笛吹市がバイオマスセンター設置を検討

本日の山梨日日新聞によると、4市の生ごみ堆肥化 焼却量を縮減することを目的に、笛吹市バイオマスセンター設置を検討する案を議会に提出と言うニュースが目に付いた。記事が消える恐れがあるので全文を転載させて頂くと以下の通りだ。(山梨日日新聞様失礼いたします)

 笛吹市は、環境負荷が少ないバイオマス(生物資源)の利活用を行うバイオマスセンターの設置を検討している。バイオマスタウン構想に基づく計画で、剪定(せんてい)枝をチップにし、生ごみを堆肥(たいひ)にする大規模施設を整備する。同市のほか甲州、山梨、甲府市からの受け入れも想定し、笛吹市境川町に整備するごみ処理場の処理量縮小につなげたい考え。荻野正直市長が3日、笛吹市議会定例会で明らかにした。
 構想では、センター内に剪定枝や建築資材などをチップ化する粉砕設備と、大型の生ごみ処理施設を建設。堆肥は農家や学校などに還元する。センターで使う電力を自家発電でまかなう方法も模索している。
 市は昨年から、市内の一般家庭や温泉郷の宿泊施設から出る生ごみと果樹地帯の剪定枝を堆肥にして、市内に循環するバイオマスタウン構想を進めている。一宮町田中と御坂町成田の2モデル地区の1060世帯から回収した生ごみを、石和町井戸に試験的に設置した小規模バイオマスセンターで堆肥化し、希望する農家や学校に提供している。
 同所で回収方法や回収量、堆肥の成分などを分析。集めたデータを、新たに建設を予定しているセンター施設の規模や内容の検討、建設地の選定に生かす。


と言う事だが、私はかねてから生ごみに対してはバイオガス抽出が最も適しているという私見を持っている。
確かに一見堆肥化と言うとそれだけで環境にやさしいのではと錯覚するが、発生するたい肥の量とそれを施肥出来る畑の面積を考えたことがあるだろうか。
この施設を参考にしてほしい。
また、堆肥は正式には年2回〜3回が限度で、日常毎日行えるものではないという事も堆肥化するのを嫌がる私の要因の一つである。しかし、この様な施設化した物からは毎日堆肥が出てしまう、そのギャップをどのようにして解消するのかが甲州有機がとん挫した一つの原因であることも経験則として知っているからである。


少なくとも甲府市は下水汚泥から製造している甲州有機を生産中止にするという動きがある。
そして次世代の下水汚泥対策については、焼却から利用へ、と言う一大転換を迫ってきているのだが、残念ながらまだ明確な返答は得られていない。
これからの時代、そこに人が住み続けるということを前提に、発生する様々な廃棄物からエネルギーを取り出し、住民還元を図ってゆくという大きなリサイクルの輪を作り上げてゆく必要があるだろう。
そのような考えに基づき今回の笛吹市の発表した事例を検証してみるといささか問題点が隠されている気がしてならない。
確かに笛吹市は果樹地帯を抱え、その剪定枝は資源であるとして堆肥化するのは一定の理解が得られるものではあるが、年間5,500トンと言われるそれは毎日平均的に排出されるのだろうか。
すると保管場所もかなり確保する必要があるだろう。
剪定したばかりの枝と一年間置いておいた枝では随分物性が変化すると思えるが大丈夫か。
等、今後研究する余地は非常に大きい。


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