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2014-11-29

九十九里に行ってきた

1年以上にわたる長大プロジェクトが終わったので、2泊3日で九十九里へ。県内に住んでいるので大きな旅行ではないですが、まあ気分転換というか。

移動時間&費用をあまりかけたくなかったので、いろいろ探してJR千葉駅のバスターミナルから出ている高速バスに乗って1時間弱で到着する九十九里浜沿いの国民宿舎へ。

ホテルから出てすぐの海。

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巨大な風呂と海さえあれば充分、という気になった。(大浴場最高)
費用を諸々切り詰めたわりに、料理もおいしくて、また地元の方々なのかなと思われる老若男女のスタッフが縦横に立ち働いていて、それも好感触。

料理といえば、夕食の一部と朝食がバイキング形式だったのだけど、バイキングってつくづく取りすぎる。
そしてこれは仕事のスケジュールの見積もりを見誤ることにすごく似ていると思った(笑)。『なぜバイキングで料理を取りすぎるのか』という新書が出てもおかしくないぐらいにこれは普遍的な問題で、この要因と対策が明快に示されれば多くの人がいろんな場面でより良く生きられそうだなあ、とあてどもなく思ったり。(あてどもなさすぎる)

2泊なので久しぶりにPCを持たずに、デジタル端末はiPhoneだけで移動したけど案外何とかなった。でもあと1日居たら、何かしら「PCがあったほうがラク」みたいな案件はあったかもしれない。このように多少まとまった文章を書きたい、と思ったらやっぱりキーボードは使えたほうが良いし。

それから、PCを持たない分途中まで読みかけの本と読み始めの本を計2冊持っていったけど、なんと読みかけの方は読み終わってしまった。これは自分にしてはすごく珍しい。普段から本の購入はすごくするけど、最後まで読むという経験自体なかなか無いので。
このところ本の読み方や対し方をちょっと変えたのだけど、その影響はあるかもしれない。ただいずれにしても、集中して読書以外のことはしない、みたいな時間を作れたことはその大きな理由だろうし、それはなかなか楽しかったし、今後も折に触れ意識的にそのような時間を作りたい。というか作るべきだ。

やや天邪鬼的なことを書くと、この程度の外出はまったく(いわゆる)「リフレッシュ」にはならない。ちょっと長めに寝た、という程度のこと。1年以上のプロジェクト(初期の準備を含めたらそんなものではない)を通して体にたまった疲れがそんな簡単に取れるわけがない。でもちょっと長めに眠れたら、その分ちょっと長めの夢を見られるかもしれない。そのぐらいには楽しんだ。

2014-11-26

scholaとジュンク堂(未完)

まだ宣伝的な告知を書けていませんが、去年からずっと制作していましたscholaの最新巻がようやく校了しまして、12/17の発売を待つばかりとなりました。

【vol.14】Traditional Music in Japan(日本の伝統音楽)| commmons: schola(コモンズスコラ)-坂本龍一監修による音楽の百科事典- | commmons

ああ本当に、今回は終わる気がしなかった(笑)。今まで第11巻のアフリカが最も大変だったと思っていましたが、余裕の最長不倒距離でそれを一気に追い抜く内容でありました(制作時の難度的な意味で)。まあ詳しくは、またゆっくり……。

さて今日の本題、ジュンク堂書店新宿店・池袋本店で長年のご活躍&scholaをガッツリ担当してくださっていた店員さん(以下マッチャン)がしばらくお休みに入られるということで、挨拶に行ってきました。

