変則吸血鬼

nostalji2017-03-28

録画していた『クロノス』(1992年/監督:ギレルモ・デル・トロ)を観る。生ける機械によって吸血鬼となってしまった老人を描いたデル・トロ初監督作品のメキシコ映画です。
16世紀に天才錬金術師によって作られた“クロノス”と呼ばれる永遠の命をもたらす謎の精密機械を、骨董屋の老人ヘスス(フェデリコ・ルッピ)が天使像の中から発見します。ヘススは知らずにクロノスを動かしてしまい、機械に血を吸われ、身体に異変。身体は若返り、血を飲みたいという欲望が生じます。古文書からクロノスの存在を知った大富豪グァルディア(クラウディオ・ブルック)は不治の病を治すため甥のアンヘルロン・パールマン)に命じてクロノスを手に入れようとします。アンヘルはヘススを襲いますが……
機械の中には謎の虫がいて、その虫が出す液体によって吸血鬼になる仕組み。異色ヴァンパイアといえますな。小粒な作品で大掛りな特撮はありませんが、人間ドラマがしっかりしており、ラストの処理も上手く、デビュー作といえども見応えのある作品になっていま〜す。