花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕

凄く面白かったです。
2巻の時にも思ったのですが、この物語は今までの物語があってこその展開をしてくれるのが好き。


エミリーは普段の下品なところは相変わらず。
無茶な行動もいつもどおりですが、これまでに味わった苦しみがあってのことだし、もう辛い思いをしたくないという表れだからこそ必死さというものも伝わってくるというか。
ジョゼフとの会話で見せた本音はやはり痛々しくて。
他人を思いやる思いがあっての行動が実ろうとするのは読んでいて嬉しい気持ちにさせてくれます。
弟であるガスパールとのやりとりも良かったですし。
これからが楽しみな姉弟だと思ったのですが...


グレンは頼もしくなったなと思わせてくれながらも、変態度はアップな感じで。
姫という存在に危ない幻想を抱いていいることは分かっていたことですが、妹アンに対してあそこまで姫教育を施しているとは。
楽しい兄妹だな。
アンもグレンにたいして甘えまくりで、エミリーたちの関係を引っ掻き回してくれるので良いキャラです。
エミリーに対する思わぬ天敵ですね。


なんと言っても最後の急展開には驚かされました。
1巻時の残酷さがいきなり出てきた感じ。
あの残酷さがかなり苦手だったのですが、今回は続きを多いに期待させてくれます。
他国との情勢も含めて4巻がかなり楽しみ。
来月刊行されることが凄く嬉しいです。