夫婦で文楽

国立文楽劇場は地下鉄の日本橋から歩いてすぐの所にありました。
地味なくらいのこじんまりした劇場です。
あいにくの雨で余計暗い感じです。
開演は4時、時間があるので近くを散策することに。
駅で見た地図には近くに黒門通りがありました。
早速道を渡って黒門市場を目指しました。
文楽劇場のすぐそばの横断歩道です。
ナント道の真ん中に階段が!
横には自転車が通れるようにスロープもありました。
珍しいというか、合理的というか・・
大阪の台所。
年末ともなれば必ずのようにテレビで見る黒門市場です。
食材は実に豊富でした。
さすが大阪と思わせる冬の味覚のフグに始まって、懐かしいと思わせるものや珍しいものが次々と目に入ってきました。
文楽を見ないのなら買って帰りたいものばかりでした。
お買い上げは「かきもち」
子供の頃、火鉢で焼いた思い出が・・
劇場に入ってすぐににらみ鯛。
天井にはもち花がさがっていました。
演目を見てドキッ!
15日から午前と午後が入れ替わるとある。
そんなぁ・・私が予習したのが午前に演じられている。
プログラムを買って開演までのにわか勉強。
チンプンカンプンのままに始まってしまった。
曲輪ぶんしょう(漢字が変換できません)「吉田屋の段」
夕霧太夫と伊左衛門。
花魁の登場はあの八の字を書いて歩く様まで実に緻密でした。
素晴らしいの一言です。
伊左衛門の悋気にも思わず笑ってしまいます。

義太夫も三味線もなぜかすっと溶け込める世界でした。
「寝ても良い?」と言っていたつれあいですが
「あっちこっち見んとあかんから忙し忙し、寝てられへんかった」
と十分に楽しんでいました。

帰りに気付いた扉の引き手。
桂離宮の月の引き手をあしらってありました。