記録文学としての『緑の牢獄』

(数年放置してましたが、とても良い映画を観ていろいろと書きたくなったので再開です。) 黄インイク監督の『緑の牢獄』を観てきた。 green-jail.com 鑑賞しながら まず最初に感じたのは映像と音の驚くほどの美しさ。 いわゆる普通のドキュメンタリー映画を…

2015年度 第2回レイモンド・ウィリアムズ研究会のお知らせ

2015年度 第2回レイモンド・ウィリアムズ研究会 開催日時:7月19日(日) 場所:関西学院大学東京丸の内サテライトキャンパス、テレビ会議室 http://www.kwansei.ac.jp/pr/pr_000553.html http://www.kwansei.ac.jp/pr/attached/4720_41147_ref.pdf (←PDFで…

2015年度第1回レイモンド・ウィリアムズ研究会

相変わらずですが、告知であります。 そしてこれまた相変わらずですが、完全無料、飛び入り参加歓迎、です。今回は、小説作品も中盤に入って盛り上がりますが、とくに後半のMarxism and Literature読書会では有名な「支配的、残滓的、勃興的」や「感情構造」…

D. Alderson氏特別講演&新自由主義特別例会

いつも告知ばかりというのもアレなので、いつもとはちがう告知を。1. Dr. David Alderson特別講演 4月11日14時〜 中央大学駿河台記念館(御茶ノ水駅最寄り)にて http://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/ 英語(通訳なし) 主催:レイモンド・ウィリアム…

2014年度第5回レイモンド・ウィリアムズ研究会

もう、専用告知板ってことで良い気がしてきましたが…告知です。次回からはウィリアムズの2つ目の小説を読みます。 2014年度第5回レイモンド・ウィリアムズ研究会 場所:中央大学駿河台記念館 http://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/ 220号室 http://www.…

2014年度第4回レイモンド・ウィリアムズ研究会のお知らせ

はい、相変わらずのイベント掲示板です。相変わらず無料です。 どうぞ、ふるってご参加ください。 2014年度第4回レイモンド・ウィリアムズ研究会日時:12月26日 場所:東洋大学 白山キャンパス 2号館3階 (16階建ての一番高い建物です) 第1会議室 http://ww…

2014年度第3回レイモンド・ウィリアムズ研究会開催のお知らせ

以下の通り、研究会を開催いたします。 今回は、特に参加連絡などは必要ありません。お忙しいとは存じますが、どうぞご参集ください。 2014年度第3回レイモンド・ウィリアムズ研究会 日程:10月19日 場所:一橋大学国際研究館4階共同研究室2 時間:14:00〜 …

Buck-Morss, Dreamworld and Catastroph

個人的には、(スピヴァクと並んで)いま最も信頼している批評家のひとり、スーザン・バック‐モース。 信頼の根拠はシンプル。 「文化」の混淆的なありかたやその歴史に対して非常に真摯でありつつ、同時にラディカルでもあるから。そのバック‐モースのDream…

2014年度 第2回レイモンド・ウィリアムズ研究会開催のお知らせ

相変わらずのイベント掲示板ですが、イベントのご案内です。なお、今回は場所の制約上、ご参加希望の方は西まで以下のアドレスにご連絡ください。nomorelines8"at"gmail.com(at=@)セキュリティシステムの必要で、フルネームとご所属が必要です。 上記アド…

2014年度第1回レイモンド・ウィリアムズ研究会のお知らせ

もう、本当にただの掲示板になってしまいました。そんなわけでお知らせです。 2014年度第1回レイモンド・ウィリアムズ研究会開催のおしらせ日時 5月31日場所 日本女子大学目白キャンパス 百年館高層棟10階 英文学科会議室 https://www.jwu.ac.jp/unv/abou…

第五回レイモンドウィリアムズ研究会 開催のお知らせ

もはやお知らせ掲示板です。 今後はもう少し自分勝手な駄文を載せたいなぁ、と思っております。が、告知なのです。 みなさまどうぞ、奮ってご参加ください。 2013年度 第五回レイモンドウィリアムズ研究会 開催のお知らせ 日時:2月24日(月)場所:一橋大学…

『共通文化にむけて』

編者・訳者の方々にお恵みいただきました。 ありがとうございます。レイモンド・ウィリアムズ『共通文化にむけて』共通文化にむけて (文化研究 I)作者: レイモンド・ウィリアムズ,川端康雄,大貫隆史,河野真太郎,近藤康裕,田中裕介出版社/メーカー: みすず書…

第四回レイモンドウィリアムズ研究会 開催のお知らせ

相変わらずの告知掲示板ですが、告知です。ど年末に文字通り朝から晩までやります。 2013年度 日時:12月29日(日)場所:一橋大学千代田キャンパス内、商学研究科リエゾン・ラボ、中会議室A http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/hitotsubashi.htmlプログラ…

【備忘録】『風立ちぬ』について

せっかくつぶやき連投したので。 やっと『風立ちぬ』観てきた。とりあえず、見終わった直後の感想。「タバコ吸いてぇ。」 二つの「美しい」が堀越と奈緒子の間でことなった形で響きあい、それにartの二つの意味が対応する。幸福な成就の望めないこの二者は「…