マッチャンは僕がscholaの編集を始めるより前、それは2008年の3月頃でしたが、その時からの付き合いだからもう6年半? ですか。当時は新宿店の書店員だったのだけど、僕はその頃、菊地成孔さんの音楽私塾が月2回、新宿であって通っていたので、それに行くたびに(大体授業は午後10時とか11時頃まであるので基本授業前に)寄って、ジュンク堂を散策するのが日課というか数少ない都会の息抜き、みたいな感じで、そのときにふと、いつも通る音楽コーナーの書棚のところにババンと『大谷能生のフランス革命』の販促フライヤー。の白黒コピー(元のフライヤーはカラーなんだけどなぜか白黒コピー)が唐突かつ無骨に掲示されていて、おお……ってあまりの想定外の事態に驚きつつ、でもこれ、とりあえず御礼言いたい、張り出した人じゃなくてもいいからこの店の書店員さんに御礼を言いたい、と思って近くの店員さんを呼びとめて「これ、ぼくの本なんです、ありがとうございます」と言った相手がマッチャンで、実際その謎の白黒コピーもマッチャンが貼り付けてくれていたという劇的な初対面で。

ちなみに、ここで唐突に出た『大谷能生のフランス革命』というのは当ブログではけっこう何度も言及しているはずだけどこれで、

大谷能生のフランス革命

大谷能生のフランス革命

いまだにこの本の適切な説明の仕方がわからないんだけど、とにかくそれが2008年の3月に出て、上の話はその頃のこと、ということです。

話を戻すと、マッチャンはぼくのそんな御礼とかその白黒コピーのフライヤーについてどうこう言うよりも先に、「ウチのSというスタッフが書評を書きまして……」と素でコンテキスト不明なことを言い出して、「え、書評? なんの? 誰が? Sって?」と何も理解できないまま誘われるままその後をついていくと、同書(フランス革命)が面出し(表紙が見えるように陳列されている状態。通常は背表紙しか見えないので好待遇)で置かれていて、かつその表紙部分に同店人文書担当のSさんが産経新聞に書いてくれた同書の書評がこれまた白黒コピーでポップ的に貼られていて、ぼくはそのたった数分の間に「なぜ僕の本の書評が産経新聞に? そしてなぜジュンク堂の店員さんが書評を? そしてなぜ人文書担当の人が?」と謎に謎がおびただしく重ねられて結局わからない、という状況に投げ込まれてしまっていたのでした。

そして、そのままあれこれと話をするうちに、とりあえず同書に関するフェアをやりましょう、ということになって(え、フェアって何? 何をすればいいの? といった疑問ももちろんスルーのまま)、結局僕は同書に登場したりその編集に際して参照したいろんな本をとにかく選書しまくって、それらの本に対するコメントを手書きのポップに書きまくって(台紙はマッチャンの手作りDIY風味満載のしかしどことなくゴシックでロココな感じの)、それが結局2ヶ月ぐらいの長期フェアになる、というこれもまったく意味のわからない体験をさせられたりもして、そのときの写真がこれで、

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な、なつい!
勝手に貼りましたがコレはぼくのMacの先生であり現在のぼくを本当にいろんな意味で正しい方向に導いてくれた(笑)@yamato さんによる写真。貴重だ……この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。

たしかこれ、ジュンク新宿の閉店直後(21時過ぎ)とかで、マッチャンのご厚意で撮らしてもらったんですよね。@yamatoさんにもわざわざそんな時間に出向いて頂きまして……皆さんのご厚意にすがって生きていますね私は。
それにしても、もう何を選書したのか完全に忘れてるな……鷺沢萠の『愛してる』とか伊丹十三訳の『パパ・ユーア クレイジー』とか入れたのは覚えていますね。佐々木敦さんの『映画的最前線』も入れたかな。

その後に、というかその撮影の時に実はすでに第1巻の準備&制作がスタートしていたのがscholaシリーズだったんですが、それが同年9月にリリースされて、「ぼく今度坂本さんとscholaっていうのやることになったんですよ〜」ってマッチャンに言ったら「いいですね、じゃあフェアやりましょう」となってまた唐突にやることになったのが記念すべき最初のscholaフェアでこんな。

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激しくブレてかえって臨場感がありますが、これは中心部のエスカレーター脇のもんのすごい人が通るところ。いわば花道(?)。時期は写真の日付を見ると2008年の11月30日って書いてありました。
こんなポスターがポツンと階段のところに貼ってあったりしましたね。

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その後もコレとかコレとか……というか急ですが、今Macから掘り出せてすぐに載せられるかぎり載せてみましょうか。
schola選書フェア@ジュンク堂シリーズ!!

