「知」のソフトウェア 講談社現代新書722

2008-11-18 BKMS 100円(450円) 2008-11-26/12-09 ★5.5 図書館蔵書007.5

感想

情報の処理の仕方の本。コンピュータの情報でなくて、ウェットな情報。インプットやアウトプットに限らず、取材のしかたなどのにも及んでいる。

初めて立花隆を読んだと思う。ずっと難解な文章を書いていると勝手に思い込んでいたけど、雑誌記者出身で平易で読みやすい文章で驚いた。

いままでレイアウト(本書ではコンテ)を作ってから、アウトプットしようとしてきたけど、うまくはかどらないでいた。レイアウトではなく、キーワードによるアウトプットの仕方があることを知り、試してみたいと思う。

記者制度にたいする問題指摘や、メディアリテラシとして「オリジナル情報に近づけ」とか「ヴァーバル・ジャーナリズム」といったものは、最近ではネットで頻繁に伺うことができるが、1984年の時点で言及していたことに驚いた。もっと早くこの本に気づいて読んでおくべきだった。

メモ
  • 134 『反対尋問』(F.ウェルマン、旺文社文庫asin:4010641118
  • 222 部分から全体を演繹する誤り:「番記者」といえども、ほかの派閥については詳しくないといった事例を出して、「自分だけの持つ情報を過大評価して、もっぱら自分の特ダネ情報によって、情勢を判断しようとする結果、政局を読みそこなう人が少なくない。政治記者に限らない」
目次
  • 1 情報のインプット&アウトプット
  • 2 新聞情報の整理と活用
  • 3 雑誌情報の整理について
  • 4 情報検索とコンピュータ
  • 5 入門書から専門書まで
  • 6 官庁情報と企業情報
  • 7 「聞き取り取材(インタビュー)の心得
  • 8 アウトプットと無意識の効用
  • 9 コンテ型と閃き型
  • 10 材料メモ・年表・チャート
  • 11 文章表現の技法
  • 12 懐疑の精神