殺処分

 いま宮崎県ではこれが行われています。家畜が口蹄疫にかかると文句なしに殺処分です。口蹄疫そのものは死亡率の少ない(数パーセンらしい)病気らしく、またヒトには感染しないと言われています。では、なぜ家畜は殺処分されるのか、と言う疑問が生じます。どうもヒトの都合と言うか、いずれヒトに食べられるものがウィルスを体内に持っているのは如何なものか、と言うことらしいようです。だから、ワクチンを接種した家畜は、当然ウィルスに感染した家畜となり殺処分される。ワクチンを接種することが治療ではなく、感染の拡大を防止するために行われています。さんざん牛や豚を食べておいて、今さら可哀想もないのですが、釈然としません。
 
 殺処分は家畜以外にも日常的に行われています。年間40重万頭を超えるネコ、イヌなどが、各地で毎日のように殺されています。これらの動物は病気でもなく、もちろんウィルスに感染している訳でも有りません。ヒトの都合で殺されています。殺され方も決して安楽死などではなく、むごたらしい殺され方による場合も多いと聞きます。いま宮崎県で牛や豚を殺処分している人たちもつらい作業をされていると思います。しかし、全国の動物愛護センター(こう言った名称で呼ばれています)などで殺処分を実施している人たちは、仕事としてこれからもずっと続けていかなければならないのです。感染防止とか他の家畜を守るためと言う大義名分も無く、ただ人の都合で捨てられたという理由で動物の殺処分を続けなければならないのです。仕事とは言えつらい作業であることは想像するに難くありません。一日も早くそのような仕事が無くなるよう願わずには居られません。また、ペットとしての商品価値低下を理由に、業者が行う同様の殺処分も有ると言われています。ペットシェルターの開設、ペットの売買に関する規制と虐待の法的禁止の強化などを緊急に取り組む必要を感じます。私の出来ることと言ったら、せいぜい殺処分反対署名に名前を書き入れることぐらいで何とも歯がゆいのですが、テレビや新聞で殺処分と言う言葉を見るたびにやりきれない思いを抱きます。