2007-07-09 破壊王チャリティーオークション
■[News]<コムスン買収>ニチイが在宅協と連携 分割引き受けも

グッドウィル・グループ(GWG)のコムスンなどの介護事業を巡り、一括買収に名乗りを上げている介護大手ニチイ学館が介護業界の2大団体の一つ「日本在宅介護協会」(在宅協)の加盟社に連携して受け皿となることを提案したことが5日分かった。訪問介護1位のコムスンなどの事業を同2位のニチイがすべて引き受ければニチイが肥大化し過ぎるとの批判が出ていることから、複数社での分割引き受け案が浮上したとみられる。
在宅協はコムスンなど約230社で構成、会長はニチイの寺田明彦会長が務める。同日の理事会で、ニチイ側が加盟社に連携案を提示した。「単独一括買収に加え分割買収も選択肢とすることで、GWGなどとの交渉を有利に進めるねらい」との見方が強い。
GWGの介護事業を巡っては、居酒屋チェーンのワタミが、もう一方の介護事業者団体「『民間事業者の質を高める』全国介護事業者協議会」(民介協、450社)と連携して買収する意向を表明している。在宅協と民介協は同じ団体だったが路線対立で02年に分裂した経緯があり、今後の交渉次第では業界を二分した争奪戦になる可能性もある。【遠藤和行、宮島寛】
■[News]破壊王チャリティーオークション開催

三回忌を迎える破壊王こと故橋本真也氏(享年40)をしのんで、チャリティーオークションが行われることが決まった。ハッスルは命日にあたる7月11日に「ハッスル・キング フォーエバー2007」のタイトルで後楽園大会を開催。故人の前妻ら、遺族が全面協力して、新日本時代のジャージーなど、私服や愛用品などのお宝グッズが出品される。
当日はロビーに遺品を展示し、その後ハッスル公式ホームページ上で公開オークションを行う。収益金は日本盲導犬協会に寄付される予定。
■[News]バリアフリー:土浦の障害者団体、住民提案 駅周辺の整備など3案 /茨城

昨年12月に施行されたバリアフリー新法に基づき、土浦市の障害者団体が5日、同市に、障害者や高齢者が暮らしやすいバリアフリーの実現を求める住民提案をした。国土交通省によると、住民提案は全国で宮城県名取市に次いで2回目。
00年に施行された交通バリアフリー法(旧法)は市町村に基本構想を策定する権限があったが、新法では、住民も提案が可能で、提案を受けた自治体は対応を公表することが義務づけられている。
住民提案したのは、「バリアフリー新法にもとづく基本構想の策定を実現させる会」。土浦市では、旧法時代から基本構想が策定されていないことから(1)JR土浦駅周辺を中心に整備する(2)基本構想には障害者などが参画する(3)すべての人が参加できる仕組みを作る、の三つの柱からなる提案をした。
会によると、駅周辺では、多目的トイレや点字ブロックが整備されたが、トイレの水を流すスイッチは握力の必要なレバー式で、高齢者や上肢障害者は使いにくい。また、点字ブロックが道路の端に寄り過ぎ、視覚障害者が歩くと看板にぶつかる恐れがあるという。
土浦視覚障害者福祉協会会長の村山一人さんは「企画から障害当事者が関与すれば、もっと安全な町ができる」と指摘する。
バリアフリーの都市計画に詳しい茨城大工学部の山田稔准教授(交通計画)は「実現可能な提案で、先進的な内容だ」と評価する。【扇沢秀明】
■[News]ジョブコーチ:障害者の就労、支援します 浜松のNPO、養成研修開始 /静岡

