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2008-03-13

[]すぐにできるプレゼンテーションを上手くする方法 その5

何を言っているのかわからないと言われてしまうひとへ

こんな人が多いのではないだろうか?非常に技術力が高く、専門分野の知識も豊富で、仕事の経験も豊富、だけどもプレゼンテーションや説明が下手。熱意はある、その分野への思いも強い、なのにその思いが空回りしてしまって、まったく相手に伝わらないという人だ。

こんな人の多くは、相手が持っている辞書が何かということを意識したほうがいい。

何が言いたいのかというと、話している相手にあわせて話をしなければならないということだ。つまりもっと簡単な言葉を使って説明をしたほうがいいということだ。

「ケチ」な精神構造

技術者に多いのだが、物事を簡単に説明できる人が少ない。なぜだろうか?

たとえばインターネットプログラミング技術に関しての情報掲示板などを見ていると、技術や情報は人に教えてもらうのではなく、自分で調べて学ぶものだと考えている人が非常に多いことに気がつく。

「初心者お断り」とか「そんなの人に聞かないで自分で調べろ」とか「過去スレくらい検索してから質問しろ」とかいう発言、書き込みをいたるところで目にする。

技術者って、すげぇ、怖い・・・。

とボクなんて思ってしまうのだが、なぜこんなに技術者は初心者に厳しいのだろうか。ひとつには自分が苦労して身に着けた技術なり知識なりを簡単に他人に無償で提供することに対する「ケチ」な考えがあるのではないだろうか?

確かに、自分が何年もかけて習得した技術ノウハウを無料で提供するなんて本当にもったいないことだ。また技術者である以上、自分が持っている技術優位性において、職を得て、対価を得ているというわけだから、わざわざ他人に親切に技術を教えて、ライバルを作ることはできないはずだ。

しかしながらもっと広い視野で見たときには、その考えが本当に技術者にとって良いことかというとそうとは言えないのではないかと思うが、その話はまた今度。

で、そんな「ケチ」な精神構造は、実は日常生活でも遺憾なく発揮されてしまう。そのため技術者の話はまったくわからないとなってしまうのだ。なぜなら、「私の話がわからないのは相手のスキルが足りない」と考えてしまうからだ。まったくもって相手の力量に合わせた話ができないのだ。相手が技術のわからない営業職の人間でも取引先の重役でも、まるで技術チームの製品レビューのような口調で話をしてしまう。これでは当然、相手には何も伝わらない。

場を想定すること

ではどうすればいいのか?お互いが同じ辞書をもって話をすることだ。

簡単な話、日本語のわからないイギリス人に日本語で話をしてもまったく話は通じない。お互いが頭の中に共通にもっている辞書に出てくる言葉を使って話をしなければ話は通じないのだ。たとえ同じ日本語の辞書であっても、相手が小学生用の辞書しか持っていないのであれば、こちらも小学生用の辞書を使って文章を組み立てて説明をしなければならないのだ。でもいったいどうやってお互いの辞書をすり合わせすればいいのだろうか?

ここで重要なのが、「場」を想定するということだ。プレゼンテーションの場がどういった場なのか?開催場所は、人数は、相手の役職は、相手の目的は、などその「場」を想定して、どういった辞書を使えば、その「場」にふさわしいかを事前にシュミレーションしておくと良い。

たとえば自社の先端技術について、株主であるステークホルダーに対して説明をするという場があるとする。株主はさまざまなキャリアのひとであるはずだ。そして株主であるからには、自社の情報をある程度持っている。そしてその技術がどういった技術要素でできているのかという話よりも、どんな先進性をもちどんな優位点があるのか、そしてどんな点で収益に結びつくのかという点を聞きたいはずだ。であれば技術要素に関しての辞書はなるべく簡単にわかりやすいものを使って、まずはどんな技術なのかを理解していただくという点に力をいれようとなるはずだ。そしていくつかの用語についての詳しい解説を資料として配布すればよい。