第2巻のジャズ編。(2009/7/14)
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上から〜
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下へ〜
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第3巻ドビュッシー編。(2009/11/20)
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第4巻ラヴェル。(2010/1/9)
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デカ年表付き〜(巻末年表の拡大パウチ&中央のアヴァンギャルドな切り貼りはマッチャン製)
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第5巻ドラムズ&ベース。(2010/6/7)
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第6巻古典派。(2010/11/21)
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第7巻ベートーヴェン&schola Tシャツ販売。(2011/1/4)
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ドドーン
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第8巻ロックへの道。(2011/6/5)
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……ということで、他にも探せばちゃんと写真あると思うんですが、とりあえずザラッと。

ちなみに上記は全部新宿店ですね。9巻あたりで新宿でのフェアが最後だった記憶があるので、そこから先の池袋店編はまた次回ということで。
それにしても、ピンボケっぷりがすごいな。すみません。>各位

ともあれ、そんなマッチャンが新宿から池袋に移って(なにしろ新宿店じたいが無くなったので)、しかしそれからもまだ懲りずにscholaに対してはフェアをやってくれたり、取り扱いもしてくれて……。そもそも版元のavex/commmonsはCDをはじめとする音楽ソフトの制作・販売企業なので、ブック系の流通網は専門じゃないというか、とくにシリーズ初期はいろんな意味でその辺がワークしきれず、でもそんな状況はぜんぜん関係ないよぐらいの勢いで唯一無二のノリとカンでここまで飽きずに付き合ってくれたマッチャン、ほんとにありがとう! アンタ最高だよ! また会おう。

2014-11-18

第15回 DTPの勉強会 に行ってきた

先週土曜(11/15)に「DTPの勉強会」というシリーズ物のセミナーというか勉強会というか、に初めて行ってきました。
http://dtpstudy.blog51.fc2.com/blog-entry-68.html

勉強会と言えば、去年の8月から参加している無料のプログラミング入門講座「Perl入学式」の話を何度か書きましたが(これとか)、これはそこで知り会った生徒仲間の方から存在を教えてもらって、タイミングもちょうど合ったので行ってきた、みたいな感じです。

詳細は上記リンクのとおりですが、14時スタートで19時過ぎまで。大変濃密な時間でした。
具体的にはInDesign(インデザイン)という、ぼくも仕事で使っている編集・デザインソフトの使い方あれこれ、みたいな感じで、まあぼくは「使ってる」と言っても必要最低限の機能をおそるおそる触ってるだけ、みたいな感じなので、その知識や技術の幅を少しでも広げておきたい、深く知るきっかけにしたい、あるいはこのツールを使ってる他の人はどんな感じなのか知りたい、みたいな動機もあって、結果的にはそのいずれにおいても得るものがあったと思います。

とくに、最初に発表されたものかのさんのフォント講座と、最後の樋口さんによるEPUB等の話は現時点の自分の関心に直結する部分があり楽しく聞きました。

懇親会(+2次会)まで含めて参加した感想としては、発表内容も含めてとにかく運営がプロフェッショナルというか、参加費は3000円(懇親会はプラス4000円)でしたが、それも納得の洗練された内容で、その点が何より印象的でありました。



その他の感想として、たとえば上記のPerl入学式や、昨年と今年参加した「YAPC::Asia」みたいなエンジニア中心のイベントに比べると、いずれもスライド発表が中心になっているという共通点はありながら、けっこう違うところもあって、たとえばこのDTPの勉強会だと、最初の注意事項で「生徒さんはなるべくその場では手を動かさずに、講師のスライド&発表内容に集中しましょう」みたいな話があって、これはかなり新鮮でした。

