ファイザー勉強会

今日は業務終了後、ファイザーのMRさんによる勉強会。
テーマは今更な感じもするが、レルパックス*1ハルシオン*2
とりあえず新人には偉そうに「最低一人一つは質問すること」などと課題を出しておいた(゜∀゜)
そして3人の新人のうち2人はノルマをクリア。
偉そうに課題を出した先輩が質問しないわけにはいかないので一つ質問しておいた。

トリプタン系偏頭痛治療薬は、他の薬剤も全て「使用間隔を2時間あけること」とされています。
レルパックスは他のトリプタン系薬剤よりも半減期が長い*3とのことですが、他の薬剤と同じ使用間隔では他のトリプタン系と比べて心臓への負担も重くなりはしませんか?

MRさん、即答できなかったため後日調べて回答してくれるとのこと。
お願いしますね(゜∀゜)


なお、偏頭痛については11/19の日記*4にて触れているので省略。
ちなみにこのときの講師は津島市民HPの専門医さん。
服用間隔が今日のMRさんとは異なっている*5点に注目。

*1:トリプタン系の偏頭痛治療薬。一時的に血管を収縮するため、狭心症脳梗塞の発作を誘発する可能性があり、これらの患者は禁忌。

*2:BZ系の長短時間型入眠剤。15分くらいでスパッと効いて、作用持続時間は4〜6時間。

*3:=長く効く

*4:id:nohmin:20041119

*5:エルゴタミン−トリプタンだけでなく、エルゴタミン−エルゴタミンやトリプタン−トリプタンも同じくらいの時間を開けるべきだとおっしゃってみえました。

メドキソミル

nohmin2005-05-18

>かすっち
あー、わしもメドキソミルが分からんかったからわざわざ「一般名:オルメサルタン」としておいたのに、突っ込みおったな。
仕方ないので調べました。
オルメテック(オルメサルタンメドキソミル)は体内に入ると加水分解により活性体のオルメサルタンとされた後、吸収されて薬効を発揮します。
この加水分解ではがされるエステル部分、(5-methyl-2-oxo-1,3-dioxolen-4-yl)methylを略したものがメドキソミルだと思われます。


ちなみにオルメテックのウリはこの代謝過程においてP450の代謝を受けず、またオルメテック自身によりいずれのP450の誘導、または阻害も起こさないこと。
ちなみにオルメテックは食事の影響も受けず、食事によってAUCが30〜40%低下するミカルディスやディオバンと比べて安定した降圧作用を得られやすい要因になる様子。

メドキソミルの運命

続いてメドキソミルが抗菌作用を持っているかどうか、ですが、メドキソミルは開環して不安定中間体を経た後、ジアセチル及び炭酸ガスとなります。
このジアセチルは引き続き還元を受け、アセトイン、さらには2,3-ブタンジオールに代謝されます。*1
ブタンジオールに抗菌作用はないと思いますので、この線も消えるでしょうね。
結局心筋炎予防の機序は不明なままヽ(´-`)ノ

*1:三共㈱社内資料