何でもかんでも話そうとして、何でもかんでも資料を用意しようとする人がいるが、話すとはそういうことで、資料とはそういうものなのだと理解して欲しい。

プレゼンテーションの「場」を意識しよう

プレゼンテーションの「場」は技術をひけらかして自尊心を満足させることが目的ではなく、相手に何をしてほしいのかを伝え、実際にその行為に導くための「場」であるということをしっかりと意識するべきだろう。それができれば自然とケチな考えをすて、本来の目的のために相手に通じる言葉で話をすることができるだろう。

2008-03-11

[]すぐにできるプレゼンテーションを上手くする方法 その4

熱意について

熱意について熱く語りたい。

プレゼンテーションをする上でのちょっとしたコツというか心構え的なものを徒然なるままに書いてみたけれども、大前提として、プレゼンテーション内容はともかく、発表者の熱意というものがある。

一番初めにも書いたが、プレゼンテーションの本質は、相手に何をしてほしいのかを伝え、実際にその行為に導くことだ。しかしながら、いくら完璧に資料を用意し、流暢な説明をおこなっても、そこに熱意がなければ相手は納得はしても、行動するところまでいかない。逆に熱意があれば、少しくらいの失敗や欠点はカバーできるのだ。

熱意とは究極のところ、愛のことだ。相手への愛、提案内容への愛、そして自分への愛。

究極のプレゼンテーターは結婚詐欺師

結婚詐欺師を例に説明したい。

時折テレビのニュースを見て驚くことがないだろうか?そこに写っているのは、中年で小太り、お世辞にもかっこいいとは言えないスタイルの男性。結婚詐欺師だというのだ。
「え、この顔で結婚詐欺師?」
「なんでこんなのにだまされちゃうの?」
と誰もが驚く。こんなのに騙されるのはいったいどんな馬鹿だと。

違うのだ。どんな人でも騙されてしまうのだ。なぜならそこには愛があるから。

恋は盲目というが、一度相手を信頼し、愛してしまったらすべての理由がいらなくなってしまう。なんで騙されたのか?愛していたから。なぜそんなに簡単にお金を貸してしまったのか?愛していたから。なぜ何度も金をせびってくる相手にお金をあげてしまうのか?愛していたから。なぜおかしいと思わないのか?愛していたから。

愛するというのは、信頼度の最も高い他人への歩み寄りだ。そのため、どんなに理不尽なことでも、受け入れてしまうのだ。時には間違っているとわかっていても馬鹿なことをしてしまう。それが人を愛するということだ。もっともそんな人間の尊い感情を利用する結婚詐欺師は言語道断ではあるが。

人間は時として、理論や打算をすて、感情にすべてを支配されてしまうのだ。

この愛するという感情を、プレゼンテーションでも利用できれば、それ以上の武器はない。愛さえあれば、何もいらないという状況までもっていければそれこそ、墓石だってロケットだって売れてしまうのだ。

吉川ひなのさんの名言

では、他人から愛してもらうにはどうしたらいいのか?

それがわかれば苦労はしない・・・と誰もが思うだろう。確かにそうだ。こうすればOKという必勝法があれば、この世から恋愛相談なんて消えてしまう。ラブワゴンで世界を回らなくたっていいのだ。

以前、あるバラエティ番組に出演した吉川ひなのさんがこんな話をしていた。それはひなのさんが自分のことが大好きで大好きでたまらないという。司会者はよくそれだけ自分のことを好きになれますねとなかばあきれ気味に疑問を投げかけたところ、一番身近な自分自身が自分のことを愛せなかったら、どーして他の人から愛してもらえるの?と大きな声をあげていた。

そうなのだ。なかなか気がつかないことだが、自分ですら嫌いなものをいったいどうして他人が好きになってくれよう。ボクらができる最初の一歩は、まず自分のことを好きになる努力しかないはずなのだ。

