2008-11-20 視覚障害者向けプラネタリウム
■[News]元次官殺傷、政界にも衝撃=厚生行政との関連懸念

連続テロの可能性も指摘される18日の元厚生事務次官宅殺傷事件は、政界にも衝撃を与えた。自民党の松浪健四郎衆院議員は「法治国家でこんなことが起こるとは。年金、医療、介護の問題、これが背景にあるとしたらショックだ」と指摘。民主党幹部は「許せない行為だ」とした上で、「政治の信頼感が大きな要素ではないか」と述べ、年金問題などが犯行の背景にあるとの見方を示した。
■[News]社会保障 給付最多89兆1098億円 構造改革効果 伸び率1・5%に抑制

平成18年度に国民に支払われた年金、医療、介護など社会保障給付費の総額が、過去最高の89兆1098億円に上ったことが18日、厚生労働省の社会保障・人口問題研究所のまとめで分かった。ただ対前年度比の伸び率は、昭和26年度の集計開始以来、過去3番目の低さとなる1・5%にとどまり、小泉構造改革における診療報酬マイナス改定など医療費抑制の効果が如実に表れた格好だ。
年金給付や老人医療費など社会保障給付費全体の69・8%を占める高齢者関係は62兆2297億円。3年連続60兆円の大台を突破したが、対前年度比の伸び率は1・4%にとどまった。
一方、保育など少子化関連支出を含む児童・家族関係は3兆5391億円。障害者自立支援法施行で知的障害者の施設訓練費など児童サービスの対象から外れた費用があり、単純に比較できないが9年ぶりの減少(0・7%減)となった。給付費全体に占める割合は4・0%と低水準だった。
国民1人あたりの給付費は69万7400円で、国民所得に占める社会保障給付費は前年度比0・07ポイント減の23・87%。部門別では(1)年金=47兆3253億円(前年度比2・2%増、全体の53・1%)(2)医療=28兆1027億円(同微減、同31・5%)(3)介護など福祉その他=13兆6818億円(同2・3%増、同15・4%)−だった。
■[News]「糸賀一雄記念賞」ウー氏と溝口氏が受賞 滋賀

障害者福祉分野で顕著な功績を残した人を顕彰する「糸賀一雄記念賞」(糸賀一雄記念財団主催)の授賞式が18日、大津市におの浜のピアザ淡海で開かれた。12回目となる今年は、「ミャンマー視覚障害者クリスチャンフェローシップ(MCFB)」のウー・テイン・ルウィン事務総長(59)=ミャンマー・ヤンゴン市=と「なんてん共働サービス」の溝口弘会長(60)=湖南市=が受賞。会場には福祉や教育関係者が集まり、2人の功績をたたえた。
授賞式では、財団理事長を務める嘉田由紀子知事が「財団はこれまで、国内外の障害者問題の啓発や人材育成に寄与してきた。今後も未来の障害者福祉分野を切り開く活力を提供していきたい」とあいさつ。ウー事務局長と溝口会長がそれぞれ、活動の経緯などをスピーチした。
ウー事務総長は「ミャンマーでは栄養不良が原因で視力を失う子供がいる。サイクロンの被災者にも多くの障害者がいて助けを必要としているので、今回の賞金はそれらの支援に活用したい」と述べた。
溝口会長は「障害者が地域で普通に働き、普通に暮らすことを保証できるよう活動を始めた。将来、障害者が働き、地元の人や観光客に利用してもらう温泉施設を作りたい」と今後の抱負を語った。
ウー事務総長は昭和50年にクリスチャン系の支援団体「MCFB」を設立。視覚障害者の教育レベルの向上や職業訓練を通じて自立支援を続けるなど、同国で障害者福祉の先導的な役割を果たしている。
溝口会長は56年に障害者に働く場を提供する「なんてん共働サービス」を設立。老人介護のスタッフなど働く分野の拡大に取り組み、障害者と健常者の共生の実現に尽力した。
■[News]児童初参加、触れ合い楽しむ 乙訓の視覚障害者団体

