黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで


すごく面白かった。
もう大満足。


買うつもりなんて無かったのですが、パラパラっと序奏(序章)を読んでみたらレジに持っていってました。
あのときの直感を信じて本当に良かった。
新人4作品を原石に喩えたなかで「切なさのサファイア」となっていますが、まさにそのとおりです。
ただ、切ないけれども、それだけではない物語でもありました。


カインツとイヴマリー、ネイトとクルーエル。
この2組が主役なのですが、序奏を読んだ段階ではてっきり前者の物語だと思っていたので一奏を読み始めてあれっと思ってしまったのですが、この2組がいてこその物語でした。
想いやり、だからこそ進もうとする。
そんなありふれた表現しか僕には出来ないのですが、それが描かれたこの物語に強く心動かされました。
カインツとイヴマリーにある切なさ、けれどその先に向かおうという想いが凄くよかったですし。
ネイトとクルーエルの思いやりながら進もうというところも良かったです。


そして、この物語独特の"詠"が印象的でした。
綺麗というかなんというか。
この物語にとても合っていて、作品を際立たせていました。


シリーズタイトルがついているので、続きを楽しみにしていたいと思います。
誰の、どんな物語になるのか楽しみ。
とりあえず、ファンタジアバトルロイヤルに短編が載ってるとのことなので買ってこようかと。