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nozomimatsuiのみたもの・きくもの・よんだもの このページをアンテナに追加 RSSフィード

2010-06-26

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飛騨市が一般行政職員に早期退職を勧める際、男性は58歳、女性は55歳と男女差を設けていることが分かった。市は、女性職員の世帯は主に夫が生計を立てている場合が多く、退職も強制ではないため、一概に男女差別とは言えないとしている。

 これに対し、県は、公序良俗に反する法律行為を無効とする民法や、性別による差別を禁じた地方公務員法などに照らし合わせ問題がないか市から事情を聴くことにしている。市総務課によると、明文規定はないものの、2004年2月の市合併以降、財政再建に向けた職員削減の一環として慣習的に行われている。退職勧奨で辞めた女性職員は現在までに、50〜55歳の9人と57歳の計10人。

 井上久則市長は取材に対し「(勧奨を)理解して(辞めて)いただいた人の立場もあるので、今のところはこのままでいきたい。しかし、もし法に触れるのであれば真摯(しんし)に受け止め、今後の対応をしっかりとっていきたい」と話している。(平野誠也)

本記事では,飛騨市における早期退職制度の取組について紹介.「最後の雇用調整策」*1と解される勧奨退職制度.同市HPを通じて,同制度の詳細を確認させて頂こうとするとものの,本記事のみの情報.残念.

本記事を拝読すると,同市では,「一般行政職員に早期退職を勧める際」には,「男性は58歳,女性は55歳と男女差」を「明文規定」ではなく,「財政再建に向けた職員削減の一環として慣習的に行われて」いるとのこと.性別に基づく「「差異志向」のような分離主義の戦略」*2とも整理ができそうか.本記事を拝読する限りのため,詳細は把握できないものの,「女性職員の世帯は主に夫が生計を立てている場合が多」いことを同制度運用における根拠の一つとされているよう.いわゆる「おひとりさま」等を含めた,実際の世帯構成を踏まえたうえで,「勧奨」される取組なのだろうか.

また,2009年7月29日付の本備忘録では,人事院に設置された公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会では,「年金支給開始年齢の引上げに対応して,平成25年度から,3年ごとに1歳ずつ,段階的に65歳まで定年を引き上げることが適当」*3との認識も示される一方で,職員の退職年限の柔軟化も一つの方策も思わなくはない.ただ,その場合の,年金受給との補完性への判断も含めて,同市の同取組は,要確認.

*1:今野浩一郎, 佐藤博樹『マネジメント・テキスト 人事管理入門<第2版>』(日本経済新聞出版社,2009年)287頁

マネジメント・テキスト 人事管理入門<第2版>

マネジメント・テキスト 人事管理入門<第2版>

*2:野崎綾子『正義・家族・法の構造変換』(筑摩書房,2003年)27頁

正義・家族・法の構造変換―リベラル・フェミニズムの再定位

正義・家族・法の構造変換―リベラル・フェミニズムの再定位

*3:人事院HP(研究会公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会)『公務員の高齢期の雇用問題について― 最終報告―』(平成21年7月)8頁