会社のニュータイプとしてのGoogle

Life is beautiful: なぜアップルにできたことがソニーにはできなかったのか


上記のブログが面白かったので、ちょっとそこから考察。
上記のブログの趣旨としては、スーツ族(経営・管理系)とギーク族(技術・開発系)を対比し、テクノロジー系の会社が伸びるときというのは以下3つのどれかの条件を満たしているというもの。

  1. ギーク族の心をつかむのが上手なスーツがリーダーになったとき(最近のアップル)
  2. 抜群のビジネスセンスを持ったギークがリーダーになったとき(90年代のマイクロソフト
  3. ギークとスーツが絶妙のコンビを組めたとき(昔のソニー


ここから考えたのは、Googleという会社は上記のどのタイプに当てはまるんだろうかということ。


一般的には、創業者の2人のギークとスーツのCEOがコンビを組んでいるということで、3のタイプと言われる。少なくとも1、2ではない。


ただGoogleに、昔のソニーのように開発とマーケティングがうまく連係してビジネスをやっているような印象は、正直ない。というより、経営戦略的なものをあまりGoogleからは感じない。
Googleが行っている様々な活動の中には、ほとんど利益に結びつきそうにないものも多く、もっと利益を伸ばそうと思えば、その余地はかなりあるように思う。


そういう意味でGoogleというのは上記のどれにも当てはまらない、新しいタイプの会社なのではないかと思う。そもそも「会社が伸びる」という定義が、通常の会社とGoogleでは違うのではないか。


通常の会社では、利益を伸ばすことが目的で、その活動の結果として、(結果的に)社会に何らかの貢献をしているのに対し、Googleは「世の中のより多くの情報を検索可能にする」ということが目的で、その活動の結果として、(半ば自然に)利益が出ているように思う。


ただ、会社が存続していくためにお金が必要というのは厳然たる事実で、今後もGoogleが現在の姿勢を維持していけるのかという点はとても興味深い。


Googleが今後提供してくるサービスの内容も楽しみだが、それ以上にGoogleというニュータイプの会社が今後どういう方向性を辿っていくのかということは、21世紀の世界に大きな影響を与えるのではないだろうか。