三隣亡と小沢仁志と探偵たち

9月22日(日)

初台の(httZaroffという画廊に。石神茉莉の《玩具館》シリーズ(でいいのか?)の舞台となる店〈三隣亡〉をモティーフにしたギャラリーが開かれているのである。これまで3回行きそびれていたのでようやくだ。
多分、新線新宿駅が出来て以来、初台で降りるのは初めて。せっかく明大前で各駅に乗り換えたのに、本線の方の新宿行きでしたよ。仕方なく新線の方まで歩いて、あらためて初台へ。
降りてみると駅前の商店街がやけに賑わっている。お祭りらしいが、阿波踊り――ってここもかよ! 日本人はどれだけ好きなんだ阿波踊り
喧噪をよそに、昭和っぽい横道に入ってしばらく歩くと、小さな五差路に三角にはまり込んだ黒い家。黒い木の扉を開けると――あれ、喫茶店だよ。しかも狭い店内は満員。マスターは難しい顔をしてるし、ああ俺はどうすればいいの……。そこで当の石神さんはじめ、見知った顔に気づいてホッとする。どーもどーもなどとやっているうちに、マスターから「奥の扉通ってギャラリーに行ってください」と教えられた。そこには二階に上る階段が。三角形の対辺に直接の入口が開いていた形である。
小説内では店長がゾンビマニアだったりして、異形の雑貨屋のような趣だが、今回のギャラリーのテイストはゴスロリ系。ドールやアクセサリーが中心です。なかなかの盛況で、富士山Tシャツに短パン姿のちょっと場違いな俺も上手く紛れている。
買おうかなと思った作品もあったのだが、次に行くところもあるし一回り観て取りあえずは撤収。下の店でもゆっくりしたいし、10月1日までの会期中にもう一度来られるといいのだけれど。


駅に向かう途中、すれ違ったちょっと強面の男性に見覚えが。あれ!? 小沢仁志!? 小沢仁志じゃないの!? スウェット姿で祭の雰囲気にすっかり溶け込んでいたけれど、地元なのか?
ドキドキしつつ、都内某所で開かれている探偵小説研究会の会合へ。今年の『本格ミステリ・ベスト10』の企画会議。途中からは居酒屋に場所を移して、和文タイプって活字を全部引っくり返しちゃったらどうするのか、とか、なんだか牛肉でしか摂れない栄養素があるらしいので、週1回牛肉を食べることにしている、といった重要な話題について話し合い、9時ごろ散会。
しっかし、あまりに漠然とした健康情報に乗って毎週牛肉を食べることにしながら、スーパーから買って帰る10分くらいの間に悪くなるのが怖いとか、坂の登り降りが面倒くさいとかでパルシステムに宅配を頼んでいるとは、いろいろ間違っているぞ横井司。


人魚と提琴 玩具館綺譚 (講談社ノベルス)

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謝肉祭の王 玩具館綺譚 (講談社ノベルス)

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音迷宮

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本格ミステリ・ベスト10〈2013〉

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