◇県内雇用率上昇へ期待−−国の指定、全国3例目
障害者の就労支援などに取り組むNPO法人「くらしえん・しごとえん」(浜松市中区佐鳴台3)が5日、浜松市中区のザザシティ浜松中央館で、障害者と雇用者の仲介役を果たすジョブコーチ(職場適応援助者)の養成研修を始めた。厚生労働相指定の研修で、NPOが同様の研修を開くのは横浜市、大阪市に次いで全国3例目。
ジョブコーチは障害者が働く際、雇用者(企業など)との間で発生した不安解消などに当たる。派遣要請は障害者、雇用者どちらからでも可能で、国が助成金を出すため、依頼者は無料で依頼できる。
障害者の特性や支援方法などを研修で学ぶと、国や県からジョブコーチに認定される。現在県内の国認定者は14人、県認定者は40人いる。
同NPOは06年、「浜松のジョブコーチの拠点に」と有志が設立。この日は障害者の働く企業担当者や福祉施設職員ら40人が、障害者のケアの仕方などを学んだ。10日まで現場実習などをする。同NPOは「障害者の社会参加で就労は大事な要素。ジョブコーチの存在をもっと知ってもらい、県の障害者雇用率上昇につなげてほしい」と話した。
静岡労働局によると、06年度の労働者56人以上の企業の障害者雇用率は、県内では1・57%。全国平均の1・52%より高いが、障害者雇用促進法で定められた法定雇用率1・8%を達成した企業は半数未満しかない。同局の田沢優・障害者雇用担当官(54)は「これまで国の認定は県外でしかもらえなかった。県内のジョブコーチが増え障害者の職場定着が増えることを期待したい」と話している。【竹地広憲】
■[News]玉名市:新庁舎基本設計の業者選定、バリアフリー配慮など審査 /熊本

新庁舎建設を計画している玉名市は、基本設計の業者を透明性のある公募型プロポーザル(提案競技)方式で選定することを決め、18日まで応募を受け付けている。同市の建設事業での導入は初めて。
プロポーザル方式は、業者から実績や施行能力、技術提案を示してもらい審査する。市側が示しているコスト低減、バリアフリーへの配慮といった要望に沿う業者を選ぶ。外部識者を含めた委員会で審査するため、透明性が確保できるという。
参加資格は07、08年度の市の登録業者で、98年度以降に完成した延べ床面積5000平方メートル以上の市町村庁舎の設計実績があることなどが条件。募集要項や提出資料の様式は市のホームページから入手できる。
同市は現庁舎が支所と機能が分散し非効率で、駐車場も狭いことなどから、3月に新庁舎の基本構想を決定した。場所は市民会館北側付近で12年度完成を目指す。地上4階建てほどで、延べ床面積は約1万1000平方メートル程度、総事業費は60億円程度を見込んでいる。【山田宏太郎】
■[News]GWG介護事業の受け皿 在宅協も名乗り

介護業者の業界団体である日本在宅介護協会(在宅協)は6日までに、コムスンなどグッドウィル・グループ(GWG)の介護事業の受け皿候補として名乗りを上げた。
在宅協の会長は、単独での一括買収の方針を打ち出しているニチイ学館の寺田明彦会長がつとめており、仮にニチイが受け皿に決定した際には、必要に応じて他の加盟社が一部の事業を引き受けるとみられる。
ニチイは在宅協と事実上連携することで、単独で全事業を引き受けた場合にはニチイが肥大化するといった批判をかわすのが狙い。これにより、居酒屋チェーン大手のワタミと「民間事業者の質を高める」全国介護事業者協議会(民介協)の連合に対抗する形となった。
■[News]長崎県 子どもの笑顔楽しみ カブトムシ出荷開始 太良町の授産施設

太良町大浦の心身障害者授産施設「佐賀西部コロニー」(村井公道理事長)は6日、養殖カブトムシを初出荷した。8月上旬までに約1万3000匹の出荷を予定している。
同施設は、約2キロ離れた多良岳山系の飼育場で1984年に養殖を始めた。シイタケ栽培に使った後の木材を活用し、「カブトムシ班」の3人が育てている。
この日は、プラスチック容器に体長7‐5センチのカブトムシを2匹ずつ入れ、白石町の福祉の店「こだわり館」に約400匹を出荷した。価格はオス400円、メス190円。村井理事長は「通所者らが、子どもたちの笑顔を楽しみにしながら育てたカブトムシです。ぜひ手に取ってください」と話していた。
■[News]四日市録音奉仕の会:録音図書作り30年、記念式典 /三重

視覚障害者への録音図書づくりを続ける四日市市のボランティア団体「四日市録音奉仕の会」=上田喜美江会長(61)、会員36人=が、設立30周年記念集会を6日、同市のホテルで開いた。
同会は77年7月7日、県の朗読研修を受けた女性3人が発起人となり、発足した。県内の先駆け的な団体で、同市立図書館、県視覚障害者支援センターへ、年間で計約400本以上の一般書朗読テープを納めている。最近は、CD(コンパクトディスク)に録音するデイジー図書づくりや、古いテープをCDに再録音する作業も進め、毎月2回の朗読の勉強会も開いている。
集会には、会員や関係者約160人が出席した。発起人の一人で初代会長の後藤智子さん(72)は、30年の歩みを振り返りながら「図書館で視覚障害者の方が普通に本を選べるような状態にしていかなくてはいけない」と改めて課題を示した。上田会長は「一層勉強して聞きやすい図書づくりに努めたい」と意気込みを語った。【清藤天】
〔三重版〕
■[News]福祉連絡協:110団体が連携し、発足−−高山 /岐阜