ここでプレゼンテーションの話に戻るが、では愛されるプレゼンテーションをするにはどうしたらいいのだろう。

まずはプレゼンのテーマである商品だったり提案内容を、自分が愛してあげることだ。この製品をボクは好きで好きでたまらないんです。好きな理由ならいくらでも言えます。という状態であってこそ、そのプレゼンテーションは生き生きと輝きだし、相手からも愛されるものになるはずだ。自分が好きだから、自分が良いとうそ偽りなく思っているから、あなたにも紹介したいんだという思いがあって発せられる言葉には、自然と熱い思いがこもっているはずだ。

また自分の提案内容を愛していると、話もスムーズになり、自然と自信ある態度にもなれるだろう。

自分が良いと思っていないものを提案して、相手がうんと言うはずはないのだ。当然の話だが、意外と忘れがちな点ではないだろうか?

これですべてという話ではないが、最低限心がけておくべきポイントとして理解しておくと良いだろう。まずは全力で自分の提案内容を愛する努力をしてみよう。

2008-03-04

[]すぐにできるプレゼンテーションを上手くする方法 その3

鋭い質問を受けてどぎまぎしてしまった人へ

プレゼンテーションが怖いという人で何が嫌だって、いじわるな質問をされるときだという人がいるかと思う。必ずいるのだ。商品の説明をしにこいと言っておきながら、いざプレゼンをすると、そもそも論的な質問をしてきたり、ある種わかりきった前提条件をひっくり返すような質問をしてきたりするケースだ。いやいじわるな質問だけでなく、実際に痛いところをつかれて、どぎまぎしてしまうケースも多いだろう。

言葉を失うとはまさにそのとおりで、予期せぬ出来事に驚いてしまい、二の句がつげなくなってしまったなんて経験は誰にでもあるだろう。

どぎまぎしてしまうのは、準備が不十分だからだ、想定問答集を用意するべきだなんていう人もいるだろう。でもそれもやはり限界がある。プレゼンする側とされる側では、立場が違うし思いが違うため想定範囲外のことはいくらでもあるのだ。特にプレゼンされる側からしたら、「こいつは調子いいこといって俺をだまそうとしているんじゃないか?だまされてたまるか!」という感情が少なからずあるはずだ。そのためプレゼンターの言動を裁判官のように注視しているはずだ。そして鋭い言葉で質問を投げてくるのだ。

ではそんなときどうするか?

それは思い切って前に踏み出すのだ。これは精神的な話ではなく、ぜひ1歩2歩本当に前に乗り出してみてほしい。

「それはいい質問ですね!」

と言いながら、ぐぐっと前に踏み込むのだ。

逆に「あ、あの、それはですね。つまり、えーと・・・」と挙動不審な態度を見せたらどうだろう。それはやはり印象が良くない。たとえそれがあまりに関係のない本当に想定外の質問であっても、たじろいだり、自信のない態度を見せたら、その時点で、プレゼンする側とプレゼンされる側の力関係は一気にくずれてしまうだろう。

ここで重要なのは、相手にたじろいだ姿勢を見せないということだ。逆に前に踏み出す。するとどうだろう。質問者から見たら、「あれ?俺そんなすごいこと言ったかな?なんだか照れちゃうな。」か「そうだろう。そうだろう。この質問がこの本質だと思うんだよ。で、どうなの。」というような気持ちになるんではないだろうか?

