午前4時の戦い

寝てました。
が、顔や右手が、くすぐったいので目を覚ますと
自分の手を広げたくらいの大きさの蜘蛛がそこに!


蜘蛛が一番苦手な私には、どうしたらいいのか・・・
ハエトリグモ位なら大丈夫ですが
自分の手くらいですよ!
下手な沢ガニなんかよりデカイ


ヤツは掛布団と敷布団の間に居るので物で叩くことは出来ない
周りを見渡すが殺虫剤は無い
殺虫剤を他の部屋に取りに行くにはヤツを跨ぐしかない
ただそんな事をすると振動が伝わり
この部屋のどこかに逃げ込むかもしれない
そんなことになったら心配で寝られやしない


心の中で葛藤が続く
手で掴むしかない
いや、ありえないだろ!
一番苦手なものを手で掴むなんて
しかし、手で掴むしかないのだ。
心臓高鳴る。気づかれまいと。わざと気だるい声しーてー
いや、そんな事を考えてる余裕は無い
脈拍はドンドン高くなる


願をかけてみる
これを捕まえられたら、絵里ちゃんと結婚できる
なんか、出来るような気がしてきた
絵里ちゃんに告白することに比べたら
こんな事は・・・た、た易いいぃぃいぃ事ですよっ?
ティッシュを2枚右手に取る
ビニール袋を左手に・・・捕まえてコレに入れるのだ


息を整える。
しかし、失敗したときを考える
取り逃がして、ヤツが腕を登ってきたら・・・
もっと複雑なところに逃げ込んで寝てるときに
身体の上をにじられたら・・・
う〜ん。恐い考えになってきた(ぼのぼの風)
しかし、やるしかないのだ


絵里ちゃん、愛してる!
意を決して、右手で素早く掴む(思い返しただけで鳥肌が立つ)
右手のティッシュの下でワサワサ動く足。イヤー
震える右手で、これまた震える左手で持ったビニール袋に入れる
ヤッター成功だ!


透明のビニール袋の中でヤツがカサカサ暴れまくってる
急いで階下の殺虫剤を取りビニール袋の中へ吹き付ける
いっそうカサカサと音を立てるヤツ
ささやかな復讐心で、死ぬまでは吹き続けず
途中でビニール袋の口を結ぶ
これで朝までには、息途絶えているだろう
オレ様を苦しめた罰だ。充分に苦しんでくれ


これで、やっと眠りにつくことが出来る
絵里ちゃん、私を守ってくれてありがとう
おやすみ、チュッ♡


余談ですが、カニって魚より蜘蛛に近いって聞いたことがあるんですが
本当なんだろうか・・・足は8本だし・・・
ちなみに、蜘蛛の次に苦手なのはムカデです
足がワサワサした奴らは苦手なんです
逆に足の無い蛇とかは全然平気で掴めますよ。毒が無ければ。