京都府乙訓地域の視覚障害者団体のメンバーやボランティアの研修会が18日、長岡京市開田の市立産業文化会館で開かれた。初の試みで、長岡第六小の児童らも参加して相互交流を楽しんだ。
研修会は毎年、府教委が視覚障害者の社会参加促進や指導者育成を目的に開催。これまでは関係者が中心だったが、地域交流の一環としてアイマスク体験などの福祉学習に取り組む同小の4年生42人を招いた。
児童は、この日のために考えた言葉を聞き分けるクイズや歌の発表などで会を盛り上げ、参加者に手作りの首飾りをプレゼント。「みんなにやさしい町にするために、困っている人は手引きをし、声をかける」と誓いの言葉を述べた。京都西山短大講師の伊藤佐陽子さんの指導で、児童が参加者に寄り添い、肩や頭に優しくさわるリラックス法を実践し、触れ合いを楽しんだ。
長岡京市視覚障害者協会の堀順次さん(66)は「子どもたちが一生懸命やってくれて、涙が出そう」と喜び、池田優希さん(10)も「練習が大変だったけど、みんな優しくて、やって良かった」と話した。
■[News]東海市:食品トレーなど再商品化 知的障害者の施設に委託し−−来月から /愛知

◇4ブロックに分けて収集
東海市は12月1日から、家庭から出る食品用トレーや発泡スチロールを、再商品化のため分別収集する新たなリサイクルの取り組みを始める。
再商品化は、知的障害者の働く場となっている同市の「エコラ東海」(棚瀬英明施設長)に市が委託して行う。エコラ東海は今年4月から、大手スーパー・ヤマナカの協力を得て、店頭で回収された食品トレーや発泡スチロールなどを処理し、再生トレーの材料を作ってきた。今回の受託はエコラ東海にとって初の事業拡大となる。
市は、市内13の地区を4ブロックに分けて週1回・木曜日に1ブロックずつ、順番にトレーなどを回収する。また同市荒尾町の清掃センターへ直接持ち込むこともできる。
企業や商店などから出るトレーや発泡スチロールは産業廃棄物になり、資源ごみとしては出せないため、市は「処分の際はエコラ東海に相談を」と話している。問い合わせは東海市清掃センターリサイクル推進課(052・601・2053)へ。【河部修志】
■[News]ネクタイ:常滑の障害者支援団体、名物・招き猫などデザイン 活動PR /愛知

◇1本3000円、21種類販売 社会参加拡大願い
常滑市の「障害者を支援する会・ねこの手」(中谷伊津子代表、会員10人)は18日、支援活動の一助にと地元の名物・招き猫などをあしらったネクタイの販売を始めた。【河部修志】
ねこの手は06年4月、障害者の親を中心に結成された。同市市場町のとこなめ中央商店街(伊藤仁久会長)にあるギャラリー常盤蔵を拠点に活動している。常盤蔵は空き倉庫を商店街が借り受けて昨年11月に設けた。ねこの手が障害児・者の作品展を開いたり、市内の梶間授産所で作るクッキーを販売したりしている。クッキー付きのコーヒーを150円で提供し「障害者や高齢者が集える場」として活用している。
ネクタイ作りは「会の活動を知ってもらうとともに、常滑のまちをPRしよう」と取り組んだ。人が集まるようにと左手を上げた招き猫と特産品の急須をあしらったものをはじめ、飛行機雲をイメージして猫をワンポイントに使ったものや土管坂の道など五つのデザインを考案し、色違いで21種類を製作した。1本3000円。常盤蔵で販売している。
中谷代表は「障害のある人もない人も、ともに社会参加し、交流できるよう支援していきたい」と話す。ねこの手は22日の常盤蔵1周年イベントで、もちつき大会を開く。問い合わせは商店街の伊藤会長(0569・34・8820)へ。
■[News]労基法違反:クリーニング会社に罰金30万円 知的障害者らに賃金未払い /岩手

知的障害者を含む従業員に賃金を支払わなかったとして労働基準法違反(賃金未払いなど)の罪で略式起訴された花巻市台の「藤原クリーニング」(藤原勝治社長)に対し、花巻簡裁は18日までに罰金30万円の略式命令を出した。
起訴状によると、同社は06年4月から1年3カ月間、従業員25人に賃金計約2014万円を支給日に支払わず、一部の従業員には時間外労働や深夜労働の割増賃金も払っていなかった。【山中章子】
■[News]社会保障給付費 前年比1.5%の伸び―2006年度