高山市で高齢者・障害者福祉、子育て支援などに取り組む110の団体が6日、福祉関係団体連絡協議会(会長・西永由典高山市社会福祉協議会長)を設立した。情報交換や業務連携などを深め、よりよいサービスを提供するのが目的。
市内では多くの福祉・ボランティア組織がそれぞれの専門分野で活動しているが、横のつながりは薄い。介護保険法の改正や障害者自立支援法の施行など、地域福祉を取り巻く環境が大きく変化しており、団体間の情報交換の必要性が高まってきた。西永会長は「団体間のつながりを深めることでより住民ニーズに応えられる地域福祉の実現を目指したい」と話していた。【奈良正臣】
■[News]虫歯治療の女児、全身麻酔で死亡

山梨県立あけぼの医療福祉センター(佐藤英貴所長)は6日、甲斐市内の重度知的障害を持つ女児(9)が虫歯治療のための全身麻酔によって心停止状態になり、死亡したと発表した。佐藤所長は「適切に治療し、医療事故とは思っていない」と説明し、韮崎署に届け出た。
佐藤所長によると、女児は4日、障害者医療を行う同センターに入院。5日の治療の際、口を開けるのを嫌がったため全身麻酔をかけた。治療は当初、順調に進んだが、約4時間後の午後2時に血圧が急降下し心停止状態となった。1時間後にいったん心拍が再開し、県立中央病院救急救命センターに搬送したが午後7時50分に死亡した。
担当した男性歯科医師と女性麻酔科医師は県と業務委託した県歯科医師会からの派遣で、常勤ではなかった。
同センターは4日に女児の親から全身麻酔の承諾書を取り、危険性の説明をしたという。「なぜこうした事態になったか分からない。韮崎署の捜査を待ちたい」(佐藤所長)と戸惑いをみせた。
■[News]最重度の心身障害児、半数は家族だけで在宅ケア

最重度の心身障害があり、人工呼吸器など医療的ケアが常に必要な「超重症児」の約半数が、ヘルパーの在宅支援を受けられず、家族だけに支えられている実態が7日、日本小児科学会が8府県の医療機関で行った調査で明らかになった。
超重症児の生活に関する大規模調査は初めて。病院での治療が急性期を過ぎると退院を迫られるうえ、受け皿がないことが背景にあるという。同学会は今後、国に対策を求めていく。
超重症児は20歳未満で、脳障害や筋ジストロフィーなどの症状が半年以上続き、人工呼吸器や定期的なたんの吸引などが欠かせない患者。学会では、大阪、神奈川など8府県の病院や重症心身障害児者施設にアンケートを行い、5月1日時点の生活実態を調べた。
超重症児は305人で、197人が在宅で家族の医療的ケアを受けていた。在宅では感染症に即応できず、家族の心労も大きいが、150人はヘルパーの訪問もなく、すべてのケアを家族だけで行っていた。症状が比較的軽い「準超重症児」などを含む730人では、3割の196人が入院中で、医療的には退院が可能なものの、自宅を含め受け皿がない患者が86人いた。
■[News]<退職勧奨>「子の障害」も例示した文書を通知 都教育庁

