【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

シリーズ恒例年末イベント「餅つき」・下

さて、恒例年末イベント「餅つき」の後半である。
3臼搗き終ったところで、車の音がした。「来た!来た!」。中から若い男女が4人ゾロゾロと降りてくる。そういえば義兄さんが「今年は搗き手がいっぱい来るぞ!」と言ってたっけ。若者は義兄さんの孫と、その友達だった。
「これで搗くんですかあ?」今にも杵を持ちそうだ。「まあ、まあ、後で嫌ッてほど搗かせてやるから、お茶でも飲みな」と義兄さん。そうこうするうちに車がもう1台。今度は義兄さんの長男一家4人だ。
乳児あり、幼児あり、若夫婦あり、年寄りあり、何と総数18人が集まった。まさに一大イベントだ。
「おい、若いの、今からクーが手本見せるからよく見とけよ。腕じゃない、腰だ!腰使うんだ!」クーさんが手本を見せる。「分ったか?やってみるか?」若者がクーさんから杵を受け取った。
最初の1搗き。杵が餅に当たった途端、右にグラッと傾いた。「危ねえ!」見れば腰が決まってない!「ゆっくりな!余分な力は抜くんだ!」いやいや、不肖ワタクシと同じレベル、危なっかしくて見てらんない。
ところが、である。次の搗き手は凄かった。腰も決まってるし、何よりもパワーがスゴイ。相取りの若者との呼吸もピッタリだ。「ハッ!ヨッ!ハッ!ヨイ!」掛け声をかけながらスピードを上げていく。その動きは華麗の思えるほどだ。う〜ん、若者にもこんな奴がいるんだ。こうして餅つきスピードは格段に上がっていく。犬のハッチが嬉しそうにワンワン吠える。
プロを目指す「伸ばし手」の忙しさも半端じゃない。熱い。汗だらけ、粉だらけだ。
10:00。9鉢まで来た。皆、搗きたての餅を納豆、キナコ、大根オロシなどにまぶして順繰りに食べる。不肖ヌマピーは、感動のあまり12個も食べてしまった。そのため具をカメラに収めるのを忘れてしまった。
豆餅、草餅も搗いた。結局60kgを搗き終わったのは午後1時。7時間の労働だ。疲れたア。でも心地よい疲れだ。
「オレも搗き方から納豆餅の作り方まで、全部仕教えなきゃなんねえから大変だ。でも昔のよさも伝えていかなけりゃな」
義兄さん、本当になにから何までお疲れ様!腰が痛いのにねえ。感謝してます!
「あと7〜8年はやるから、阿寒のニイサンも毎年来いや!」モチロン、そうさせてもらいます。来年は若者がどれくらい成長してるか、楽しみだ。
雪が降ってきた。帰りの雪道が怖い。当家の分10kgを貰いお礼述べて家路に付いた。それにしてもこの10kg分、到底ウチだけじゃ食えないな。何処に分けようか、嬉しい悩みを抱えたまま今年のイベントは幕となったのでありました。
(※尚、被写体には全て肖像権許可を受けています。「メジャーデビューだあ!」と喜んでました。皆さん、メジャーじゃなくてゴメンネ!)