厚生労働省の政策研究機関「国立社会保障・人口問題研究所」は11月18日、2006年度の社会保障給付費を公表した。総額は、前年度に比べ1兆3270億円増の89兆1098億円。前年度比の伸び率は、それまで10年間で2番目に低い1.5%で、対国民所得比は前年度より0.07ポイント下がって23.87%だった。
社会保障給付費は、少子高齢化の進行などにより年々増加するとされているが、その「自然増」に対し、国庫支出を毎年2200億円ずつ削減するとの政策が、02年から続いている。実際の社会保障給付費全体の伸びは、02年度が2.7%、03年度0.8%、04年度1.9%、05年度2.2%と続き、06年度は1.5%だった。
給付費を部門別に見ると、「年金」が最も多く47兆3253億円で全体の53.1%を占める。「医療」は28兆1027億円で31.5%、「福祉その他」が13兆6818億円で15.4%だった。対前年度の伸びでは、「医療」が67億円とわずかに減った以外は、「年金」2.2%、「福祉その他」2.3%の増だった。
また、「福祉その他」の中の「介護対策」については6兆601億円で、対前年度比1806億円、3.1%の伸びだった。
機能別分類では高齢者関係給付費が62兆2297億円で全体の49.1%を占めた。「保健医療」は25兆8292億円で30.9%だった。
■[News]個展:「富士山を描く」 神主の息子・伊藤さん、25日から川越御嶽神社で /埼玉

◇四季折々を色彩豊かに
川越城の富士見櫓(やぐら)跡地に建つ川越御嶽(おんたけ)神社(川越市郭町)の神主の家に生まれた伊藤大貴(だいき)さん(24)が25日から、ゆかりの富士山を描いた初の個展「富士山を描く」を開く。伊藤さんは知的障害があり、富士山の美しさにひかれ富士山ろくに通い続け、刻々と変化し神秘的ともいえる姿を独自のイメージで写し取ってきた。境内に約50点を展示する。
富士見櫓は高台に造られたが明治維新後に壊され、その後に神社が建てられ伊藤家が神主を務めている。父の博章さん(59)は5代目。跡地からは今も空気の澄んだ冬の日に、木々の間から富士山を眺めることができる。
伊藤さんは中学3年の時に、知的障害者の自立支援を図るNPO「あいアイ」理事長でデザイン事務所経営の粟田千恵子さん(66)と知り合い、絵の指導を受けてきた。現在は飲食店を経営する都内の会社に務め、店などに飾る絵を描く。
展示するのは、油絵や水彩、フェルトペンによるスケッチ。大胆な線や色遣い、ペンや絵の具を重ね塗りした複雑な色彩が特徴で、インパクトが強い。本格的に取り組んだのはここ2年ほど。「きれい」と富士山を気に入り、あいアイの仲間や母親のみ代さん(55)と富士山ろくの河口湖や山中湖湖畔に出掛け、朝や夕、雨や晴天など四季折々のさまざまな景色を色彩豊かに描いてきた。
絵は富士山ばかり。「富士山ゆかりの地と聞いて育ち、潜在的に意識に入っているのかも」と粟田理事長。み代さんは「指導を受けここまで描けるようになった。多くの人に見てほしい」と話す。12月4日まで。問い合わせは、あいアイ(電話049・277・7872)。【鈴木賢司】
■[News]視覚障害者向けプラネタリウム:点字星座表と音声で番組−−福島 /福島

