松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

口には出さない憎悪

どこぞのブログで炎上してましたが、まあ『表現の自由』とか『民主主義のため』とかいっていらないよって言っているのを無理やり敷地に入ってこられてビラをつっこまれるとかそういうのはやめて欲しい、ってそういうことでしょう。至極当然の話です。
http://d.hatena.ne.jp/keiroku/20051209
けーろく奮闘記 - へっへっへ〜

私はkeiroku氏を憎悪する

殆ど毎朝、各誌の社説はチェックしているわけですが、ここ数日の朝日新聞は電波が強烈過ぎてクラクラしてしまいます。

ビラ配り有罪 表現の自由が心配だ
(略)

別に駅前とかでビラを配布した団体が捕まったわけではありません。地域住民が情報を求めたり、意見を集めたりしたから逮捕されたわけではありません。連中は完全な部外者で、かつ一般人の立ち入りを制限している自衛隊の家族用宿舎に侵入して、嫌がる住民の抗議も意に介せずビラ配りをやりまくったから不法侵入で逮捕された。それだけの話です。配ったビラの内容が問題だったわけではありませんよ。配って連中のやりかたがおかしかったから捕まっただけの事です。
http://d.hatena.ne.jp/yuzumuge/20051211  ゆーずー無碍たる日記 - 賽を投げる

わたしはkeiroku氏に「憎悪」という激しい言葉を投げつけた。
yuzumuge氏に対してもそうすべきなのかもしれないが(いまはその気分ではない)
とりあえず、資料として。(12/18追加)

たった一度の住居侵入。

私は神戸大学を懲戒免職になった松下昇氏をずっと尊敬し続けてきている。

自分の関心のある任意の行為や、その持続が何らかの評価を受ける場合、どのような動詞として規定されているかを調べてみることである。私は、自分に対する処分理由や起訴理由などについてやってみる。

 処分理由…「成績表を提出せず、試験の実施を拒否し、0点をつけ、開講せず、教授会に出席せず、はり紙をなし、ビラを作成し、立ち入り禁止の学舎内に残留して退去せず、教室を占拠して無断使用し、明け渡しの通告を無視して不法占拠を持続し、教壇を占拠し退去説得にも応ぜず、授業実施を中止するのやむなきに至らしめ
(後略)
http://members.at.infoseek.co.jp/noharra/itbe1.html

で今回の、立川ビラ配布訴訟での、動詞の数を調べると、

 被告人大西章寛(のぶひろ),被告人高田幸美(さちみ)及び被告人大洞俊之(おおぼらとしゆき)は,共謀の上,「自衛隊イラク派兵反対!」などと記載したビラを防衛庁立川宿舎各室玄関ドア新聞受けに投函する目的で,管理者及び居住者の承諾を得ないで,平成16年1月17日午前11時過ぎころから同日午後0時ころまでの問,陸上自衛隊東立川駐屯地業務隊長赤塚昭美(あきよし)らが管理し,浅霧修(あさぎりおさむ)らが居住する立川宿舎の敷地に立ち入った上,同宿舎の3号棟東側階段,同棟中央階段,5号棟東側階投,6号棟東側階段及び7号棟西側階段の各階段1階出入口から4階の各室玄関前まで立ち入り,もって正当な理由なく人の住居に侵入した.
http://homepage2.nifty.com/osawa-yutaka/heiwa-iraku-dannatu-hanketu.htm

何と、「人の住居に侵入した」のたった一つしかない。もちろん一つでも「殺す」とかだと十分問題だが、松下における多くの動詞同様、それ自体が重大な法益を侵す動詞とは思えない。したがって松下における上に上げただけでも動詞が十であるのに比べると立川事件での強引さが目立つわけである。
松下の場合は、自分の職場で本来の職務を実施しなかっただけでも、社会の根幹を侵している。立川事件には反社会性はない。
近くの小学校の校門でビラまきをしようとしただけで警察に通報するぞと、脅かされる時代。言論の自由のない時代。
ビラまきを抑圧する民主主義なんてものはありえない。
(12/12 朝7時追加)

best3の本

  1. ジーン・ウルフ『拷問者の影』

全4巻でまだ最後まで読んでないので分からないのだが、全く新しいファンタジー/SFではないでしょうか。
正統的な成長小説。男の子が女性と(寝て)成長していく。でもフェミニストも合格点を出すと思う。

  1. 笙野頼子金比羅

わたしは笙野よりもじつは、Panzaさんのファンかもしれないが。

  1. 草森紳一『本が崩れる』

うちの部屋も本の小さな山が5,6個増殖中。
平田篤胤の墓もでくる。
番外○島崎藤村『夜明け前』
8月9月に読んだ。日本人なら読め。