パリエット錠添付文書改訂*1

H.pylori除菌の適応を追加。

胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、アモキシシリンとして1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
国内で行われた試験では、508例中、205例(40.35%)に副作用が認められている。(承認時)

類薬での重大な副作用として血管浮腫、気管支痙攣、錯乱を追記。
H.Pylori除菌療法に用いた場合の副作用としては以下のものを記載。

(1) 過敏症 注1)
1〜5%未満
発疹
(2) 過敏症 注1)
1%未満
そう痒感、蕁麻疹
(3) 血液 注2)
1%未満
白血球減少、白血球増加、血小板減少、好酸球増多、リンパ球減少、リンパ球増多、好中球減少
(4) 肝臓 注3)
1〜5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
(5) 肝臓 注3)
1%未満
γ‐GTP、Al‐P、LDHの上昇
(6) 循環器
1%未満
動悸、血圧上昇
(7) 消化器
5%以上
下痢(18.1%)、軟便(10.2%)
(8) 消化器
1〜5%未満
味覚異常、腹痛、腹部膨満感、便秘
(9) 消化器
1%未満
嘔気、口渇、鼓腸放屁、舌炎、口内炎、口唇炎、胸やけ、腸炎、食道炎、胃部不快感、食欲不振、痔核
(10) 精神神経系
1%未満
頭痛、めまい
(11) その他
1%未満
中性脂肪の上昇、舌のしびれ感、熱感、けん怠感、蛋白尿、手足のしびれ感、顔面浮腫、眼圧上昇、尿酸の上昇、尿糖異常、勃起増強
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)投与中は定期的に血液学的検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)投与中は定期的に血液生化学的検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

H.Pylori除菌判定上の注意

ラベプラゾールナトリウム等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン、クラリスロマイシン等の抗生物質の服用中や投与終了直後では、13C‐尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C‐尿素呼気試験による除菌判定を行う場合は、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

なお、除菌成功率は9割弱。