◇視覚障害者にも宇宙の神秘を
福島市の教育文化施設「こむこむ」内のプラネタリウムで、視覚障害者向けの番組作りが進んでいる。「障害の有無にかかわらず、誰でも楽しみながら宇宙の神秘を感じてほしい」と、点字の星座表と音声ガイドを組み合わせ、天体の運動などを伝える試みで、来年1月にも公開する予定だ。
同プラネタリウムのスタッフ6人が5月から、プログラムを製作してきた。市立図書館の「図書ボランティアの会」や県立盲学校の教員の協力を得ながら、点字を使った12ページのパンフを既に完成。現在は録音作業を進めている。
番組は「フィーリング型プラネタリウム」と題され、パンフに点を打ってオリオン座やおおいぬ座、こいぬ座、おうし座を図示した。1等星は○、星雲は△で星を囲み、星の明るさも点の大小で表現。「すばる星団」では、図書ボランティアの斎藤喜久子さんらがビーズや綿で工夫を凝らし、星雲などを表現した。
番組は約45分間で、童謡「夕焼け小焼け」でスタート。夕闇の空から満天の星が現れるまで、手元のパンフを触って確認してもらう。星座の位置は音声で知らせ、おうし座の位置からは「モーモー」、おおいぬ座は「ワンワン」と鳴き声が聞こえる。六つのスピーカーを使い分け、時間を追って音声も西へ移動する。星の誕生から、数億年後には爆発し流れ星となることを効果音で紹介。ギリシャ神話を通じ、人類が天体にはせた思いも伝える。
こむこむでは今年2月、市内の聾学校の中高生にも字幕や手話による投影会を開いた。山口あい主事は「スタッフも目を閉じながら番組を作ってきた。障害を持つ人にプラネタリウムは縁遠い場所だったが、投影会を通し宇宙の世界を感じてほしい」と話す。来年1月に盲学校の生徒に体験してもらい、2月には一般の視覚障害者にも公開する予定。
こむこむによると、視覚障害者向けプラネタリウムは甲府市の県立科学館に続き全国2例目で、音声で星の動きを表したのは初めてという。【神保圭作】
■[News]糸賀一雄記念賞:なんてん共働サービス会長・溝口さんに ルウィンさんも /滋賀

◇障害者就労を支援
◇ミャンマーのルウィンさんも
日本やアジア各国で障害者福祉に尽くす人をたたえる「糸賀一雄記念賞」の第12回授賞式が18日、大津市におの浜のピアザ淡海であった。敗戦後の混乱期に、戦災孤児や知的障害児と支援者が共に生活する施設「近江学園」を全国に先駆けて設立した故糸賀一雄氏(1914〜68)にちなんだ賞。2人の受賞者が記念スピーチをした。【森田真潮】
今年は、障害者の就労支援などを進める「なんてん共働サービス」会長の溝口弘さん(60)=湖南市=が県内で初めて受賞。また、視覚障害者の教育や教育を支援するミャンマー視覚障害者クリスチャンフェローシップ事務総長のウー・テイン・ルウィンさん(59)の計2人が選ばれた。
溝口さんは81年、障害者と共に働き、暮らそうと、草刈りやビルメンテナンスを行う事業所「なんてん共働サービス」を創設。さらに、障害がある人ならではの働きが評価される宅老所など就労の場を開拓したり、地域でネットワークを結びながら、障害者も普通に働き、暮らせる地域づくりに尽くした。
スピーチで、これまでの歩みを振り返った溝口さんは「チームとしての受賞。共に生きる街づくりは、専門家だけではできない。リスクを恐れず、地域に出て迷惑をかけることで、地域が変わってきた」などと話した。
一方、ルウィンさんは学校の実験室の事故で視力と両手を失い、視覚障害者の仲間と団体を結成し、活動を始めたことを説明。「ミャンマーでは、5歳までに目が見えなくなる人の半分近くが栄養失調が原因」などと話した。
その後、「アートはボーダレス」をテーマに県内で開催中の全国障害者芸術・文化祭の一環として、障害者による表現活動の歴史や未来を巡るシンポジウムも開かれ、活発な議論が交わされた。
■[News]府教委:現場支援へ退職教員を活用 登録制で配置−−来年度から /京都

府教委は18日、退職した元教員の経験や能力を学校現場に生かすためのサポートシステムを整備すると発表した。退職教員の活用はこれまでも個別に行ってきたが、登録制にすることで能力に応じたより適切な人事を図る。府教委は「団塊世代の大量退職による教育力低下を防止する意味でも、人材確保を進めたい」と話す。
主な活用内容は、障害のある児童生徒の支援▽理科教育への支援▽若手、中堅教員の指導▽家庭での教育支援▽教育相談など。
京都市立を除く府の公立小、中、高、特別支援学校の退職教員(65歳未満)を対象に、19日から府教委で登録を受け付ける。登録内容に応じ、本人の同意を得た上で来年度から随時配置していくという。【谷田朋美】
■[News]国立病院元部長、収賄認める=医療機器納入汚職−東京地裁

国立身体障害者リハビリテーションセンター病院をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた元部長簗島謙次被告(63)と贈賄側の医療機器販売会社「ヤマト樹脂光学」の元社長久保村広子被告(74)の初公判が19日、東京地裁(高木順子裁判官)であり、両被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
検察側冒頭陳述によると、簗島被告は1989年ごろから接待や資金提供を受け、同社側に同病院で購入予定の医療機器の情報を入札公告前に教えるなどした。
■[News]国立身障者リハビリセンター元部長、収賄認める 東京地裁