つまり、痛い質問を「鋭い質問」「質の高い質問」と格上げしてしまうのだ。そして同時に質問者は「鋭い質問をする人」「質の高い質問をする人」となり、質問した人はさっきまでだまされてたまるかという気持ちだったのが、不思議と悪い気はしなくなっているはずだ。

そもそも痛い質問やいじわるな質問をする人は、自己顕示欲が強く、他人から認めてもらいたいという意識が強い人だったりする。そこで「あなたすごいですね」と認めてあげるのだ。

お互いに高い位置で歩み寄る。この高度な問題を一緒に考えましょう。ぜひご意見をお聞かせいただきたい。という形で歩み寄ることで、共通の問題意識として認識され、一体感がそこで生まれるのだ。そこまでいけば、プレゼンテーションは必ず良い方向に向かうはずだ。

鋭い質問や痛い質問が来たときこそチャンスだと思って欲しい。一気に相手との距離を縮め、力関係をイーブンに持ち込むチャンスなのだ。

まずは困ったときの常套句というものをいくつか用意しておくとよいだろう。シチュエーションや相手の立場によっていくつかのパターンを用意しておき、使いこなせるようにしておくことをお勧めする。

2008-02-29

[]すぐにできるプレゼンテーションを上手くする方法 その2

パンチドランカー症候群の人へ

プレゼンテーションは恋愛に共通する部分がありそうだと前回書いてみたけれども、誰を口説こうとしているのかという点でも同じことが言えるだろう。相手が10代なのか20代なのか、どんなタイプの人間なのかによって接し方や口説き方が変わってくるはずだ。

しかしながらプレゼンテーションで誰に対しても、同じ資料を使って、いつも同じような口調で、同じような説明をしてしまう人がいる。果たしてそれで十分な結果を得ることができているんだろうか?

同じようなプレゼンを繰り返していると手馴れてきて、すらすらーっと言葉も滑らかになっていき、自分のプレゼンは上手くなったなぁと勘違いをしてしまう場合がある。でもよく思い出して欲しい。一番初めに書いたとおり、プレゼンの目的は、相手に何をしてほしいのかを伝え、実際にその行為に導くことだ。上手くしゃべれたかどうかではない。

そこで重要なのは、プレゼンをする前に、事前にプレゼンをする相手が誰なのかを把握し、相手にあったプレゼンをするということだ。

たとえばある製品を紹介し、購入させたいと思っている場合に、プレゼンの相手が、製品のことはまったくわかっていない購買部部長の場合と、実際に製品を利用するユーザー部門の部長の場合では話す内容は変えなくてはならない。相手の理解度、相手の事前知識量、決定権、ポスト、自分との関係性、それを認識し、自分に有利なようにコントロールするべきなのだ。

もともとプレゼンテーションという舞台では、力関係からいうと、プレゼンテーションをする側(あなた)のほうが下で、相手が上という場合が多い。商品を買う場合でも、提案を受ける場合でも、相手にとってはその内容を蹴っ飛ばしてしまってもまったくダメージがない。あなたはプレゼンが失敗したら、非常に損をする、ダメージを受ける、会社に帰って怒られるというケースがほとんどではないだろうか?

だとしたら、その力関係をまずは理解し、力関係をイーブンにするにはどうしたらいいか、力関係を上にするにはどうしたらいいか、マイナスを減らすにはどうしたらいいかを考える必要があるだろう

そうした事前の準備なしに、戦いに挑む破滅思考の人が意外に多い。お客さんから提案に来いと言われて、相手の情報を何も持たずにへいへいとお伺いしてしまうそんな人が意外と多いのだ。きっと日々、同じような提案を繰り返しているうちに、失敗することに慣れてしまうんではないだろうか・・・。まさにパンチドランカー症候群。



いきなり値引きしちゃってる人へ

相手が何者かはわかっている。そんなの下調べは十分ついている。それくらい普通だろうと。でもなんだかいつも反応がいまいちだと感じている人もいるだろう。それは意外と用意周到で頭のいい人が陥りやすい罠だったりする。

そこでよく見受けられるのは「思い込み」だ。

頭のいい人は、今日の相手はこうでこうでこういう状況できっとこういうことを問題として抱えているはずだ。だからこういう切り口で攻めてみようなどと戦略を立てる。

戦略を立てることは決して間違っていない。でもそれはあくまで仮説の上に立った戦略でしかない。

仮説の上に立つ戦略であるために、その前提条件である仮説がひっくりかえったとき、その戦略は意味をまったくなさない。しかもそこで起きているのは、双方でのすれ違いなのだからたちが悪い。

