米軍基地その2

 何やら大騒ぎした挙句に、元の場所に戻ってしまったかのようなことになっている普天間基地の移転ですが、私はそうは思いません。今となっては辺野古への移転は絶望的となったと言ってよい状況(それとも強引にやるんですかねえ、まさかそれは・・)ではないでしょうか。つまり当初の前政権が目論んだ移転話は、事実上チャラになったとも言える訳で、これはかなりの変化が有ったのではないでしょうか。ここまで話をこじらせた現政権の手腕たるや並大抵のものではない、とも考えられます。
 しかしこれからどのように解決策を模索するかと言うと、これは全く不透明で、見通しが無いようにも見え、思いだけが先行して周りの状況がまったく掴めていない「旧日本軍参謀本部方式」のやり方に似ているようでもあります。この方式は「自滅」と言う解しか無く、あまり賢いやり方とは言えません。ここはやはり基本に立ち返り、正攻法で解決策を探るべきでしょう。基地問題は見返りとか、移転場所が本筋では無く、安保条約と言う軍事同盟の一方の当事者として、予想される事態にどうのように対応出来るかが眼目であると思われます。まずその辺りを私達にはっきりさせてくれないと、どうも靴の上から足を掻いているようでいまひとつスッキリしない、田辺聖子先生の表現を借りるなら、パンツの上から触る、と同じなのです。このことは政府筋だけでなく、新聞をはじめとするマスコミも同様で、なぜか突っ込みが鈍く、意図的に本質を避けて話を展開しているように見受けられます。
 ともあれ、基地が嫌なら「安保」を止めれば良いし、どうしても米軍に居て欲しければ、居て頂く方の言いなりになるより外に方法は無いと言うことではないでしょうか。何を、何から守る、と言ったこともろくに話し合いもせずに、基地を置くの置かないのと言っても議論が噛みあうはずは無いのです。それに、傭兵を雇うほどの危険も余裕も今のこの国に有るとは思えませんが。

嘘ついたら針千本飲ますよ