国立身体障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)発注の医療機器納入をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた同センター元部長、簗島謙次被告(63)と贈賄罪に問われた医療機器販売会社「ヤマト樹脂光学」元社長、久保村広子被告(74)の初公判が19日、東京地裁(高木順子裁判官)で開かれた。両被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
検察側は冒頭陳述で、簗島被告が平成元年ごろ以降、同社から接待や資金提供を受けるようになったと指摘。簗島被告は同社側に購入予定の医療機器の情報を入札公告前に伝えるなどの便宜をはかっていたという。
起訴状によると、簗島被告は、医療機器の発注をめぐってヤマト社に便宜を図った見返りに、平成18年1月〜19年4月にかけて13回に渡り、計195万円のわいろを受け取った。
久保村被告は、防衛医科大学校発注の医療機器導入をめぐる汚職事件でも、贈賄罪で起訴されている。
■[News]裁判員制度:開始へ手続き検証 法曹三者が連携、本番並み模擬裁判 /富山

来年5月に迫った裁判員制度開始に向け、富山地裁、富山地検、県弁護士会が手続きなどを検証する模擬裁判が18日、始まった。20日まで、実際の裁判員裁判とほぼ同じ日程で行い、運用上の課題などを考える。裁判員に選ばれる可能性がある視覚・聴覚障害者が傍聴したり、裁判員を選ぶ手続きを体験する取り組みも行われた。
県内の法曹三者による模擬裁判は6回目。「男性被告(農業)が飲酒運転で事故を起こして1人を死亡させ、危険運転致死罪で起訴された」事件で、被告は起訴事実を認め、量刑が争点になっているとの想定。遺族らが被告に質問し、量刑について意見できる「被害者参加制度」(来月開始)を初めて導入した。
模擬裁判では、地裁が企業訪問などを通じて集めた26人の裁判員候補者から、裁判員6人を選出。開廷後、検察、弁護側双方の冒頭陳述などを行った。被告の母に対する証人尋問では、検察側、弁護側に加え、被害者の妻の代理人の弁護士も質問した。【蒔田備憲】
■[News]課外授業:嬉野高、障害者の日常学ぶ 車椅子など実体験 /佐賀

県立嬉野高校(北村喜久次校長)で18日、全校生徒462人を対象にした「課外授業〜障害者理解啓発キャラバン隊とともに〜」があった。障害者月間にちなんだ行事で、生徒たちは学校を訪れたキャラバン隊と共に車椅子を実体験するなどして、障害者が日常で感じている不便さや不安感を学んだ=写真。
キャラバン隊は障害児者を持つ親の教育相談や支援をしているNPO法人「それいゆ相談センター」や県障害福祉課職員、県教育政策課職員などで構成。 生徒たちは県が作ったDVD「みんなちがって みんないい」を見た後、感じ方や考え方が一人一人違っていることを認め合う大切さを学んだほか、車椅子を使って障害を持つ人とサポートする側の双方を体験した。石永孝暁さん(2年)は「街で困っている人がいれば手伝いたい」と話した。【原田哲郎】
■[News]支局長からの手紙:高齢者虐待を防ごう /福井

