回帰的宇宙概念

「ビッグバンから始まったなどという知識はどうでもよい、どうしてそう考えられているかを分かることが重要だ。」と宇宙論の先生が申していたような気もする。
宇宙の始まりはどうであったか、というのは多くの人が興味を持つ事柄らしい。ではビッグバンの前は何があったか。このような問いには、似たようなことが繰り返し起きる、何もなかった、質問が意味をなしていない、といった答えが考えられるだろう。さて、初めの考えを振動宇宙論とでも呼ぼう。つまり、このモデルではしばらくするとビッグクランチがおきて、そして再びビッグバンが起きる。

科学者達が円卓を囲んで最後の調整をしている。結論が出たところで座長が立ち上がりこう言った。
「あと数時間でこの船もプラズマの海に呑まれる。ビッグクランチによりこの宇宙が消滅することは我々の手では避けられなかった。だが、我々の計画が正しければ、クランチの瞬間の状態を変えることによって、宇宙の生成に対して干渉することができるはずだ。成功を祈る。諸君、次の宇宙でまた会おう!!」

ということがあった。我々はあの会議を再現するために存在しているのです。