こっちは相手はこうだろうと思い込んでいる。むこうはこういう話をしてくれるだろうと思い込んでいる。そのため一度すれちがった思いは遥か彼方に向かって全速力ですれ違い続ける。熱をこめて懇切丁寧に説明をすればするほど熱弁をふるえばふるうほどに相手はどんどん引いて引いて引きまくってしまうのだ。

ではどうすればいいか?もちろん確認をすればいい話なのだ。

たとえばいきなりプレゼンをスタートするのではなく、自分の仮説を検証するところからプレゼンをはじめるというやり方を覚えておくとよい。

「先日お問い合わせいただいた当社の製品についてご説明をさせていただきます。」

といきなりはじめるのではなく

「先日お問い合わせいただいた当社の製品ですが、御社ではどのような点から当社の製品にご興味をお持ちいただいたのでしょう?」

と入るのだ。

ここで良いのは相手に条件をださせるということだ。相手の状況が見えないものは思い切って相手にボールを渡してしまうのだ。そしてその答えによって自分の体勢を整えて勝負に挑んでいくのだ。

たとえば、商品の説明を希望する相手なのだから、きっとそれがなくて困っているのかというとそうではなく、競合商品を使っていてそのある部分に不満を持っており、それが他社製品で解消できるのかを知りたがっている場合もある。製品の機能が重要だと考えていたら、製品の価格だけを評価ポイントとして考えている場合もある。

もっとわかりやすい例で言うと、相手が相応の予算を持っているのに、鼻からディスカウントの提案をする必要はまったくもってナンセンスだということだ。

2008-02-28

[]すぐにできるプレゼンテーションを上手くする方法 その1

ボクはちょっとだけ、人よりプレゼンテーションがうまいと思っている。「ちょっとだけ」も「思っている」も実は謙遜で、実は結構自信がある。どちらかと言わなくても全力で、世界の中心で「プレゼンテーションが大好きだ」と叫んでしまえるくらい、自信がある。

4月からの転職に備えて、足りない能力を伸ばすことより、無自覚な得意な能力を言語化したいと思い、こんなエントリーを書いてみることにした。

「で?何が言いたいわけ?」と言われたことがある人へ

プレゼンテーションは大体の場合、説得行為ではないだろうか?ある商品を購入して欲しい、ある技術を導入して欲しい、新しい人事制度を検討して欲しい、自分の学習の成果を認めて欲しいなどなど。それは発表者にとって特別な緊張と特別な準備を特別な相手にぶつけて、そのリアクションを期待する行為なのではないかと思う。そう考えるとプレゼンテーションとは「相手を期待するリアクションに導く」ことと定義できるのではないだろうか。

この定義をまずは理解して欲しい。するとプレゼンテーションをそつなくこなすことは決して目的にはならない。自分自身で「今日のプレゼンはうまくいったなぁ」と思っても、相手のリアクションが期待したものに達していなければそれは失敗なのだ。

プレゼンテーションが「下手くそな人」はまず間違いなく、この部分を理解していない人が多い。

プレゼンテーションを聞いても、いったい何を期待しているのか、どういう反応をしてほしいのかがわからないのだ。

テレビショッピングを想像して欲しい。

丁寧な商品解説、魅力的な効能、購入方法もいたって簡単、金利手数料も負担してくれる。あんまり集中して観てしまうとうっかり購入してしまうので、ボクはあまり見ないようにしているくらい説得がうまい。では仮にこのテレビショッピングで商品の説明があったあと、購入方法の説明がなかったらどうだろうか?ボクらはその商品が欲しいと思っても何をすることもできない。テレビショッピングをプレゼンテーションとして見るとき、その目的はもちろん「この商品買って!」なのである。その目的を達成するために「商品説明」や「利用者の体験談」が語られ、「購入方法」へと展開していくのだ。この目的を忘れて「商品説明」だけで終わってしまったら「ふーん、そうなんだ」という中途半端な状態で視聴者は置いていかれてしまうだろう。