敦賀市にある敦賀温泉病院は認知症を専門とする病院です。玉井顯(あきら)院長(53)は講演で全国を飛び回り、厚生労働省にも現場の実態に根差したさまざまな提言をしています。最近は介護老人保健施設「ゆなみ」の職員らが演じる寸劇の啓発活動が好評。16日にあった市民公開講座「よりよい在宅介護を目指して」(敦賀市医師会主催)でも、喜劇仕立ての「高齢者ケア劇場〜虐待防止編」(台本は玉井さん)が初上演され、私も大笑いしながら勉強しました。
◇
夕暮れ前。居間では亀じーさんが新聞を読んでいます。でも新聞は上下逆さま。認知症が進行しているのを見た鶴ばーさんが声を掛けます。「おじーさん、台所から柿を持って来て」。実は症状を緩和するケアの一環なのですが、戻って来た亀じーさんの手には、柿ではなくふきんが。「怒ったらあかん」。鶴ばーさんは自らに言い聞かせぐっとこらえます。
台所での亀じーさんは、次男の嫁が片付けた茶わんを勝手に動かし、急須は電子ジャーの中へ。「あるある」と観衆から笑いが起きました。嫁はしゅうとに嫌がらせをされていると感じ、相談を受けた夫が父親である亀じーさんに向かって電子ジャーを振り上げ……。
後日、この日の出来事を一家そろって医師に相談。医師と話し合う中で、次男夫婦は認知症という病気を知らないままストレスをため込み爆発したものだと納得したのです。
◇
高齢者に対する家庭や施設での虐待は年々深刻化しています。厚労省は03年、初めて全国の実態調査を行い、10人に1人が生命の危険もある状態だと判明し衝撃が走りました。これを受け05年11月に高齢者虐待防止法が成立、06年4月に施行されたのです。
高齢者に対する虐待は、身体的虐待▽介護・世話の放棄▽心理的虐待▽性的虐待▽経済的虐待――の五つに区分されています。食べ物を無理やり口に入れることも立派な身体的虐待です。高齢者の財産を不当に処分することは経済的虐待になります。
寸劇の後に講演した岐阜大医学部看護学科の福原隆子准教授によると、90年代の虐待は介護放棄が多かったが、最近は身体的虐待が増えているとのこと。一方、加害者は、90年代は嫁が多かったのが、最近は同居の息子がトップの4割を占めています。ちなみに厚労省の調査で07年度に確認された高齢者虐待は全国で1万3335件に上り、前年度より712件(5・6%)増加しました。ただ、加害者が身内や介護職員のためかばったり、認知症が進んで被害を訴えられずいるケースも相当あるとみられます。
玉井院長も福原准教授も、認知症患者に対する虐待防止のためには周囲の人が病気に対する正しい知識を持ち、「軽微なサイン」に気付くことだと強調しました。そして、「おれは虐待していない、が虐待の始まり」だとも。ドキッとさせられました。【福井支局長・新土居仁昌】
■[News]盲導犬:新生活に期待 明石の守屋さん、神戸で出発式 /兵庫

神戸市西区押部谷町の社会福祉法人「兵庫盲導犬協会」(田上昭一理事長)の神戸総合訓練センターで、盲導犬「ビガー号」(雄、2歳)との生活を始める明石市大久保町高丘3のしんきゅう・マッサージ師、守屋陽介さん(65)の出発式があった。=写真
守屋さんは、20年ほど前から視力が低下する病気になり、しんきゅう師に。生活の幅を広げようと、盲導犬を希望していた。基礎訓練を終えたラブラドルレトリバーの「ビガー号」とのマッチングに成功し、同センターで4週間の共同訓練を終えた。
今月11日の出発式で田上理事長や担当した訓練士の山本大輔さん(33)の激励を受けた守屋さんは「子犬が近づくと進路が乱れたり、コースを外れてどこにいるかわからなくなったり、と落ち込んだこともあった。今はビガー号と前向きに社会参加したいと思っている」と新しい生活に期待を膨らませた。神戸市立六甲山牧場から同協会への寄付金贈呈式もあった。【南良靖雄】
■[News]障がい者支援シンポ:「働くには生活支援も必要」−−佐世保 /長崎

◇福祉施設での実践報告も
「地域で働き暮らすこと」がテーマの障がい者支援シンポジウムが佐世保市の長崎国際大で開かれ、障害者の親や福祉・行政関係者ら約200人が参加、熱心に耳を傾けた。
まず、社会福祉法人・南高愛隣会の田島良昭理事長が知的障害者の福祉に携わってきた経験をもとに基調講演。「働くことと生活することは車の両輪」であり、障害者が職場に定着するためには、専門職が見守るなど、生活支援のシステムが必要だと説いた。
三重県伊賀市で知的障害者のデイケアセンターなどの複合施設を運営する奥西利江さんは実践報告。施設利用者が工場の一角を借りてグループ就職をしている例を挙げ「働き方にはいろんなかたちがあってよいのではないか。安心して働ける場所づくりをしたい」と話した。
シンポジウムには行政や企業、当事者と親の立場の4人も参加。グループ会社で心身障害者を雇用する九十九(つくも)紙源センターの田川洋子社長は、障害者の対応で戸惑った経験にもふれた上で「いろんな問題があるのも確かだが、それぞれ能力があり、その人に合ったやり方、接し方をしている。みな戦力として頑張っている」と話した。一方で「社会に出ていくのは簡単じゃないということを勉強させて、社会に送り出してほしい」と親や学校に注文した。
実行委員の一人、長崎国際大の高橋信幸教授は最後に「地域をつくり変えずに(障害者が)普通に働き暮らすことはできない。仕組み作りのために声を上げていくことが必要」と締めくくった。【谷由美子】
■[News]県教育審:知的障害の生徒が増加、支援県立高設置検討を答申 /鳥取

