【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 「早まったぁ!」

※「認定番号0600」。この数字は10月31日に「日本ホリスティック医学協会」に返上した「生活習慣病予防指導士」の資格認定番号である。移住に備え1年間の通信教育とスクーリングを経て2005年に取得、更新も続けてきた。
※「ホリスティック」の語源は「Whole」。「全体」という意味である。だからホリスティック医学とは、『人間まるごと医学』…つまり地球や宇宙まで全て含む医学ということになる。それ故、理解を示す医師は数少ない。

※ホリスティック医学の概念には心酔してたが、返上を決心したのは、来年までにスクーリング、小論文などを含めて10単位獲得を求められてるからだ。資格更新するには上京や訪札が必要になってくる。
※「もう生活習慣の改善を指導することはないだろう」。だが返上10日、しまった!早まった!と思った。というのも図書館から借りた本が、「ホリスティック医学」の概念を科学的に証明したものだったからだ。

※大塚邦明(東京女子医学大学 東医療センター病院長医学博士)著『体内時計の謎に迫る』〜体をまもる生体のリズム〜「技術評論社」)。著者紹介欄には「時間医学」の権威、2007年時間生物学世界大会会長などとある。
※「体内時計」のことは多少勉強した。90分周期の「レム睡眠」(浅い眠り)「ノンレム睡眠」(深い眠り)、朝高い血圧、さらには28日の生理周期…。サーカディアンリズム(1日周期の生体リズム)のことも知ってる。

※が、「時間医学」とは始めて聞いた言葉だった。「体内時計」と宇宙との関係、地球の自転に適応するために、50億年かけて遺伝子に刻みつけてきた生命たちのリズム…著者の研究成果にいちいち納得がいった。
※「人間は小宇宙」という言葉が実感できる。見上げれば荘厳な夕焼けが空を覆ってた。いやぁ「人間も生き物も地球、宇宙と繋がってる!」ブルッと身震いに襲われた。やっぱり資格返上は、「早まったぁ!」