校長らの勧めに応じて教職員を早期退職すれば退職金を割り増す制度をめぐり、東京都教育庁が退職を勧めるケースとして、「子の障害」などを例示した文書を市区町村教委や都立高校などに通知していることが分かった。厚生労働省は職業と家庭の両立を目的とする育児介護休業法の趣旨に照らし「好ましくない」と指摘し、学校現場や識者からは「介護を抱え全時間出勤できない教員は不要ということか」と疑問の声が上がっている。
制度は、50歳以上60歳未満の教職員が対象。校長や各教育委員会の所属長から退職するよう勧められ、本人が応じた場合に適用される。
都教育庁は制度の周知を図るため、3月27日付で趣旨などを記した通知を出し、管理者向けに具体的なケースを示したQ&Aを添付した。
通知では、対象の教職員に退職を勧める理由として「疾病」「介護・育児」を挙げている。Q&Aでは「育児」の具体例として、「3歳以上の子供の場合で、育児を手伝ってくれる家族等がおらず、本人が育児を行わなくてはならない場合」「子に先天的、後天的な障害がある等、育児に特段の事情がある場合」と明記した。
通知について、厚労省は「育児介護休業法は、家族の役割として育児や介護を円滑に果たすことを基本理念として示している。育児や介護を理由に退職を勧めるのは、法の趣旨に照らして好ましくない」と指摘する。
また、日本が95年に批准した国際労働機関(ILO)の「家族的責任を有する男女労働者の機会および待遇の均等に関する条約」は、「家族的責任自体は雇用の終了の妥当な理由とはならない」と規定。厚労省は、この規定に違反する疑いも指摘している。
都教育庁職員課は「例示した理由で退職を強制・強要することはありえない。学校現場に懸念や誤解を生んでいるとすれば、それを払拭(ふっしょく)したい」と話した。【高山純二】
ルポライター・鎌田慧さんの話 「子どもの障害」などを勧奨理由に挙げるのは、民間企業でも聞いたことがない。労働者の人権や権利意識がなく、障害者差別にもつながるのではないか。都教育庁は日の丸・君が代の問題でも力任せの行政をしており、あらゆる面で逸脱している。
■[News]ワタミ 介護事業でニチイとの連携も視野に…社長表明

コムスンなどグッドウィル・グループ(GWG)の介護事業の買収に名乗りを上げている居酒屋チェーン、ワタミの渡辺美樹社長は7日、介護大手のニチイ学館が「日本在宅介護協会」(在宅協)との連携を検討していることに「大賛成」と表明。「介護施設の受け皿がないというのであればお役に立ちたい」と述べ、ニチイとの連携も視野に入れる姿勢を示した。
ワタミは、中小の介護事業者らでつくる「『民間事業者の質を高める』全国介護事業者協議会」と連携し、GWGの介護事業の買収を表明。一方、ニチイは単独ですべての事業を引き受ける意思を示していたが、在宅協との連携も模索し始め、業界の2大団体が対抗する構図になりつつある。
ワタミの渡辺社長はこの日、京都市内で開いた経営説明会の後、記者団に「(介護事業の)争奪戦をしているつもりはない」と言及。「(コムスンの利用者)6万5000人にとって何がいいのかを考えるべきだ」と述べ、ワタミの施設介護引き受けを軸に、あらゆる可能性を探る姿勢を示した。【前川雅俊】
■[News]手作り陶器や造花並ぶ 福知山・通所授産施設でバザー

京都府福知山市昭和新町の身体障害者通所授産施設「竹毛希望の家」で、バザーが開かれている。施設利用者27人が手作りした陶器や造花など数百点を販売している。
収益金を利用者の給料に上乗せしようと、19年前から年3回開く。1階の会場では造花、手織り製品、陶芸製品、手工芸品、鉢植え各種の5コーナーを設けた。夏に合わせて明るい色彩で統一した手織りバッグやポーチをはじめ、アサガオやキキョウの造花を出品。古くなった着物の生地を用いた壁掛けやミニ花瓶、シルクマフラーなど、毎回人気の品もそろえた。素材や作り方を尋ねる客もいて、利用者が手ぶりを交えて丁寧に答えていた。
2階には、喫茶コーナーと作業風景を見学する実演コーナーがある。竹毛希望の家は「ぜひ、気軽にお越しください」と呼びかけている。午前10時−午後4時、8日まで。
■[News]住民助け合い 無償送迎 米原・一色地区自治会

【滋賀県】米原市一色地区の自治会が7日、高齢者や障害者らを軽乗用車で無償送迎するサービスを始めた。過疎化への危機感から、住民らが自らの積立金で車を購入、ボランティアで運営する。行政に頼らない自立への一歩が踏み出された。
地区には84世帯約200人が住み、65歳以上が約6割を占めている。移動手段を持たない人も多い。
このため、助け合って暮らせる地域を確立しようと、住民らが一色地区福祉委員会を設立。行政からの補助金を受けずに、積立金約120万円で車を購入した。
車は、ボランティアの住民約10人が交代で運転。高齢者と障害者らのために、市内外の病院や買い物への送迎を行う。
事前登録制で、希望者は利用日の数日前に申し込む。ボランティアは日曜大工、介護の手伝い、子育て相談などにも応じる。サービスはすべて無料。
鍔田明治区長(62)は「自分たちもいずれ高齢者になる。10年先を見据えて、地域でできることは地域で担おうと支援を決めた」と話している。(細川暁子)
■[News]演奏会:美しい音色や歌、障害児ら楽しむ−−姫路の養護学校 /兵庫