レイモンド・ウィリアムズ研究会(二日連続)

もう、久しく告知板になってしまいましたが、告知です。レイモンド・ウィリアムズ研究会です。二日連続です。…学会か!ちなみに私は両日ともに、いろいろ喋ります。ぜひともお越しください。 2013年度第1回 レイモンド・ウィリアムズ研究会 Raymond Williams…

Cultural Typhoon 2013に出ます

せっかっくなのでこちらでも告知を。 正直、私個人は大した発表ではないですが、一緒にやるパネリストたちがとても刺激的です。 ぜひとも、遊びに来てください。わたしたちのパネルはこんな感じ。 http://cultural-typhoon.com/2013/panel/14th-july-sun-02/…

理論の「一生」について

明けまして。から、いきなり去年の話から。昨年、『石炭の文学史』を上梓された池田さんの勉強会に行ってきた。石炭の文学史―「海外進出文学」論〈第2部〉 (海外進出文学論 第 2部)作者: 池田浩士出版社/メーカー: インパクト出版会発売日: 2012/09/01メディ…

またもやお知らせ

相変わらず、お知らせ掲示板になっていますが、どうぞよろしくお願いいたします。ご参加希望の方は西まで、あるいはコメント欄にてお知らせください。 *****以下、転載***** レイモンド・ウィリアムズ研究会を開催しますので、よろしくご参集下さ…

お知らせ Long Revolutions In Wales and Japan

私もお知らせであります。http://crewswansea.blogspot.co.uk/2012/10/long-revolutions-in-wales-and-japan.html から …しっかし、なぜトリなのか…。 2012 mark 50 years since the publication of Raymond Williams’s seminal volume The Long Revolution …

「精神史」という批評意識 森崎和江を読むために

去年の揺れから、いろいろ経巡った挙句、半年ほど森崎和江(敬称略で失礼します)を読んでいる。これは原子力発電所の事故と「復興」のありかた双方を考察する上で、「成長・発展」イデオロギーと「エネルギー」の関係、そしてそこでの「労働(者)」の位置…

久々なのにお知らせ

絶賛、燃え尽き症候群ですが、予定は迫ってくるのであります。 しかもポイントは、燃え尽きていられるほど仕事終わらせていない、ということ。 嗚呼。ひとつめ。 核エネルギー、文化、社会 合同合評会 今年、拙論を載せてくださった『レイモンド・ウィリアム…

followすること 王兵の映画について雑感

渋谷オーディトリウムで「王兵(ワン・ビンWang Bing)特集」に行って来た。 http://a-shibuya.jp/archives/1413今まで王兵作品で見たことがあったのは『鉄西区 第1部』のみであったので、今回の機会も含めて王兵作品で見たことがあるのは以下の通り。『鉄…

ワークショップ「地方分権と文学」のおしらせ

継続的な研究会「原子力と文学」からのお知らせです。=================================== ワークショップ 「地方分権と文学」 ===================================日時:10月9日…

「デモ」について

9.11デモで柄谷さんの行ったスピーチをYoutubeから勝手に文字起こししてみました。 著作権上、問題があるかもしれませんが、デモでのスピーチであり、すでにYoutube等で閲覧可能になっていますので、たぶん、問題ないと思います。 柄谷さんの演説内容に諸手…

「原子力」の幻影と、「成長」神話の解体へ

そういえば、すっかり忘れてましたが、今年の5月初旬、3月11日の揺れとその影響をどう考えるか、ということで、ちょっとしたエッセイを書かせていただきました。韓国のスユ+ノモというホームページに載せていただいた(先輩が韓国語に翻訳してくれました)…

未来をどう考えるか 2

「未来」と「未知」が区別できるとしたらどうだろう?「未だ来たらざるもの」と「未だ知らざるもの」は区別できるだろうか。 語源や単純な語意の点からすれば荒唐無稽かもしれないが、「未来」がかならずしも「未知」だとは限らないかもしれない、と考えたら…

未来をどう「考える」か

ワークショップ「原子力と文学」、満員御礼で無事、終了いたしました。 ご参加下さった皆様、ありがとうございました。 そして、直接かかわって下さった先生がたに深い感謝を。 自分の発表があーだこーだは自分で処理するとして、それ以外でいろいろ。なによ…

【お知らせ】ワークショップ「原子力と文学」

ワークショップのお知らせです。 1人だけ学生身分という針のむしろっぷり。 いや、がんばります。某先生の真似をして、当日までトップに来るように設定しておきます。 本日以降の雑文はこのエントリの下に来ます。 日本英文学会関東支部ワークショップ 原子…

3.11を越えて於国立佐野書院  極・私的まとめ

やっぱり、一回まとめてから動こう。* * * * * * (正直、山内さんの報告や赤坂先生の語りは、こちらとしてはただもう呆然として聞き入るしかない強度があり、率直には「言葉にならない」という感想が先に来た。だが、そういったもはや常套句ともいえ…

揺れ

今回の大きな揺れに関して思うことを。まず、単なる「震災」で片付けるにはあまりにもコトが複雑すぎる。 今日のシンポジウムで小熊英二さんがかなりきれいに整理なされていたけども、やはり「東北」はある時期から日本の食糧や電力の供給地になっていたので…