Hatena::ブログ(Diary)

NORLITE DESIGNS From Factry

2018-06-08

カムイの運命

あの親子のヒグマを最初に見掛けてからもう10日を過ぎる。ここ何日かはその痕跡が認められないので、もしかしたらここよりももっと奥へ移動したのかもしれない。いや、そうであってほしい。

数日前、2台の4駆車が我が工房の傍に停まり、オレンジのベストにライフルを抱えたハンターたちが降りてきた。誰か熊の姿を見かけた人が警察にでも通報したのだろうか。

なかなかクルマに戻ってこないハンター達と、続けてやって来たユニック付きの2t車に、いやな予感と想像だけが駆け巡る。

子連れの母熊は子グマよりも先に逃げることはまず無い。危機感が高まると子供を先へとうながして自身が立ちふさがるから格好の的になり易い。
もしそうなったとしても、3頭とも一緒に殺されることは考え難い。その場合に、まだ小さい当歳の子は母熊から離れようとせずに捉えられることが多いようだが、母熊に全てを依存していた2年目の若いクマは、その場の危機から逃れたとしてもどうしていいか分からない。
やがて彷徨の末に人里近くに痕跡を残したり目撃されたりして駆除されることになるのか。

折しも、利尻島では106年ぶりの羆騒ぎ。オスの成獣が20kmの海を泳ぎきって島にたどりついたらしい。フンや足跡を発見した島民達の緊張ぶりがニュースになっている。

居ないはずのヤツが突然やってきたら、そりゃあニュース性は高い。

しかしここに居る彼等は、居て当たり前の環境で、しかも今のところ何の悪さもしていない。

人里から離れたこの土地のどこかで、カムイとして、無事に野生の一生を終えてくれることを願うばかりだ。

2018-05-29

またウンコかい・・

今朝がた出勤すると、またヒグマ達の痕跡

工房から道路を挟んで15メートルのところにフキの密生する草叢がある。
フキなんかこの辺り一帯のどこにでもある。
いくらかたまって生えているからと言って、山菜目当てに来る人たちもこんな道路際の埃っぽいヤツを採って行く人はいない。
そんな場所なのに、何年かにいちどはヒグマがここを見つけて餌場にする。
あまりにも道路際なので身を隠せる訳もなく、もしクルマが通りかかったとしたら、当のヒグマもドライバーも跳び上がるほど驚くに違いない。

f:id:norlite_designs:20180529092719j:image:w640

5メートル四方のフキが食いちぎられ踏みしだかれ、山のようなウンコも何カ所か。
昨日帰るときには荒れた様子はなかったから、昨夜から今朝までか。
状況からするとあの親子だろうか?

顔見知りのオジサンがクルマから降りてきた。
「そこのあれ、クマだべ。やべーんでないか、ここに居たら。」
ご心配ありがとうございます。  いい〜んです。

じつは工房の回りをグルッと歩いた跡があるんだけど、言わないでおこう。

2018-05-28

無事だった! 追記

今朝、病院の待合室で昨日の熊たちを想い出しながら前記を書いたのだが、薬を貰って仕事場に出勤して来ると、工房の周辺の道路のあちこちに熊たちのしるしが置かれていた。

f:id:norlite_designs:20180528093810j:image:medium:left
f:id:norlite_designs:20180528093958j:image:medium:left
f:id:norlite_designs:20180528094054j:image:medium:left

この時期の主な食べ物はフキだから、そのアクでウンコがおもいっきり黒いのだが、それにしても親子3頭分とはいえ、ほんの100メートルほどの間にこんなのが6カ所とは・・。全部で何キロあるのか?
自然界で平らな開けた場所と言えば川原か海岸、その他には人間の作ったこの道路くらいなもの。昨夜からこのあたり一帯の路上でゴロゴロしながらくつろいでいたのだろう。

工房からカメラを持って引き返し、写真を撮ろうとしていると傍の笹薮からガサつく音が! ンッ?落とし物の主たちかな?・・と一瞬緊張したが、若いメスのエゾシカが首をのばし、柔和な眼でこちらを見ていた。

どのウンコもクルマに轢かれていないし、表面が乾いていないところを見ると、ついさっきまでここにいてしゃがみ込んでいたようだ。そんなこと、想像させてくれるだけでも嬉しいじゃないか。

無事だった!

