今治市で、市指定の家庭用ごみ袋が、店舗の売り場から姿を消している。来月1日から始まるごみ袋値上げを前にした「駆け込み購入」が理由とみられる。市では、ある程度のまとめ買いが起こるのは予想していたが、買えなかった市民から「ごみが捨てられない」という苦情が寄せられるなど想定外の事態への対応に苦慮している。【津島史人】
 今治市では、現在のごみの排出量を15年度に5%削減する目標を掲げ、10月からごみ袋を値上げする条例案を今年6月の市議会に提案し、可決された。値上げは可燃、不燃、軟質プラスチックが対象。ごみ袋1枚につき、大(43リットル)が20円から30円、中(30リットル)が15円から20円、小(20リットル)が10円から15円に上げる。7月から婦人団体などに説明を始め、8月1日発行の市広報に記載して周知してきたという。同市では、市指定のごみ袋を年間約1000万枚、市内の販売店に卸している。値上げ前のまとめ買いを想定し、7〜9月の3カ月間は、例年の2倍となる半年分を各店舗に割り当てた。
 しかし、先月後半ごろから店頭での品薄が常態化。開店と同時に売り場に出したごみ袋が無くなる例が続出するようになった。市リサイクル推進課によると、段ボール箱による「箱買い」や、同じ人物が複数の店舗を回って袋を買い占める例があるという。同課では、先月20日ごろから1日約100件の苦情で業務に支障をきたす状態に。このため、急きょ同月24日から市民会館1階(同市別宮町1)でごみ袋の臨時販売所を設置した。今月15日には、各支所でも販売を開始した。
 しかし、商品棚にごみ袋がない状態は現在も変わらない。同市陸地部のスーパーでは毎日午前9時と午後3時にごみ袋を売り場に置くが、「あっという間」(同店店長)に売り切れる。同店長は「棚の前に行列ができていることもある。お客様に『何でないの』と言われたりするのがつらい」と話している。市リサイクル推進課は「袋をまとめ買いするよりも、ごみ分別をより意識すれば量が減るので、費用負担はこれまで並みに抑えられるはず」と呼びかけている。

本記事では,今治市における「指定ごみ袋」販売の状況を紹介.
同市では,「ごみ排出量」が「平成18年度69,293トンから平成22年度63,197トンと年々減少」しつつも「リサイクルされているごみの割合」はこの間変わることなく「17%」の状態にあることから,「資源ごみとしてリサイクルする量を増やしていくことが目的」として,現在の指定ごみ袋を「料金改定」*1.料金改定額は,本記事でも紹介されているように,「大(43L)」が「20円/枚」から「30円/枚」,「中(30L)」が「15円/枚」から「20円/枚」へ,「小(20L)」が「10円/枚」から「15円/枚」*2へと,大では10円,中・小ではそれぞれ5円の増額改定がなされている.「料金変更」により,同市によると「現在1世帯当たりの指定ごみ袋の購入金額」」が「約2,400円」であるなか,「約3,500円」と「1,100円程度負担」*3増加が見込まれている,という.同市では,「市内の販売店で購入できない方のために臨時販売窓口」*4を本庁,支所に開設し,「一人」「各色1袋(10枚入)ずつ」を「上限」で販売されている.
一方で,本記事を拝読させて頂くと,「箱買い」や「買い占め」により「商品棚にごみ袋がない状態」にあることを報道.を行われている,とのこと.住民も一時期に過度に購入しなくても済む方法は,結果的には「対応すれば「よりよくなる」」*5ことの理解の共有にあるものの,そのためにも,まずはその「可視化」*6をいかに図るかかが考えさせられる.