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2009-11-05

ネット時代の何が素晴らしいって 17:39 ネット時代の何が素晴らしいって - 萬の季節 を含むブックマーク はてなブックマーク - ネット時代の何が素晴らしいって - 萬の季節 ネット時代の何が素晴らしいって - 萬の季節 のブックマークコメント

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-d647.html

こんな風に自分が感銘を受けた著者から自分の書評に意見をもらえる、なんていう素晴らしい珍事が起こること。hamachan恐縮です。

やはり非正規の賃上げはトロイの木馬だった。あそこだけが突出して過激だから何かあると思って推測してみたのだけれど。

あのhamachan構想に対する俺の推測が正しければ、恐らくこの改革のコストは、漸進的に進めるとはいえ、財務省が卒倒するようなものになるだろう。それでも日本の労働者のワーク・ライフバランスは改善され、生産性も一定向上するのではないか。ともあれ、供給側の生産性が向上したところで経済成長は需要頼みにならざるを得ないので、この改革はかなりのバックラッシュを食らうのではないか、多難だな、という印象は拭えない。民主党はこのアイデアをどう受け止めるだろうか。

わたくしは「リフレ派嫌い」ではありません。特定の「リフレ派」と称する一定の人々の(リフレ政策とは直接関係のない)言動が好きになれないというだけでありましてね。

ハハハw

というわけで、しつこいようだが、もう一度重ねて言っておこう。

恐らく今後労働政策談義でこの濱口本を踏まえないブログ労働政策論は、無視しても良いだろう。

濱口桂一郎「新しい労働社会」 07:23 濱口桂一郎「新しい労働社会」 - 萬の季節 を含むブックマーク はてなブックマーク - 濱口桂一郎「新しい労働社会」 - 萬の季節 濱口桂一郎「新しい労働社会」 - 萬の季節 のブックマークコメント

新しい労働社会―雇用システムの再構築へ (岩波新書)

新しい労働社会―雇用システムの再構築へ (岩波新書)

恐らく今後労働政策談義でこの濱口本を踏まえないブログ労働政策論は、無視しても良いだろう。それくらい網羅的かつ画期的な内容になっている。

著者が恐らくゴールとしているのは、ワーク・ライフバランスの実現である。ところが日本の労働法制は、構造的にこの理想とはほど遠い。最初の制度設計に対して、職務給実現に向けた圧力が再三かけられるが、結局メンバーシップ型が温存されたままオイルショックを迎え、日本企業メンバーシップ型の柔軟性を活かして乗り切ってしまう。逆に言うと、これは労働者が、かなり過酷な配転や残業を受け入れることで雇用を維持することができる、という経験になってしまった。そして恐らく日本が落ちたこの十五年の経済的停滞に対しても、多くの企業で今尚この「経験」を活かした対応が為されているに違いない。そしてこの対応も限界なのだ。限界だからホワイトカラーエグゼンプションや過激な解雇規制撤廃の議論がボーガスとして出てくるのだろう。

恐らく立ち返るべきなのは1日は24時間しかないという事実と、我々の命は一つしかないという単純な事実だ。スーパーマン妄想に浸って命を縮めるには人生は短かすぎる。我々は誰もがヒット一本で数百万を稼ぐ野球選手になれるわけではないのだ。

著者の提案で真っ先に目についたのは、非正規雇用に対する賃金の支払いである。読みが間違いでなければ、これは有体に言えば、高卒初任給は保障しろということだろう。地味に見えるが、これはなかなか冴えた手なのではないか。先ずは非正規雇用に高卒初任給を保障する。これは企業にとっては人件費の膨張に繋がる。人件費を精査しようとすれば正社員の働き方や給与を見直すしかない。この見直しは恐らく職務給実現への圧力として機能するだろう。そしてhamachanのロードマップ上では、同時に労働時間の制限と新しい労働政策にベストマッチする社会保障が模索されることになる(恐らく周到なhamachanはこういったメニューも既にアレンジ済みなのだろう)。そしてハローワークの機能強化といった重要なインフラ整備が整ったところで、解雇規制の緩和が図られるという感じだろうか。つまり非正規雇用に対する賃金が改革の発火点になるのだ。

最後に、混ぜ返すようで申し訳ないのだが、このhamachan本には、アメリカの労働政策に対する言及がほとんど無い。雇用者側から来るボーガスはほとんどアメリカ発である状況に鑑みると、いささか心許ない気はする。もちろんそれによってこの本の価値が毀損されるものでもない。

冒頭の言葉を繰り返すが、恐らく今後労働政策談義でこの濱口本を踏まえないブログ労働政策論は、無視しても良いだろう。それくらい網羅的かつ画期的な内容になっている。

追記

今日のhamachanブログが、法曹界からの新しい有期雇用法制の提言についての言及をしている。均等待遇の明記で、上に上げた非正規の給与についての期間比例原則をhamachanは提案している。実現するかどうかはさておき、労働法制改革のトロイの木馬はすでに社会の表舞台に出てきたと言うことになるのだろうか。今後が楽しみである。

再追記

hamachanの取り扱っている分野はいわゆる分配的正義に関わる分野で、彼自身はあまり経済には言及しない人ではある。実はこの手の改革は過激に主張すればするほど過激なバックラッシュを食らうものなので、マクロの成長戦略との組み合わせによっては無残に頓挫する可能性も無いではない。hamachanは有名なリフレ派嫌いではあるが、現実の貧困層よりも利子生活者の利益を優遇するかのような日銀の姿勢には批判的であり、日銀と同意見と見られる民主党にも批判的である。


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感謝。