昨秋(2017年9月6日記)逢った親子のヒグマにまた会えた。

昨日の夕方、といってもまだ陽は高く、新緑を透過した木洩れ陽がところどころで道路に光りのモザイクを作っていた。

道路の左肩に母熊が腰を下ろし、その横のさして広くない路上で、それこそ相撲でもとっているかのように2頭の子グマが取っ組み合って遊んでいる。
数十メートル手前でこちらが気付くのとほぼ同時に母熊が頭を上げてこちらを見た。
しずかにクルマを停めると、ゆっくり立ち上がり、昨年見たのと同じように肩の金毛を波打たせながら、子グマ達をうながして前方に歩きはじめた。

昨年逢ったときに2頭の子グマは体長50〜60センチでコロコロと丸くなって走っていたが、いまでは体長も1メートル近くなって、すっかり若グマの体型に成長している。

ヒグマが一腹で2頭の子を産むのはそれほど珍しいことではないようだが、こうして冬を越して、大きくなった2頭の子を無事にここまで育んだ母熊の苦労はいかばかりか。

一定の距離を保ちながら、ゆっくりゆっくりお互いに前進し、やがて左手に現れるむかし畑だった草むらに、幾すじかの踏み分けを残して消えて行った。

この秋には子別れのときを迎える。こうしてこの親子に出会うことはもう無いだろう。
再び逢えてほんのり嬉しい気持ちになったのと同時に、これから先、人を畏れ、人里に近寄らず、人の手に掛かることなく生を全うしてくれることを祈ろうと思う。

2018-05-19

人造人間?

軽量で高強度なプラスチック製品を作る方法として、バキュームインフュージョンという真空成形法があります。
一方から樹脂を送り込みながら、余分な空気や樹脂を極限まで吸い出し、その状態で固化させるというものです。

f:id:norlite_designs:20180511142521j:image:w360:left

画像は、準備が終わってこれから注入を開始するという段階ですが、このようにチューブだらけの状況を見るたびに、子供のころに見たアニメの場面を想い出すのは私だけでしょうか?

悪い博士の秘密の研究室には、チューブや電線が何本もセットされた怪しい装置があり、スイッチが入れられると煙や閃光の中から人造人間が起き上がってくるという場面。
鉄腕アトムだったでしょうか、それとも違うマンガだったでしょうか、否、アニメではなく何かのドラマだったでしょうか?
とにかくこういうシチュエーションは一度や二度ではなく見てきたような気がします。
こういう作業をする度にそんな印象が蘇るのですから。

このところ寒暖の差が激しくて、一昨日は今年初めての夏日だったのに、今日は日勝峠や天馬街道が雪の為に通行止めとか。片付けたストーブをふと目で探す自分が居ます。

2018-04-28

赤い夕陽と紅い花

今日はそれほどでもないのですが、昨日の空はオレンジ色にもやって近くの山並みさえ見えなくなり、夕陽もいつになく真っ赤でいったい何事かと思いました。
ゴビ砂漠からの黄砂かなとも考えましたが、クルマのフロントガラスを拭いても土ぼこりはついていません。
ラジオが伝える気象台からの情報では煙霧だそうです。
PM2.5と聞こえてすぐに中国大気汚染を連想しましたが、今回のこの現象は東シベリアの森林火災が原因だと言います。
青空に薄い霞がかかって太陽光が直接伝わらないせいかもしれません。ロシアからの風が冷たく感じられます。

f:id:norlite_designs:20180427180518j:image:w640

今年も我が家の庭のエゾムラサキツツジが満開になりました。
春を告げる花として有名なコブシサクラに先駆けること一週間。北海道の家々の庭にいっせいに花開き、無彩色だった景色に濃い桃色の斑点をちりばめます。
北海道東部では山野に自生するこのツツジ
丈夫ではあるのですが、冬には葉を落とすので刈り込んで生け垣にするような植栽はされず、かといってメインになるほど大きくもなく、北海道の庭にはあって当たり前という感じで、この時期以外はわりとひっそりと過ごしているように見えます。

この紅い花の勢いや飾らない美しさだけでなく、雪の下に押さえ付けられても決して折れない丈夫な細い枝や、ちぎって鼻に近づけるといい匂いのする小さい葉のことなど、機会をみつけて孫たちに教えておきましょう。