してしまうわー。ま、私の事はどうでもいい。
そんな訳で青年誌・『IKKI』流BL道らしいです。と言っても、描いてる作家さんは茜新社東京漫画社松文館で活躍しているBL作家さんなのですけれど…。正直、氏のBLコミックス『恋の口火』の作風と比べても、私にはそれほど明確に違いがあるのか、良く分からなかったです。何はともあれ、「ゲイ」×「ノンケ」×「男子高校生」=セクシュアリティと友情+恋愛がテーマのコミカルな青春群像劇というパターンで進行するお話みたい。それから、脇役にもゲイが出てくる…。一応レズビアンもいるような…(名前は加藤さん)。
で、私はてっきり「ゲイの白州がノンケの有田に片想いして切な〜い青春劇を演じる話」…なのかと思いきや、今のところふたりはあくまで友達として付き合ってて、今後どうなるのか判らない微妙な緊張感が漂うお話でした。一巻の最後には「BLな」(?)展開の予感があり…、今後の展開に期待したいところです。

そうそう、有田(属性:「ノンケ」+「童貞」らしい)と白州(属性:「ゲイ」+「ドS」らしい)の模擬デートの話のオチがフツーにウケましたw ああゆうの好きだわ。それから、有田が白州と仲直りするためにゲイポルノを彼に渡すというエピソード(笑)があるのだけど、そんな明後日な気遣いに呆れた白州は、有田をからかおうとポルノDVDを一緒に鑑賞した挙句セクハラしたりする…。趣味の悪い遊びだけど、まあ私もああゆう遊びは楽しいかも?とか思っちゃった…。テヘ!


だけど私には「ゲイ」とか「ノンケ」とか、そういうカテゴリありきのお話って、どうもお口に合わない模様…。「ああ、またゲイ(etc)がまな板の上で料理されている…」、みたいな。
というか、このコミックス、よくある偏見が散見されます。たとえば、有田たちのクラスメイト・加藤さんは同性に片想いしているという設定なのだけど、彼女は有田に「(じゃあ加藤って)女子高のドリーム、百合とかいう世界の人間なの?」とか言われていたりする。レズビアンに対して勝手なイメージを持つのは失礼なのにね。
それに白州も「すさんだ性生活を送るゲイ」で(「ノンケは相手にしない」と表明しては居るものの)ノンケにセクハラをしたりちょっぴりコワーいセックスモンスターとして描かれており、よくあるレズビアンorゲイイメージを踏襲する形になっている。ちなみに有田は童貞童貞うるさいお馬鹿な人で、しかし憎めないキャラクタ。ああ、それと白州と有田は学校では付き合っていると思われているので、学校の大半をしめる女子達にネタとして扱われてるみたい。
ま、ある意味、現実社会にもよくある性的視線を如実に表した青春漫画と言えるかな。


まだまだ始まったばかりのこの漫画、今後彼らがどのように距離を縮めるかで私の中の評価も変わりそう。白州は今までゲイ同士でセックスライフor恋愛をしているのだけれど、今後「ノンケ」である有田と恋愛するとしたら、その時に「ゲイとの恋愛」と「ノンケとの恋愛」がどのように対置されるのか(或いは対置されないのか)が気になるトコロだし、またその恋愛模様が「ゲイ」という記号をどのように参照するのか等、そうした点を見極めたいと思う。
まあ簡単になったけれど(え、なってるよね?)、とりあえず今回はこんな感想でシメるとしようかな。