プレゼンテーションの目的とは、相手に何をしてほしいのかを伝え、実際にその行為に導くことだ。

そんなの当然だと思うかもしれないけれども、ぜひ自分のプレゼンテーションを見直して欲しい。単純に自分の製品の紹介だけで終わっていないか、自分の技術をひけらかすことで終わっていないか、自分にしかわからない言葉で語っていないか?


「ちゃんと私を見て」なんて言われたことのある人へ

プレゼンテーションが下手な人に限って用意周到に準備をする。マイクロソフトのパワーポイントにコメントを入力する機能があるが、そのコメント欄に、自分が話すことを、まるで脚本のようにびっしりと書き込む人がそれだ。当然、プレゼンテーションでは、自分の手元を凝視して、その原稿を正確に読み上げていく。参加者を置いてけぼりにして・・・。

プレゼンテーションとは説得行為だと説明したけれども、それで説得ができるのだろうか?

たとえばあなたの恋人が重度のヘビースモーカーだとしよう。そしてあなたはそれを辞めさせたいと思っている。

「花子さん、たばこは体に良くないよ。なぜなら喫煙者の発ガンリスクは非常に高く、近年の統計によると喉頭ガン、肺ガンだけでなくくも膜下出血や動脈瘤の発生因子として指摘されているからだ。また副流煙による受動喫煙という問題も軽視できない。・・・」とうつむいたまま用意してある原稿を読み上げても、きっと花子さんはタバコをやめてくれないだろう。引っ込み思案のあなたが夜なべしてタバコの危険性を調べてくれて、それを伝えるために原稿を書いて用意してくれて、なんて健気なんだ。その行為に感動して、タバコをやめよう・・・なんてまったく思わないはずだ。きっと「うざい」「きもい」と言われるのがおちだろう。

じっと花子さんの目をみて「もう、吸うなよ。俺もいっしょにがんばるからさ。」と伝えるほうが確実に伝わるはずだ(タバコをやめるかどうかはまた別の話なので、それくらいでやめられるかよという突っ込みはおいておいて)。

たとえがあまり良くないかも。ではこんなのはどうだろう。

たとえばあなたが夢見る中学生ではなく、すでに恋愛の酸いも甘いも経験した30代前半だとしよう。毎日通うコンビニエンスストアの店員にあなたは恋をした。「お弁当温めますか?」という何気ない普通の言葉が砂漠にそそぐ雨粒のようにあまくやさしく聞こえてしまう。そんなあなたは恋する三十路。さて、あなたならどうしますか?

断言します。ラブレターはやめとけ・・・。ましてやラブレターを相手の眼前で読み上げるだろうか?

何が言いたいのかというと、相手を説得するという行為の中でも一番過酷かつ誰もが共通の悩みとして抱える恋愛、そのテクニックはプレゼンテーションでも多いに役立つということだ。

相手の目をしっかりと見つめ、自分の思いを自分だけの言葉で伝える。間違えたっていいのだ。

プレゼンテーションでも、ぜひこれを意識して欲しい。

ただ注意したいのが、よく大人数の前でプレゼンをするときには、反応の良い誰か一人をターゲットに設定して、その人を見て話をしようなんて言う人がいるようだけれども、これは間違い。ただっぴろい空間の中で、どこか一点だけを凝視してしゃべっている人がいたら、ちょっと怖い。大人数の時には、なるべく全員をくまなく見渡すようにしゃべるのがいいだろう。聞いている側も、「あ、今、俺のこと見た!!」と勝手にドキドキしてくれて、思わぬ反響がわくこともあるだろうし。いやほんとに。