ようは講師が対象の操作方法等をデモで説明していても、生徒さんはそれを見ながらPCを開いてその場ですぐ試す・・のではなく、説明中はせいぜいメモ取る程度にして、とりあえず集中して見聞きしましょう、そして実際に自分で試すのは後日運営さんから動画が送られてくるので、それを見ながらじっくりやりましょう、みたいなことで、これはとても合理的で良いなと。

これが徹底されると、現場では一気に集中できて、短時間のうちにかなり多くの情報を吸収できるので非常に効率がいいというか、逆に言うとこの説明タイムに近くでカタカタキーボード叩く音なんかがすると「う、集中・・できない・・」みたいになって困るというか、実際そういうクレームもあるようなのだけど、それもよく分かるなと。

一方、もしこれがエンジニア中心のイベントだったら、事前にそういう説明があるということはちょっと考えられなくて、実際にはエンジニア同士の場であっても発表内容に集中した方がいろいろ効率いいことに変わりはないはずなのだけど、それでももうちょっとオープンというか放任的というか・・思うに、エンジニアというのは(とくにそういう場に集うエンジニアというのは)その時点で一つのトライブというか、仮想的なコミュニティの一員みたいなところがあって、すでにある程度共有された認識があるというか、何が良くて何が望まれないか、ということは不文律的に決まっているようなところがあるのではないかなあ、と思ったりもして。(たとえば「銀の弾丸」とか「DRY」とか「TMTOWTDI」とか・・それはPerlだけかもしれないが・・そういうキーワードが共有されていたり)
つまり誰かが事前に「こういう場合はこうしましょう」と言うまでもなく、良し悪しの基準は共通化しているからそれについてとくに言う必然性がないというか。

という、それはべつにどっちの会の方が良いとか悪いとかいうことではなくて、ようは参加者の求めるものや、出自・背景のバラバラ加減なんかが違うのかなと。そのようなことをざっくり思ったりしました。



もう一つ、非常に印象的だったのは、ぼくは今までもそれなりに「すぐわかるPhotoshop」みたいな本で(あるかは分かりませんが例として)こうしたソフトの操作方法を勉強しようとしたこともあったけど、どうしても分かりづらいというか、面白みを感じられず、すぐに苦痛を感じ始めて挫折してしまうというか、つまりそうした本を通しての勉強で「わかった!」みたいに感じた経験はほとんどなかったのだけど、今回の勉強会で目の前でどんどんデモが進んでいくのを見ていたら、それだけでもその操作方法なりツール自体の原理や設計思想なりがよくわかるような感覚を覚えて、もしかするとこういうものを勉強する順番としては、まず慣れた人が実践しているところを直接見て、それを補う方法として後から本を参照する、みたいな方がずっとわかりやすいんじゃないか、というかこうやって勉強すればよかったんだ・・みたいに思ってそれもけっこうな収穫でした。

ちなみにというか、これまた逆に、プログラミングの勉強に関しては案外書籍だけを通してやるのでも進められる部分が少なく無くて、とくに多少なりそれに馴染んでからはドキュメントやソースコードとの対話だけでほとんどいけるのでは、みたいなところもあるので、この違いっていうのはInDesignやIllustratorのような個別の(一私企業が提供する)ソフトに習熟すること(のハードさ)と、誰もがその成り立ちにまでアクセスできて世界中に開かれている(ものもある)プログラミングの世界との違いが表れてもいるのかなあ・・? みたいなことも思ったりしました。

とりとめがなくなってきたので唐突にまとめますが、充実度の高い会を大きなトラブルもなく実現されている運営の皆さん、そして初参加の僕と(おもに懇親会で)おおらかに語らってくれた参加者の皆さん、おつかれさまでした&ありがとうございました。