特別インタビュー Xbox 360「テイルズ オブ ヴェスペリア」前編


電撃のときは既出情報が多かったですが、
こっちはちょっと毛色が違う内容になってます。
後編も楽しみですね。


気になるところを取り上げてみます。

(郷田努氏の役割がビジネス面でのプロデューサーという流れから)
――バンダイ出身の方は、外から見ているとトータルプロデュース、特にマーチャンダイジング……例えばアニメですとかフィギュアなどゲームから外へ広がる製品とかやっていくときに強そうなイメージですが?


郷田 今回は私がそういう担当として色々展開が決まっているのですが、残念ながら今日の段階では発表はできません。まあ、今までの「テイルズ オブ」シリーズには無い取り組みをしています。ゲーム自体もかつてないクオリティだと個人的には思っていますので、それに見合うだけのビジネススキームを組んでいるところです。


メディアミックスな展開も
既に検討中ということでしょうか?
今までにはない取り組みというと…なんだ?
OVAもフィギュアもTVアニメも携帯アプリ連動もやった。
やってないことといえばDLコンテンツだけど、
ゲーム中で入手できないようなアイテムを
DLコンテンツとして配信することには消極的なようだし…。


なんでしょうね?

流行のRPGでは20〜30時間が平均的というのが増えてきていますが、「テイルズ オブ」では“それはまずかろう”と僕は思っていて、「TOV」でもいつも通りに50〜60時間となっていますね。そこは飽きの来ないストーリー展開、ゲームバランスが保障されています。


長すぎ(;´Д`)
クリアできるかな…。


まあそちらの方が一般的には高評価でしょうね。
シンフォニアジアビスを開発したチームですから、
その中身も当然面白いものでしょう。


にしても、過去のテイルズでも
20〜30時間でクリアできるものもあったし、
中には10時間ってのもあったのに…皮肉?w

樋口 今まで、海外で一番売れたのは「テイルズ オブ シンフォニア(以下、TOS)」なんです。北米で60万本、欧州で25万本。PS2版、ニンテンドーゲームキューブ(以下、GC)版と合わせて160万本くらい。ですから、海外市場の可能性は感じていました。フランス、イタリア、ドイツなどでジャパンアニメーションに理解が深まっていますが、その潮流に乗れるタイトルが「テイルズ オブ」だと実感しています。プロダクションI.Gさんのすばらしいアニメーションや、藤島先生の絵は大きな武器ですね。


シンフォニアのときのノウハウを更に活かして
売上に結び付けてもらいたいですね。
ジアビスはアレでしたけど…まあ失敗のノウハウもね。
トラスティベルはわざわざHalo3の時期にぶつけてきて、
その後は怒涛の話題作リリースラッシュが起きましたけど、
今回は海外ではそういう時期は避けてもらいたいところです。

郷田 誤解の無いように言っておきますけど、「TOV」はたまたま情報が海外で先に出たために、海外先行の仕様というイメージを持たれている感じがするんですが、それは誤解ですから(笑)。あくまで日本のお客様を中心にしています。ネット上では“『TOV』は北米のユーザー向けに作ってあるらしいぜ”とか、“アメリカンなノリみたいだぜ”なんて噂されてますけど、違います(笑)。


樋口 だって、FPS(一人称シューティングゲーム)ばかりをやっている人が、いきなり「テイルズ オブ」をやらないでしょ(一同笑)。


郷田 FPSしかやらない人を取り込める作品を作ろう、なんて「テイルズ オブ」シリーズではありえないですから(笑)。そこまで僕らも傲慢ではありません(笑)。


危惧していたことを
ちゃんとフォローしてくれていますw

――Xbox 360というハードを選んでよかった、という感じですね。Xbox 360で開発された方に話を伺うと、口をそろえて「作りやすい」と言いますね。


樋口 真理でしょうね。作りやすいということはスケジュールが短縮できるわけで、その余力をゲームデザインに回すことができる。ということは、お客様にとっても、質の面でプラスになるわけです。あまり「作りやすい」と連呼すると僕らが楽をしていると思われそう(笑)。プログラマーはいつの時代も泣いてますよ、ということですね。


開発リソースは有限ですから、
こういったハードウェア側の工夫・配慮が必要なのです。
これで「リソースは無限だ!」なんて
わけのわからないレスがつくことはないでしょうwww

郷田 実績解除は、モチベーションの刺激になる素晴らしい仕掛けだと思います。これだけでXbox 360はいいハードだと思いますよ、作り手にとってもお客様にとっても。それを伝えたくて、なんとか頑張っちゃってるところはありますよ、個人的に(笑)。


テイルズファンの中にはやりこみ好きな方も多いと思います。
そう考えると、実績解除の仕組みは
やりこみ型のRPGファンにはたまらないでしょうね。