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2013-03-09

[]グロッグナック・ザ・オーク(2) -The Elder Scrolls III-

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その洞窟は、グロッグナック想像以上に街の近くにあった。シルトストライダーの乗り場となっているひときわ高い岩場を挟んだ、街の反対側だった。

洞窟入り口につけられた鉄で補強された木の扉を潜ると、湿っぽく黴臭い磯の臭いに満ちていた。この洞窟はどこかで海につながっている。なるほど、密輸にはもってこだ。

扉の先は比較的急な坂が続き、10フィートほど下ったところが踊り場になっていた。踊り場では薪が炊かれ小柄な女ダンマー短剣を研いでいた。女ダンマーグロッグナックに気付くと、驚くほど素早く肉迫して来た。

だがグロッグナックの反応はそれ以上に速かった。女ダンマーの接近に圧されるかのように大きく一歩退いたかとおもうと、その反動を使って上体と剣を持つ右腕を前方に鋭く突き出した。刃渡り90インチほどの長剣とはいえ、グロッグナックの巨躯とその長い腕、そして一歩退いてから突き出しであることから、見かけ上のリーチ10フィートにも達した。これは長剣ではなく、長槍の戦術だった。狭いの地形を巧みに退けつつ長く延びる柔軟かつ強靭な深緑色の長槍。

ダンマーはこの攻撃を全く予期していなかった。オークに跳躍攻撃を仕掛けようと両足に力を込めた瞬間、喉の下あたりに違和感を覚え、そのまま事切れた。喉にはグロッグナックの長剣が3インチにも渡って突き刺さっていた。


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洞窟をしばらく進むと、木の柵で囲まれた箇所に出た。柵は天井まで達しており扉と思われる構造には、頑丈そうな鉄錠が備え付けられていた。柵の中をのぞき込むと、半裸のカジートアルゴニアンたちが何人もいた。奴隷グロッグナックは思った。こんな、法の力も及ばない辺境の地で密輸もなにもあるものかと思っていたが、なるほど奴隷貿易であれば話は別だった。

グロッグナックは、先ほど殺した女ダンマーから奪った鍵の存在を思い出した。鉄錠に差し込むと、檻の扉は呆気ないほど簡単に開いた。

奴隷たちの緊張が一瞬にして高まり、そして困惑に変わるのを感じた。オーク密輸団の一員ではないことはすぐにわかったが、だが誰なのかは見分からない。奇妙な沈黙が続き、やがて奴隷のひとりがグロッグナックの前の進み出ると手錠された両腕を差し出し、震える声で何事かを言った。

グロッグナックは手にした鍵を手錠に差し込んだ。ドアの鍵同様、呆気ないほど簡単に手錠は外れた。その様子をみたほかの奴隷達も雪崩を打ったようにグロッグナックのもとに駆けつけた。

グロッグナック奴隷たちの足音の他に、異様な気配を感じた。気配というより、殺気だ。そう思った瞬間には、すでに体は反応してていた。

奴隷達を突き飛ばすようにして横に転がる。次の瞬間、グロッグナックがいた空間を炎の槍が通過し、奴隷達を焼き払った。

納刀していたが、躊躇いはなかった。火の槍の本数から考えて、襲撃者はひとりだ。

扉の外に飛び出ると二本目の火の槍が飛んできた。回避する間もなく着弾、グロックナックを炎が包む。それでもグロックナックの突進は緩まなかった。三斉射目が来る前にグロックナックは素早く腕を伸ばし、指先を弾く。指先は襲撃者の胸にわずかに触れただけに見えた。だが、グロッグナック体重と突進速度を乗せた指先の衝撃に、一瞬のどが詰まり、完成しかけた呪文詠唱は中断させられた。驚愕に見開かれる襲撃者の顔面に、グロッグナックの拳が突き刺さる。


洞窟の最深部には、奴隷以外の密輸品が山積みにされていた。嵩張るもの、足が着きやすそうな品を慎重に避け、わずかな襲撃品をまとめると、グロッグナック洞窟を後にした。ひとまずの路銀はこれで稼げた。あとはバルモアにゆき、カイウス・コサデスに会うだけだ。


続く

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