七夕の7日、姫路市書写台の市立書写養護学校で、テノール歌手の畑儀文さん=武庫川女子大音楽学部教授=ら世界で活躍する音楽家を迎えた「わくわくサタデー七夕コンサート」が催され、児童・生徒や保護者ら約150人が美しい音色や歌声を楽しんだ。
コンサート会場に足を運ぶのが難しい障害児とその家族に本格的な演奏を提供しようと、ボランティア団体の「わくわくサタデー実行委員会」と「入院患者と障がい者に笑顔とコンサートを贈る市民の会」が企画。賛同した畑さんやウィーンなどで活躍するピアニストの河岸毅さんが出演した。
河岸さんはショパンの練習曲やシューベルトの軍隊行進曲など3曲を披露。また畑さんはシューベルトの「野ばら」などを、さらに詩人画家の星野富弘さんの詩「日日草」を歌い上げた。畑さんによる「千の風になって」はアンコールでも披露され、子どもたちは楽しい時間を過ごした。
畑さんは「音楽をさまざまな場所で生かしたいと考えており、とても意義深い機会だった」と話していた。【馬渕晶子】
■[News]ノートテイカー:共に学ぶ関係を広げよう 支援機構、養成講座参加を呼び掛け /京都

聴覚に障害を持つ学生を支援するため、講義の音声情報を要約し文字にして通訳する「ノートテイカー(要約筆記者)」。大学などでは障害のある学生が、他の学生と同様に学べるよう環境などを整備する「講義保障」が求められるが、必要なテイカーを確保し切れていないのが現状だ。府内の大学などに通う学生を対象に04年から養成講座を主催する日本学生支援機構京都支部(左京区)は「共に学ぶ関係を広げるため、より多くの学生が講座に参加し、テイカーを務めてほしい」と呼びかけている。【中野彩子】
同機構が06年5月に実施した調査では、聴覚・言語障害を持つ学生は全国に1200人で、うち何らかの支援を受けているのは799人。また同支部などが同12月に実施したアンケート調査では、回答した府内の40大学・短大のうち聴覚障害学生が在籍するのは26校110人。ノートテイカーは22校に配置されているが、独自の養成講座を実施するのは9校のみだ。
京都は日本初の盲・ろう学校「府盲唖(もうあ)院」(現・府立盲学校)が明治11(1888)年に創立されるなど聴覚障害児教育に伝統がある。73年ごろ手話通訳者や京都市職員が集まり、学校などで用いられていたOHP(オーバーヘッドプロジェクター)を難聴者の支援に用いることを発案、要約筆記の先がけとなった。
80年には要約筆記者サークル「かたつむり」が結成され、各大学などでの講座に講師を派遣しているほか、今年3月発行の教則本「書いて伝える人〜よくわかるノートテイク」の作成にも全面協力した。
このほど同志社大であった同支部の今年度第1回講座には、学生や大学職員ら約50人が参加。「かたつむり」の吉田博美会長らが講師を務め、「速く・正しく・読みやすく」といった原則や、「質問は?」「挙手を」など、同時進行で素早く伝える必要がある内容は、事前にその言葉を書いた紙を用意することなどを助言した。
今年4月から週4回要約筆記をしている京都女子大短期大学部2年、北村優佳さん(19)は「講義は専門的な内容も多く、聞きながら要点を書くのは難しい。何度も出てくる言葉は省略記号を作るなど工夫しています」と話していた。
経験のある学生は、グループ「ノートテイカープロジェクト」を作って工夫や悩みなどの情報交換をしている。また、京都市福祉ボランティアセンターは経験者向けの講座を11月に開く予定。問い合わせは同センター(075・354・8735)。
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○…要約筆記の基本と実際の文例…○
◆文字の大きさは親指のつめを目安に
◆文末を明示するため、句読点を明記する
「どうぞよろしくお願いします」→よろしく。
「ただ今から講演会を始めさせて頂きます」→始めます。






