宇都宮市の佐藤栄一市長は26日の会見で、夏に予想される電力不足に対応するため7月から9月まで「宇都宮版サマータイム」を導入することを明らかにした。
 業務の始業・終業時間を30分早め、残業の制限時間も午後8時までとし、使用電力を約5%削減する。市内企業にもサマータイム導入の協力を呼び掛けている。節電対策としてサマータイムを導入する自治体は県内初。
 市人事課によると、対象となる職場は本庁や保健所、地区市民センターなど18施設。職員の勤務時間を午前8時から午後4時45分までとする。さらにサマータイムの節電効果を高めるため、全庁で定時退庁し消灯する「スイッチオフDay」を現在の隔週実施から毎週水曜に拡大、ノー残業デーも各部各課で週2日以上実施する。市は全市有施設で最大使用電力の20%以上削減を目標に掲げており、全施設で節電実行計画を策定する。
 会見で佐藤市長は市内の企業数社がサマータイム導入を前向きに検討していることを紹介。「少しでも多くの企業の協力が得られれば、相当な節電につながる」としている。

本記事では,宇都宮市におけるサマータイム導入の取組を紹介.
2011年4月29日付の本備忘録では,同市における同取組の検討方針を記録.本記事を拝読させて頂くと,「始業・終業時間を30分早め」,加えて,「残業の制限時間も午後8時まで」とすることで実際に導入されることに至った模様.同取組の詳細に関しては,2011年4月29日付の本備忘録での記録と同様に,現在のところ,同市HP上の文書としては公表されてはおらず,同市長「定例記者会見」の配信された映像を通じて確認ができ,同取組を通じて「市有施設のピーク時使用電力の20%を削減」*1を目指されることになる.
また,東京都でも同取組を実施.例えば,2011年5月28日付の毎日新聞では,東京都では「都庁舎の電力使用量の25%削減」を目指して,「現在3段階の出勤時間」を「30分〜1時間早め」,「午前7時半,8時,9時とする」「都庁版サマータイム制度」導入」を「6月上旬以降,開始する予定」*2であることを報道.同都では『東京都電力対策緊急プログラム〜過度の電力依存社会からの脱却を目指して〜』策定され,同プログラム内では,上記報道の通り,「出勤時間の分散化(早期出勤の設定)」*3として記載されている.「早期出勤」により,自ずと就業時間も切り上げられ,退庁時刻の早期化に至ることは類推はされるものの,同市のように終業時間に関しては必ずしても明示はされてはおらず,加えて,「残業の制限」もまた明記がなされていない.これらに関してはやはり「職場組織の形成原理」としての「大部屋主義」*4を基盤としつつ,個々の職員の方々の勤務時間を,個々の職場でどのように「整え」*5ることを企図されているのだろうか,要確認.