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2013-04-03

[]グロッグナック・ザ・オーク(27) -The Elder Scrolls III-

アズラの洞窟入り口もまた、疑正統教義派の修道院と同様に宵の刻に重い地響きを立てて開いた。灯りのない洞窟がしばらく続く先に、控えめな照明に照らし出された巨大な女神石像が安置された広間に出た。明けと宵の女神、アズラだ。


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石像は胡座をかいて座っていながらグロッグナックの背丈の倍ほどもある巨大なものだった。よけいな装飾は一切施されていないシンプルな作りでありながら、緩やかに見下ろすその瞳からはすべてを見通す深遠な力を感じさせた。

石像に近づくと、その開いた手のひらの上に指輪が置かれていた。装飾こそ少ないものの、二重の螺旋が絡み合う複雑な構造指輪で、これを作った職人の腕の確かさを感じさせた。手に取ってみると、一つ目の螺旋には月の刻印が、二つ目螺旋には星の刻印が施されていた。

同胞(はらから)よ、月と星の名の下に一つとなれ・・・」

グロッグナックは思わず呟いていた。ネレヴァーがヴァーデンフェルダンマーを統一するために、朋友カグラナックに頼んで作ってもらった伝説指輪。人を魅了し、人を統べる力を与えるこの魔法指輪は、しかしネレヴァー本人でなければ身につけることが出来ないという。


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グロッグナック無意識のうちに指輪をはめていた。指輪グロッグナックの巨大な指にすっぽりと収まった。

その途端、目の前のアズラ神像が語り始めた。

この指輪こそがネレヴァーがダンマーを導いた指輪同胞(はらから)よ、月と星の名の下に一つとなれ。ただその思い一つで打ち鍛えられた指輪。その思い無き者に死を与える指輪

グロッグナックは神像を表情のない顔で見返す。

不意に人の気配を感じる。ひとり、ふたり・・・だが、殺気は感じない。闇に慣れた目に見えてきたのは、神像を取り巻くように配置された無数のミイラだった。


私は選ばれし者ではなかった。

私は選ばれし者ではなかった。

私は選ばれし者ではなかった。


ミイラたちが発する声無き声が響く。ミイラグロッグナックの、ネレヴァリンの出現により長き眠りから覚め、己が半生を、達成せざる旅路を語った。ネレヴァリンであることを、望んだ者、望まなかった者、それすら適わぬまま巻き込まれた者。全てが一様に、このアズラの洞窟でその旅路を終えた。


だが私は待ち、そして望んだ。

だが私は待ち、そして望んだ。

だが私は待ち、そして望んだ。


グロッグナック指輪だけを手に入れ、洞窟を後にした。


グロッグナックの帰還に、アーシラク族の民は熱狂した。もとより、グロッグナックとの友好を培ってきたアーシラク族の民たちは、表立った言い方をしないだけでグロッグナックがネレヴァリンであることを確信していた。そこに、ネレヴァリンであることの最も強固なエビデンスであるネレヴァーの指輪同胞(はらから)よ、月と星の名の下に一つとなれ」を手に入れての帰還である

アーシラク族長にして、ネレヴァリンカルト守護騎士であるスル・マトゥールは、アーシラク族の民を前にして高らかに宣言した。グロッグナックこそが、古代英雄ネレヴァーの転生者、ネレヴァリンであると。ネレヴァリンは、その予言に従い、ヴァーデンフェルダンマーを団結させ、侵略者駆逐するだろうと。

ネレヴァリンカルト巫女である賢母ニバニ・ミーサはグロッグナックに第四と第五の予言について語った。

「この二つの予言は、転生者ネレヴァリンヴァーデンフェルダンマーを団結させるという意味において、実は一つのものなのです」

第四の審判は、アシュランダーの各部族から転生者ネレヴァリンであることの承認をもらうこと。

第五の審判は、大氏族連合を構成する各氏族から勧告者ホーテイターであることの承認をもらうこと。

勧告者?」

「大氏族連合における特殊役職です。氏族の垣根を飛び越え、ダンマーを一致団結させるため、特殊な状況下においてのみ任命されます。ドウェマーとの戦いにおいて、ネレヴァーは大氏族連合から勧告者に任命されました」

「今回はダゴス・ウルとの戦いにおいて、転生者として、勧告者として任命される必要がある、そう言いたいのか」

「・・・転生者であり、勧告であると認定されることで、ヴァーデンフェルの全てのダンマーの頂点に立つことになります。これはトライビューナル神殿の三柱の現人神より上であることを意味ます・・・」

賢母はしばらく沈黙し、やがて言った。

「・・・そして全ダンマー連合軍を率いてゴーストフェンスを越え、レッドマウンテンに進軍し復活しつつある第六氏族に決戦を挑む・・・グロッグナックあなたがダゴス・ウルを倒すためには、その方法しかありません」

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