少子化と逆行し、県内だけでなく全国的に知的障害がある子供が増加している。支援を充実させるため、県教育審議会は今後の特別支援教育についての指針を中永広樹県教育長に答申した。答申に基づき、県教委は特に増加している高等部の軽度知的障害者を受け入れる県立高等特別支援学校の設置などを検討している。
県教委によると、今年5月時点で県内で知的障害者を対象とする特別支援学校3校に通う児童・生徒は513人。02年の388人から約3割増加した。学級数も児童・生徒数に伴って増え、02年の105クラスから今年は134クラスに増加し、教室不足が深刻化している。特に高等部の軽度知的障害者の生徒数が02年の約150人から今年は約190人に増加した。
審議会は、空き校舎や空き教室を利用して県立高等特別支援学校を開設するか、県立学校内に軽度知的障害がある高等部の生徒を受け入れる分校や分教室を開設することを検討すべきだと答申した。県教委特別支援教育課は、県内でどれくらいの学校や教室が必要なのかなど具体的な検討を進めている。
松本剛一課長は「軽度知的障害者に対応する学校や教室を設置することにより、相対的に増えている重度の障害者の教育の充実にもつなげたい」と話している。【宇多川はるか】
■[News]島根あさひ盲導犬訓練センター:パートナーと「きずな築く」 共同訓練公開 /島根

浜田市旭町に10月、開所した日本盲導犬協会訓練施設、島根あさひ盲導犬訓練センター「ハピネス」で17日、目の不自由な人が盲導犬と歩くための共同訓練の様子が公開された=写真。県内と広島県内から計4人(うち、2人は夫婦)が参加している。
施設での訓練と、自宅での訓練をする。最初の約2週間は目の不自由な人が「ハピネス」に宿泊して実施。盲導犬とのコミュニケーションの方法や盲導犬の世話の仕方、歩行に慣れるため、障害物回避や、段差歩行などを学んでいる。この基礎訓練が終了すると、盲導犬ユーザーの自宅での訓練が始まる。駅や道の訓練などを担当訓練士のもと、歩行訓練を行い、約4週間で共同訓練が終了すると、晴れて卒業だ。そして、盲導犬との新しい生活が始まる。
この日、同センターで1週間の宿泊、3週間の自宅訓練の予定で参加した広島県熊野町の鍼灸師(しんきゅうし)、中柴健一さん(40)、知子さん(29)夫妻は松本健太郎・訓練士の指導で貸与される訓練犬(雄2歳)を使い、ハーネスを犬にかけて、前後左右の進行や、センターの外周を回ったりしていた。健一さんは「2人とも、中途失明。外出になると、環境が変わるので、不自由。役立てたい」と話していた。【大賀英作】
■[News]<民主党>自民系集会に押しかけビラ 衆院選にらみアピール

障害者自立支援法の見直しを巡って19日、自民議員が参加した東京都内での障害者関係団体の集会に、出席を断られた民主議員が直接押し掛けてビラを配った。次期衆院選をにらみ「改革」姿勢をアピールしようと与野党のつばぜり合いが激しくなっている。
同法は規定に基づいて見直しの時期を迎えている。与党は利用者負担軽減などを盛り込んだ見直し案を作成。民主党は「1割負担」を廃止する改正案を参院に提出している。
集会は障害者関係5団体で構成する「全国障害児・者支援団体協議会」(小板孫次会長)の主催。招待された自民党の衆参45議員があいさつした。これに反発した民主党の衆参議員が「同法をゼロベースで見直す」などと書かれたビラを会場で配布した。
主催者側は「与党を中心に法律の見直しをお願いしてきており、野党の民主党は断らざるを得なかった」と説明した。同協議会は7月に発足し、自民党議員が顧問を務める。【佐藤丈一】






