愛知県の大村秀章知事は23日、特別職の政務担当秘書1人を置くために必要な条例案を2月定例県議会に提出することを決め、県議会各会派に伝えた。政府や官公庁との折衝などを担当。給与は課長クラス(年収800万円程度)と同等とし、全国から公募する。

本記事では,愛知県における秘書職設置の方針を紹介.
2008年3月5日付及び2011年7月5日付の各本本備忘録にて,全国の設置状況も記録した,知事特別秘書職.23都道府県では配置されているなか,同県では「2月定例県議会」に設置条例が提出される方針.
同方針に関しては,2012年1月16日付けの同知事記者会見*1にて紹介.議事録が現在のところ掲載されていないため,映像を拝見.同職に設置に関しては,2012年1月13日付の読売新聞を拝読させて頂くと,2011年に同「県議会6月定例会に,設置に向けた条例案を提出」されたものの,その必要性と財政負担面から「修正され,事実上,設置が先送り」*2であったとも報道.そのため,同映像を拝見させて頂くと,まずは,「予てからの持ち越し事項」として,同職の設置を設置され,加えて,同職の増加に伴う「全体の人件費」増加への懸念に関しては,「秘書課の人員を1名」分を充てることで対応される,という.また,同記者会見では,具体的な職務に関しても言及されており,「県政」のみならず,「国の中央省庁,政権与党,同じ状況にある大都市」との「連絡調整,そして,情報収集などなどをはかる」ことが,「やれる」「まさに,政策アドバイザー的な方」を想定されている模様.あわせて,本記事を拝読させて頂くと,あわせて,同職の就任者は「公募」となる模様.
公募による同職の設置により,同職が,「最終的調整を担う」*3ような,いわば「匿名の黒衣」*4に徹する職務を果たされることになるか,はたまた,上記記者会見にて言及された「アドバイザー」的な色彩が強い,「助言」役に留まることになるか,実際の条例設置及び公募過程は,要経過観察.

*1:愛知県HP(広報広聴課知事記者会見)「政務担当秘書について

*2:読売新聞(2012年1月13日付)「政務秘書、新年度から 愛知知事が条例案提出意向

*3:伊藤光利「コア・エグゼクティヴ論の展開」伊藤光利編『政治的エグゼクティヴの比較研究』(早稲田大学出版会,2008年)7頁

政治的エグゼクティヴの比較研究 (比較政治叢書4)

政治的エグゼクティヴの比較研究 (比較政治叢書4)

*4:西尾勝行政学 新版』(有斐閣,2001年)145頁

行政学

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